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東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

河川でノコギリクワガタ

2025年07月01日 | いろいろ
ミヤマクワガタが棲む山林を離れ、暑さを凌ぐため河川に訪れた。流れを歩きながらトンボチェックをする中、梅雨明けを促すニイニイゼミの音が聞こえてきた。雨量が少ない影響により河川は減水傾向。また、真夏日の影響により正午前でも既に川辺の日向にはトンボの姿がなかった。。。


あるのは前回から更に増加した、おびただしい数のオナガサナエの羽化殻。


多摩川の支流から本流の世田谷区に至るまで羽化殻を確認している。それにより多摩川水系だけでも想像を絶する数が発生している事になり、真夏の河川を君臨する勢いにある。

アキアカネ 雄(未成熟)

岸辺の木陰にひょっこりと未成熟のアキアカネが静止していた。田んぼで発生した個体が避暑地へ向かう途中、暑い陽射しを避ける為に立ち寄ったのかも知れない。 岸辺に生育したオニグルミに眼を向けると上の方にノコギリクワガタを発見。キックで落とした。

ノコギリクワガタのペア

トンボモードに切り替わっていたはずなのに再びクワガタモードに戻ってしまった。河川敷のオニグルミも樹液場になっている事があるので見逃さなずにチェックしよう。今夏はノコギリクワガタが多く感じる。この日の最後はSさんのリクエストで午後の池に向かった...

全てNikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

撮影日:6月28日

ミヤマクワガタとりに行こう 3

2025年06月30日 | クワガタ
この土曜日も引き続き早朝はミヤマクワガタからスタート。このところの東京は30℃超えの真夏日が続き、もう梅雨明けの兆しが伺えるフィールドコンディション。暑くなるのが早とミヤマクワガタも早く消える傾向にあるが、そろそろ大型の実績があるシーズンだ。そうした例年の実績を脳裏に浮かべながらルッキングとキックを繰り返して行く。すると少し高めの位置に発見。

ミヤマクワガタ(メイトガード)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
小型だけれど何とか撮影できる位置でミヤマクワガタのメイトガードを発見。黒い矢印が居場所。
過去のデータからも足元の樹液場で実績はなく、ミヤマクワガタは目線より上のパターンが多い。

Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED+SB-700
自然の中で観察できるチャンスは少なく貴重なシーン。光のコンディションが刻一刻と変化して行く中で、ベストなタイミングを探り撮影には数時間を費やした。このペアには触れず、次を狙って行くと...

集合写真(キックでの成果)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED+LEDライト
この日の最大は惜しくも過去タイの68mm。70mmには届かず2mmの壁は分厚い... 次回70mm超えは出るのか?期待したい。実績とタイミングを信じてご同行いただいたSさんにも喜んでいただけたようで何より。そうそう、クワガタ用の収納ケースはPLANOと言うメーカーのタックルケースを使用。薄く軽く丈夫でフタも脱着でき、フタを閉じても密閉せず、落ち葉を一緒に入れて置けばクワガタにも優しいので、拘る方にはオススメ。多分、廃盤なので欲しい方はヤフオクかメルカリでゲットしよう。夜間の灯火採集ならこのケースに入れたままで持ち帰りもOKだが、日中の樹液採集でゲットし、車で持ち帰る時の仕様を次回に紹介したい。暑いので河川に行きましょう...

撮影日:6月28日

ベニイトトンボの時間

2025年06月27日 | トンボ
学生諸君と長々の昆虫トークを楽しんだところでベニイトトンボの活動時間が到来。カメラを向けた。

ベニイトトンボ 雄(若雄)

複眼が緑色なので近縁種のリュウキュウベニイトトンボと誤認してしまうけれど、若いオスは複眼が緑色の個体も見られる。だだ、もしかしたらリュウキュウベニの可能性もあるので具に調べていきたい。

ベニイトトンボ 雌(成熟)

照り具合が美しい状態のメス。生殖活動の前段階ではオスもメスも池に隣接した林縁の半日陰で捕食等の活動を行っている。トンボは植生豊かな池だけがあれば良いのではなく、草地と林が隣接する環境をより好む種類が多い。

ベニイトトンボ 雄(成熟)

成熟したオスは池の岸辺付近に縄張りを持ち、産卵に飛来するメスを待ち伏せする。
真っ赤な体色を持つオスは浮遊植物が繁茂した真夏の池を彷彿とさせる存在。

ベニイトトンボ(交尾)

比較的、交尾の時は敏感で近寄れない事が多い。枯れたヨシを背景に交尾が成立した場面。赤と黄色のコントラストが引き立つ。

ベニイトトンボ(産卵)

