こっぽんおりブログ

朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋(愛称:こっぽんおり)のブログです。

金剛山歌劇団の滋賀公演がありました

2012-11-05 22:09:47 | 活動報告
11月2日に、滋賀県のびわ湖ホールで金剛山歌劇団の公演がありました。
今回の公演にはこっぽんおりもわずかながら支援金を出させいただいており、メンバーにも呼びかけて一緒に見に行ってきました。
金剛山歌劇団は1955年に結成され、以来半世紀以上にわたって7500回を超える公演を重ねてきたという非常に歴史のある歌劇団です。滋賀での公演は10年ぶりになるとのことで、会場に着いた時には一階はほぼ満席、客席にも熱気と期待が感じられました。

プログラムは「虹の彼方」の合唱で始まり、明るい歌声に加えて、虹を連想させる色とりどりの衣装や照明で一挙に華やかな舞台の世界へ引きこんでくれました。
それから、有名な「アリラン」、「口笛」、「コマウォ」などの歌が次々と披露され、間に「川の流れのように」など日本語の歌もまじえながら、飽きさせない構成で進んでいきます。
チャンセナプという管楽器の独奏「喜びのアリラン」では、すばらしい肺活量で歌うように奏でられる音色に、会場から思わず拍手と喝采が湧き起こっていました。拍手に応えてのもう一曲は「Over the Rainbow」、やはり今回のテーマは「虹」なんですね。
続いての独唱「灯台」でも歌手李栄守氏の美声とサービス精神に会場は湧き続け、次の打楽器合奏では三つのチャンゴによる速打ちの競演に、第一部は拍手の鳴りやむ間もなく終ってしまいました。

第二部では一転して幽玄な雰囲気の、「扇の舞」「菩提薩埵」が続き、しなやかな体の動きと華麗な衣装に目を奪われました。続く「パクピョン舞」はパクピョンというカスタネットのような楽器をそれぞれが手に持って踊る群舞で、こういう伝統舞踊もあるのかととても面白く印象に残りました。その次の「双剣対舞」は、朝鮮王朝時代の画家申潤福(シン・ユンボク)の絵に描かれた剣を持って踊る女性の姿をもとに作られた舞踊ということで、この作品にも、朝鮮の伝統を尊重しながらそれを現在に蘇らせていこう、という前向きな姿勢を感じることができました。
最後の演目は、やはり力強いチャンダン(リズム)に乗った農楽。滋賀県にはかつて朝鮮通信使が通り「朝鮮人街道」と呼ばれた道が今でも残っているということで、その行列の風景をイメージしたという衣装に、おなじみのチャンゴ、プクなどを叩きながら一行が現れると、客席でもあちこちでリズムに合わせて体が動き出し、舞台と一体になった明るい雰囲気に包まれました。そして閉幕の舞台挨拶では「琵琶湖周航の歌」の合唱まであり、全体に、10年ぶりという滋賀の地への劇団の心づかいが伝わってくる公演でした。

来る11月14日には、京都でも金剛山歌劇団の公演があります。今回滋賀に行けなかった人も、ぜひ見に行ってみてください。

金剛山歌劇団サイト http://www.kot-jp.com/

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