
先頃、話題になったテレビドラマ「半沢直樹」の原作者 池井戸潤 の小説「下町ロケット」を読む。
彼の作品は初めてだ。読後感 一言でいえば、面白かった! 一気呵成に読了した。
しがない中小企業の町工場が、その技術とプライドをもって日本を代表する大資本グループの大メーカーに対抗していくという物語。宇宙開発機構のロケット打ち上げまでのさまざまな人間関係(営業マンと技術者・メーカーと下請け・家族等)が描かれている。確かにロケット関係の専門用語(例えば、水素エンジン・キーデパイス・バルブ等々)分からない語もあるが、特許の売却・使用契約などもそれなりに読んでいったが、やはり、「目先の利益(金)より理想(夢)」 の元研究員であった町工場社長(佃航平)の信念の一言がいい。読み進めるうちにどんどん引き込まれ、エピローグでロケット打ち上げ成功の場面では思わず涙ぐんでしまった。彼のほかの作品も読んでみたい魅力にかられた。
若いころ、よく読んだ 城山三郎 の経済小説を彷彿させる作品でもあった。