この土曜日はアキアカネの活動状況の確認を楽しみに生態園の冬水田んぼへ訪れた。
クズの群落にセイタカアワダチソウの黄花。左側奥に少し紅葉が進んでいるのはアキニレ。
Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
前回よりも飛来数が多く、朝から田んぼはアキアカネの活動で賑わっていた。
そんな最中、ふと、目を向けた矢先に、ナツアカネよりもひときわ赤いトンボの姿が見えたので追尾。
それは...
ミヤマアカネ 雄
Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
生態園に来園した事がある方ならこの風景を見て何処だかお分かりいただけるはず。右側が田んぼからの吐き出し口の水路になっていて、ここは管理作業の方が苦労を重ねて掘削をし、流れを良くしていただいた場所にあたる。今現在は当初よりも草深いけれどミヤマアカネが好む環境に相当。種に合った環境をきちんと見つけ、縄張り占有をしているところが非常に素晴らしく感心させられる。
Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
生態園では未成熟を確認していないので発生している可能性は低い。遥々、沿岸部へようこそ!
Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
移動する習性があまりないとされているトンボでも、時には新天地を求めて移動する個体がいるようで、ここ数年この時期になると生態園で目撃されている。また、今シーズンは例年以上にナツアカネ、マユタテアカネ、リスアカネ、ノシメトンボの目撃例も多い。もしかしたら以前の棲家に危機的な問題があり棲家を求めてこの地に辿り着く個体が増えているのかも知れない。いや、たまたま辿り着いているのではなく、ここなら世代交代が可能な場所と認識して飛来している可能性が高いと感じている。
ただ、以前に記録しているマイコアカネの記録が絶えてしまっているのでそれは残念に思う。
Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
真っ赤なカラーコーンにトラロープの設置は、自然公園の景観イメージを乱してしまうので残念だが、東京都の公園だからこそトラロープの静止場面はありっちゃありか...ついつい沿岸部では珍しいミヤマアカネの姿にばかり執着してしまい、アキアカネの観察が疎かになってしまった。
アキアカネ 雄
Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
別種かと思わせるような翅脈が赤い個体。
懸念でいたアキアカネの飛来、産卵は多数見られ、例年よりも遅れていただけの様子にあり一安心。
アキアカネ 雄
Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
アキアカネ 雌
Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
アキアカネ 雌
Nikon D810+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
二番穂っかぶりで打水のシーンが撮りにくい状態だったが、メスの単独産卵も見られていた。
リスアカネ 雄
Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
季節が進むに連れて指に止まってくれる率が高くなってきた。リスアカネの産卵は保護区内の池縁と予想しているので、来年のシーズンには保護区の調査を実施してリスアカネの産卵場所を突き止めたい。
撮影日:10月19日