東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

Keep in practice

2013年05月01日 | ハチ
クマバチ ♂(飛翔)

樹木の多い公園緑地などの園路や開放的な空間では繁殖期を迎えたクマバチのオスが交尾をするために目線あたりの低空でホバリングを行いメスを待ち構えている様子がみらていた。しばらく観察をしていると鳥、ハナムグリ、チョウなど視野内を飛翔通過するものに対して手当たり次第に追いかけて行き、しばらくすると同じ場所に戻り再びホバリングを見せるといった行動を繰り返しおこなっている。この行動は交尾相手(メス)かどうかを識別、確認しているようだ。ホバリングはほとんどしないがアオヤンマもこういった行動を見せていたのを確認している。

この先に控えているトンボの飛翔撮影に備えてシーズンオフの間に鈍ってしまった瞬間撮影の感覚を取り戻すのには絶好のターゲット。毎年この時期に楽しませてくれるありがたい被写体でもある。僕の撮影方法は複数ホバリングをおこなっている個体の中から近寄ってもあまり嫌がらないタイプを選び、レンズのピントを一定に固定してファインダーを覗きながら徐々に近寄り、ピントが合う瞬間を狙い一枚一枚確実にシャッターを切るといった方法で撮影している。

この撮影ができればホバリング習性を持つトンボの飛翔撮影は必ずできると言っても過言ではない。今年はトンボの飛翔撮影に挑戦したいという方には最も適した被写体である。

ハチ=近寄ると刺されて危険なイメージが強いが、クマバチは攻撃的な種類ではなくいたって温厚。オスは毒針を持たないため恐れる事なくホバリング撮影が楽しめる。しかし、メスは毒針を持ち触ると刺される可能性があるので注意が必要。小学生の頃、春になると学校の校庭でホバリングをするクマバチが多数見られていて、投げたボールを追いかけるといった不思議な習性を見せてくれていた。あの頃から今でも変わらずに多く見られる種類であることから、都市環境に順応性を持ったハチと言えるであろう。

全てD700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED+SB-700

撮影日:4月29日

撮影地:東京都区部


最新の画像もっと見る