都会に生きる

ある営業先での一コマ。

無事に商談をまとめ駅まで歩いていたら、「松屋」を発見。
次のアポイントまで時間も無いので、サクっと食べるにはいい。

店に入ろうとしたら、店の目の前に止めてある自転車のカゴにカラスが飛来。
どうやらカゴに置いてある袋の中を物色している模様。
しっかり周りを確認してから袋の中にクチバシを。
何か咥えて飛び去って行った。
モロ目の前だからそれなりに見えたけど、俺には肉に見えた。

都会のカラスは賢いなぁ、なんて思いながら入店。
持ち帰りの人とか並んでいて、結構混んでいる中で並盛の食券を購入、
ほぼ満席のカウンターに座る。

すぐ後ろを見るとガラス越しに自転車の目の前。
と思ったら、またあの？カラスが！！！

カゴに飛来し、周りを確認・・・またクチバシを突っ込み何やらやっている！
一体誰の自転車？？？店内の人のだと思うけど。

と思ったら、またまた肉らしき物を咥えて飛び去る！！！僅か5秒～6秒足らず。
こんなに店内に人いるのに誰も気づいてね―。まあ人も食べるのに夢中か。

ガラス越しに良く見ると、あの袋の中のケースは間違いなく
「吉野家」の持ち帰りケース。
小生は会社目の前の「吉野家」で忙しい時は、いつもテイクアウトしているから良く分かる。

って事は「吉野家」テイクアウトして「松屋」には普通来ないだろ。
あの自転車は「松屋」店内の人ではなく、隣のコンビニに入っている人のかな？と思う。

自分の牛丼来たけど、気になり続けて観察。

3度目の飛来！！！
今回はケースのフタが完全に外れているのは小生にも分かる！！！
周りを確認、一気にクチバシを突っ込む！！！

おお！！！

クチバシからはみ出まくりの肉量を咥えて一気に逃走！！！逃飛？？？スゲー量。
汁垂れてるのがしっかり見える位。
あの牛丼、おそらく米しかないでしょ。

と思ったら、俺のすぐ真横でどなり声。
「おい！どんだけ待たせるんだよ！！！」
「このオヤジより先に来てんだよ！！！」
カウンターで食べてるタクシーの運転手を指さしながら
店員にクレーム付けてる30代？位の私服姿の男。

すぐ牛丼テイクアウトを渡す店員。店員はバイトか？詫びるのが先だろ？と思いながら見てたら
「もういらねーよ！！！まずは先に詫びるのが普通だろ？？？」・・・そりゃそうだ。
怒りＭＡＸで店を出る男。相当待たされて、あの対応じゃねぇ。

でも・・・

まさか・・・



店を出て行った先には！！！
あの自転車の持ち主だった！！！

鍵外して乗ろうとした瞬間、カゴに視線。
袋に手を入れて品を確認。
周りをキョロキョロと見渡す。
何があったんだろ？？？・・・みたいな感じで頭をかしげてそのまま行ってしまった。

そう。
袋の中にはフタがあいたままの「ライスのみ」が・・・。

松屋では並盛を貰えず、吉野家のテイクアウトはいつの間にかライスのみに変身。

きっとあの日、東京、いや、世界でも指折りのツイていない人だっただろう。
可愛そう(笑)

唯一不可解なのが、なんで吉野家と松屋2つの牛丼をテイクアウトしたのか？って事ですが
今となってはどうでもいい事でありました。

これマジでノンフィクションです。
5月下旬の出来事です。キャンペーンで期間限定値下げしてた時。

丸の内線中○富○見○駅目の前の「松屋」（ここの店員？バイトはずいぶん動き悪かったねぇ）では
自転車のカゴに食料入れたまま止めるのは注意しましょう。

ま、そのカラス見たければ、仕掛けておくのもおもしろいかも。

大胆不敵、でも常に周りを確認する慎重極まりない、
大都会東京に生きる、逞しいカラスの話でした。

タイムマシーン

嫌な事が続いたので、気分晴らしに深夜の首都高をかっ飛ばす。
今やクソのろい車なのが惜しい。

学生時代に聞いていた音楽をかけていたので、
首都高を降りて環八から世田谷通り、246号と走り
当時住んでいた世田谷辺りを流してみる。

3年半住んでいたあのボロアパートは無くなり、今はドでかい豪邸が建っていたけど
周りは10年以上経ってもほとんど変わってなく面影が残っていた。

あの頃は社会なんて何も知らず、ホント体だけ大人の子供だったと今更思う。
それでもあの頃もそれなりに悩みとかあった。

後ろばかり見るのは良くないけど、たまにはいいでしょ。
いろいろ懐かしい思い出に触れられて、少し気も晴れた。

しかし・・・どこで人生曲がってしまったんだろ。

少し流されてしまってた事に気付いても
今更1人気ままには戻れなくなったのがホント無念。

明日は休日出張の代休ですが、上長から直々の仕事をお願いされたので
代休返上で出勤したいと思います。