葛藤

営業マン失格・・・多分。

他社を見ることなく、我が社・・・俺を信じてくれるお客様がたくさんいる。
他社を見ないからもちろん販売金額は割高・・・それでも売れる。
オプションなんてもちろん付けない。それでも売れるから。
接待などほとんどない。そんなのしなくても売れるし、必要以上に会社から経費は出ないから。
会社にとっての優良顧客。彼らによる高粗利が我が社を支えている。
彼らの屈託のない笑顔が余計自分の心を傷つける。後ろめたい。

他社と相見積もりをバンバンかけ、散々わがまま言う客。
オプション付けても感謝の言葉すらない。ぶっちゃけ生意気な態度。
向かう足取りは重い。唯一俺を支えるのは他社に負けたくない気持ちのみ。
しかし・・・接待しても、全然酒がおいしくない。頭からピッチャーごとぶっかけたい。
むかつくけど・・・でも取らなければ今以上に売り上げは上がらない。結局料金は割安。
むかつく奴等が結局「得」している。

自分でしている事なのに、やってて気分はすっかりブルー。
俺は大の偽善者だ。

結局ビジネスってそういうものなのかな・・・でも、自分で分かっています。
高く仕事を取らなくては給料も上がらないし。安くてもたくさん取らなければ給料上がらないし。
結局前述したとおりの話は奇麗事なんだから。所詮自分が可愛い。
だから善人っぽいこと言っても結局上手いこと言って、また高く売る。給料上げたいから。
でも・・・給料上がっても「良心度」は下がる一方なんだな・・・心で葛藤。

優良なお客様にはせめて心から誠意を持って対応したい。
もちろん精一杯の笑顔も合わせて。割高な分は感謝の気持ちときめ細かいサービス
そして「俺」を買ってくれた差額なのだと前向きに考えよう。

こんなことで落ち込むなんて、真っ白で綺麗な心をした新人みたい。
だから営業マン失格・・・俺の立場はたくさん稼いでなんぼだからな。
でもいつまでもこの葛藤だけは忘れたくないとも思う。
心まで悪魔に売った人間になりそうだから。

恋の悩み

駐車場で最近よく見かけるものがある・・・猫。
嫌～な予感がした。仕事帰りに「彼女」の身体チェック。
やっぱり・・・ボンネットにしっかり足跡と抜けた毛発見。

あの野郎・・・目の届かぬうち、夜な夜な俺の彼女にしっかり「乗って」やがった。
んん～・・・すっかり恋敵。毎晩手を出される前になんとかして追い出さねば。
今のところ傷付いてないのが唯一の救い。一難去って（鳥の糞）また一難。
猫ちゃん、頼むから傷だけは勘弁してね♪