手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

本業と手話

2016-08-25 08:51:26 | 手話
手話歌は好きじゃない。
歌のリズムと、手話のリズムは違う。
手話世界に身を置いている時、歌というものはほぼ100%、念頭にない。
地域のイベントでステージに立たされると、ごくまれに、歌の通訳をさせられるけど・・・

サラリーマン時代の思い出話。
長年、手話世界と本業世界は完全に切り離して生きてきたが、ちょっとしたきっかけで、本業世界で、
「たいしは手話ができるらしい」
という噂が流れた。

本業での新年会で、それなりに盛り上がった後、親しい同僚たちと二次会のカラオケへ。
歌うのは好きじゃない。
人の歌を聞いている方がいい。一度も歌わず、ひたすら飲んで、同僚たちの歌を聴いていた。

「たいしさん、歌ってくださいよ」
人の歌を聴いている方が好きなんで。
「一度も歌ってないでしょ」
ええやんか。

帰り道、営業部の若い奴と同じ電車だった。

「たいしさん、一度も歌いませんでしたね」
うん。
「今度、機会があったら、手話付きで歌ってくださいよ」
宴会芸と一緒にすな。

奴がもし、からかうような素振りを見せたら、次の停車駅でホームに蹴り出してやろうと思ったが、意外にも真剣な眼差し。

「自分、仕事、辞めようと思ってます」
・・・・・
「たいしさん、手話できるらしい、って噂聞いて、すごいと思いました」
もしかして、手話通訳者になろうと思ってる?
「いえいえ、自分には無理っす。でも、興味があります」
ふーん・・・
「自分、学生時代、英語が苦手でした。単語を覚えるのが苦痛で・・・それで、洋楽を聞いて、好きな歌の歌詞を覚えていくことにしました。そうすると、英単語の暗記が苦痛じゃなくなるんですよ。手話で1曲歌えるようになれば、いくつか、手話単語を覚えられますよね」
地域の手話サークルに行けや。


本業関係者との会話で手話の話題が出ると、正直なところ、苦痛であった。
過去にいろいろあったし・・・