産卵植物は水面に浮遊するタヌキモ。ベニイトトンボは勿論、チョウトンボも産卵場所になっているので、タヌキモがこの池から消えてしまえば、両種とも消滅する。管理者と理解を深めていたはずだったが急な手入れにより環境の急変を招いてしまい消滅してしまった池もある。

アオモンイトトンボ(産卵)

午後はベニイトトンボだけではなく他のイトトンボも産卵タイム。ベニイトトンボは活動シーズンが長く、猛暑が続くと一旦停滞期に入るがお盆を過ぎた頃には再開している事があるので、その頃、再び様子を観に訪れたい。

全てNikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

撮影日:6月22日

自然池のチョウトンボ

2025年06月26日 | トンボ
この日曜日は多摩川のセスジイトトンボを探しに行く予定だったが、強風により予定を変更して久しぶりに沿岸部の自然池に訪問。水面の浮遊物はトンボの産卵に必要なアオミドロとタヌキモ。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
時期的にチョウトンボの飛翔が少々、まだベニイトトンボの羽化観察がイケるかと予想していた。
しかし、到着して池を回りながら様子を伺うと両種とも活動最盛期に入ってた。先ずはチョウトンボからカメラを向けた。

チョウトンボ 雄(飛翔)


Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
時々見せるホバリングが狙い目となり、風が強い日ほどホバリングが長く撮影チャンスが増す。
欲を言えばチョウトンボの翅は表面の輝く構造色が美しいので斜め上からの立ち位置がベスト。

チョウトンボ(交尾飛翔)

Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
チョウトンボの交尾は2秒から長くて10秒。なかなか撮影は困難。ピンあま。

チョウトンボ(産卵)

Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
産卵は水面に浮いた藻等の浮遊植物を好む。腹先部を水面つける打水産卵の瞬間を狙ったけれど、
チョウトンボの打水産卵は一ヶ所に留まらずランダムなので難しい。

チョウトンボ(乱舞)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
池に隣接した草地がチョウトンボダンスのステージ。オスメスが入り混じり、まるでグループダンスをしているかのような素晴らしい習性を見せてくれる。ワンフレームに11頭。こうした場面に遭遇した場合、折角のダンスタイムを台無しにしないように虫網で捕獲しちゃダメだめ。観察、撮影がひと段落するとトンボ採りの学生達が登場。昆虫トークで盛り上がった。

撮影日:6月22日

トンボとノコギリクワガタ

2025年06月25日 | いろいろ
午後からは様々な水辺環境を持つトンボの棲家へ訪れた。すると、最初に出迎えてくれたのは...

シオカラトンボ 雄(未成熟)

Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
何時もなら素通りするシオカラトンボでも旬のネジバナに静止とは珍しく逃せない場面。
未成熟はオスもメスも同じ体色。植物の影を利用して静止しているのは暑い陽射しを避けた止まり方。
猛暑でも活動するシオカラトンボを観るけれど、未成熟だとまだ暑さに慣れていないのかも知れない。


オジロサナエ(若雌)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+LEDライト
ほんの一部にある細流にはオジロサナエが生息。前回、羽化後のテネラルを初めて観察されたSさんはオジロサナエの腹部のラインに魅了され、オジロファンになられていた。メスはオスよりも腹部が太いけれどどうだろうか。この時もオスのテネラルを発見、でも近寄ったら飛んで行った...トンボは羽化殻から離れた後のテネラルには近寄れない事が多い。

コフキトンボ(オビ型雌)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
ヤナギの樹液場でノコギリクワガタを発見したので撮影してる最中、Sさんがオビトンボ発見。トンボの生態観察にのめり込み15年前に初めてオビメスを撮影したのもここだった。今でも健在で何より。

ノコギリクワガタ(メイトガード)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+LEDライト
メスは捲れ中。手前にはカナブン。朝一に山林で散々観察したけれど、ここのノコギリクワガタの方が大型だったので、トンボモードから再びクワガタモードに変更。ヤナギのヒラタクワガタが観たいと思い探したけれどノコのみ。

ノコギリクワガタ

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+LEDライト
デジタルノギスは車中だったので正確に測れなかったけれど60mm後半。このサイズになると別格。

Sさんに何を撮影しているのか尋ねると、たくさん止まっているとのこと。
以前よりもトンボ探しのスキルアップが見られ頼もしい限り。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
暑い陽射しを避けるようにして、木陰の枝に静止していたのは...

リスアカネ 雄(未成熟)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+LEDライト

マユタテアカネ 雄(未成熟)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+LEDライト
まだ6月なのにアカトンボの仲間が羽化を終え、時を待っていた。もうマユタテアカネ....早いよな〜

撮影日:6月21日