手話通訳者のブログ

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手話通訳者よ、複数の視点を持て

2016-03-23 13:10:26 | 手話
派遣者の視点から「たいし」を見てみる。

決められたルールを守らない。
すぐに文句を言ってくる。
手話通訳者研修への出席率が悪い。

そんな奴はクビにしろ!
と誰でも言いたくなるだろう。

次に、いつも「たいし」を指名して手話通訳者派遣申込をする申請者さんの視点から見てみる。

手話がわかりやすい。
相談を持ちかけると、親身になってくれる。
公的派遣で対応できない内容の場合、個人的に受けてくれる。

非常にいい人に見える(笑)

同じ人物でも、視点が変わると、見える人物像も全く違うものになる。
これは、人に限らない。
手話通訳者派遣制度でも、視点を変えることで新しい発見があったり、新たな問題点が見つかることもある。

手話通訳者は、視野が狭い。
もちろん、いろいろな通訳者がいるから、全員がそうだとは言わない。
でも残念なことに、視野が狭い人が多い。

手話通訳者研修の様子を見てみると判る。
手話世界の有名人が講師だったりすると、「講師が言うことはすべて正しい」と思い込んでしまう。
はっきり言って、勉強が足りない。

素直な気持ちで学ぶことは大切。
でも、それだけではいけない。

手話の研究者が見ているものと、手話通訳者が現場で見聞きしているものは、同じではない。
視点が違うからだ。


手話通訳者のみなさんに、論語のことばを贈ろう。

学びて思わざれば則ち罔(くら)く、思いて学ばざれば則ち殆(あや)うし。