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「母音」の定義、「有声音」と「濁音」

2019-07-22 09:15:00 | 語学、時事問題
2010/7/24(土) 午前 11:35


 
 
日本語や欧州語などであればb-d-gも有声音ですし、母音も有声音です。
母音は声帯から唇まで息の道がふさがれず、また摩擦もない有声音です。
 
普通、子音とされるものは息の道が一度塞がれる破裂音(p-t-k,b-d-g),摩擦が生じる摩擦音(f-s-h,v-z等)が主流です。
子音の中で母音に近いものは半母音(w,y)、流音(r,l)、鼻音(m,n,ng)。
 
半母音は例えば wa であれば ua や oa が1音節になったものです。
半母音は母音の中で口が狭い i や u やそり舌母音 er などが子音として解釈されたものです。
あるいは子音の側から見れば、半母音は有声摩擦音の摩擦が弱まった音とも解釈されます。
 
母音、半母音が無声化すると無声摩擦音になります。
 
したがって有声摩擦音の摩擦が弱まって母音そっくりに聴こえる音があり、接近音、無摩擦継続音と呼ばれます。
v の摩擦が弱まったものが上海語とオランダ語にあります。
また、摩擦音[z]の摩擦が弱まると普通話の zi[tsɿ]-ci[ts'ɿ]-si[sɿ]の母音部分になります。
そり舌の弱い r が母音化したのが zhi[tsʅ]などのそり舌子音のあとの i です。
 
ri は厳密には[ʐʅ]のようにそり舌の有声摩擦音+母音のはずですが、実際は[ʅ:]という摩擦が弱くて母音に聴こえる音だけの場合もあります。
er のような音節の末尾にくる r が完全な母音ですから、ri は音節全体が r であると解釈できます。
 
流音は世界中でいろいろなバリエーションがあり、舌で歯茎を叩くもの(破裂音に近い)から、摩擦音、あるいは母音化しているものまであります。
 
鼻音の多くは口腔のどこかを塞いで鼻から声を出すもので単独では母音とそっくりです。
 
広い意味では母音、半母音(w,y)、流音(r,l)、鼻音(m,n,ng)が自鳴音になります。
 
日本語の濁音、清音の区別は不合理(はっきり言えば間違い)な点が多く、自鳴音r,m,n,y,w(それぞれラ行、マ行、ナ行、ヤ行、ワ行)を「清音」扱いしており、それでいて鼻音では ng だけ「濁音(ガ行鼻濁音)」で、明らかに清音である p(パ行)を「半濁音」にしているところが妙です。
 
なお、中国の普通話で b[p]-d[t]-g[k]は清音ということになっています。
 
b-p-f,d-t,z-c-s,zh-ch-sh,j-q-x,g-k-h→清音
m,ng,n,l,r,母音(a,e,i,o,u,ü)→濁音
 
普通話の中で r が濁音というのは注目すべき点です。
 
もっとも建て前で無声音である無気音も、軽声では完全に濁音になります。
shi\bu・shi\(shìbushì 是是)
re\de・(rède
kan\zhe・(kànzhe
yi/ge・(yíge 
 
「中国語に濁音はない」「いや、ある」という論争は、「では濁音とは何か」という定義からして明確にしないと意味がありません。


 
回答日時:2010/7/18 05:59:46
編集日時:2010/7/18 06:18:12



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