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東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

荒野のフチグロトゲエダシャク

2025年03月03日 | 
この時期、朝から晴れて気温上昇の週末となれば、フチグロトゲエダシャクの撮影チャンスだ。

生息環境

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
ここは乾燥が著しい台地と言う環境下にある事から、まだ新緑が殆ど見られない枯色の荒野。
この枯色の荒野に飛翔するのがフチグロトゲエダシャク。通称フッチー。早春の短い期間だけ姿を見せてくれるスプリングエフェメラルで、昼行性の蛾の仲間。到着早々オス特有のトリッキーな飛翔を確認。期待が高鳴る。今回はフッチー是非!とリクエストをいただいたのでSさんもご同行。空振りは許されない責任重大な任務だと思い、網で捕獲してから撮影する作戦を楽しんでみた。すると...

フチグロトゲエダシャク 雄

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
ヤママユガの様なフサフサした触角に、翅はチョコかマロンのスイーツ系を彷彿させるシックなデザインが美しく魅了されて止まない。でもフッチーは強者。捕獲しないと撮影が難しいのはその習性にある。観察経験のある方はご存知だと思うが、飛翔するオスを見つけて運良く静止も確認。そこに撮影の為そっと近寄るも...あれ敏感!飛ばれてサヨウナラ。二度目のチャンスはない。それを散々経験しているのとSさんにもスマホで撮らせてあげたいと思い、網で捕獲してからの撮影を選択した。

ただ、捕獲も安易ではなく小型の捕虫網では難しい。2cm弱の大きさで素早く予測が出来ないトリッキーな飛翔となると、目で追うのさえ困難。また、網を見せると更に変則的な飛翔になり見失うパターンが続出する。釣り用のランディングポールに空気抵抗の少ない細目のナイロン製ネットを装置。黄昏ヤンマ仕様のネットを代用。それにプラスして優れた動体視力が必要不可欠となる。

フチグロトゲエダシャク 雄

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
捕獲したのは2オス。取り扱いは慎重になるべく鱗粉が取れない様にメッシュのゲージにそっと入れた。ゲージ内に居るのを撮影したのでは画にならない。ヤラセ撮影とはいえ生体をゲージの外に出して何とか撮影したいが、逃げられてしまうリスクが高まる。そこでフッチーを観察して感じていたのは活動する時間帯が限られている事。飛翔活動が終了する頃になれば、多分、逃げずにいてくれるはず。そう思いその作戦を実行。見事に成功した。

フッチーを撮影するSさん

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
いつも生きものに対する情熱が半端じゃなく溢れているSさん。枯れたチガヤに静止したフッチーを右手に持ち、左手のスマホで撮影。バッチリ撮れた様で何より。メスの姿も観たいと思っているけれど、メスの発見に繋がる様なオスの行動は見られず。いつかきっとメスに出会える事に期待したい。

撮影日:3月1日

晴れより曇り

2024年02月07日 | 
日曜日の午後、雨が止んだタイミングで沿岸部のフユシャク探しを楽しんだ。すると...

ヒロバフユエダシャク ♂

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
全面壁バックは画的に好きでは無いけれどフユシャク駆け出しなので一応、記録。

ウスバフユシャク ♂

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+LEDライト
晴れた土曜日にも同場所をチェックしたけれど皆無。やはり晴れより曇りの方が出会える確率が高い。また、新設の公衆トイレの電灯が人感センサーになっている為、集虫効果が低い気がした。

撮影日:2月4日

沿岸部のフユシャク

2024年02月01日 | 
沿岸部の越冬昆虫探しと同時進行で楽しんでいるのがフユシャク探し。

シロオビフユシャク ♂

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

ウスバフユシャク ♂

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

フユシャクのメス

D300S+AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G
メスは翅が(退化)無く、モフモフしたアザラシのイメージ。
ウスバかシロオビのどちらかだと思うけれど初心者なので同定不可。

ヒロバフユエダシャク ♂

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
夜行性の種類が多いけれど日中に探すなら晴れた日より曇りの方が出会える確立が高いように感じる。埋め立て後に設立された公園や緑道にはニレ科以外の落葉広葉樹の植樹が少ないのでフユシャクの生息環境にはあまり向いていないかも知れないけれど、沿岸部のフユシャクを調べている方が少くないようなので、真冬の楽しみとして調べて行きたい。

撮影日:1月28日

擬木柵に擬枝が...

2024年01月08日 | 
コンクリートで作られた擬木柵を見て行くと、なんじゃこりゃー!

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED


D300S+AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G
両種とも種類は不明だがシャクガの幼虫に違いない。
枝に擬態しているけれど、ここじゃ色が違いすぎるから擬態にならないんじゃない。

撮影日:1月4日

ミズキの妖精

2023年05月22日 | 
以前からこの時期になると、ミズキの高枝まわりをゆっくりヒラヒラと乱舞する白い昆虫を見かける。
アカボシゴマダラの春型よりも小さく、モンシロチョウのサイズ。モンシロチョウより飛翔域が高い。なんだろう?と思っていたところ、足元に静止していたのを発見。その正体は...

キアシドクガ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
ドクガと名前がつけられているけれど幼虫にも毒はないらしい。
白い翅脈と透けた翅はウスバシロチョウよりも美しい印象を受けた。

撮影日:5月14日