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東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
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ヤゴって面白い 21

2025年04月11日 | ヤゴ
ギンヤンマとクロスジギンヤンマの終齢幼虫で見分け方の検証を楽しんでみた。図鑑やウェブ検索を参考にしながらも、やはり実物のヤゴを比較して違いを検証した方が納得がいくのと知識にも繋がる。

ギンヤンマとクロスジギンヤンマの終齢幼虫

Nikon D300S+AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G
体型や体色は成長過程により個体差があるので、上から見た時の違いは分からない。拡大すると分かるがクロスジギンヤンマのヤゴの触角が片方、欠損しているのが残念だ。しっかりエサを与えて共喰いこそ避けられても、複数飼育の場合は触角や脚の欠損が避けられないのも事実。特にギンヤンマのヤゴにはそれを感じる。

裏面での検証はどうだろうか。

ギンヤンマのヤゴの裏面

比較的ギンヤンマのヤゴは褐色か淡褐色

クロスジギンヤンマのヤゴの裏面

この個体はメスなので分かり難いが、オスはより青緑色が強く出る気がする。これは個人的な知見で、そうかも知れないと言う気がするだけなので、見分けの決め手にはならない。また、羽化が近い終齢幼虫は体内に成虫の体色が現れるので、観察経験を積んだ人なら個体によってはそれとなく分かる場合もある。

ギンヤンマとクロスジギンヤンマのヤゴを見分けるのに一番重要な部位は、図鑑やウェブ検索を参考にすると下唇側片の先端の形状に違いがあるとされている。下唇は通常、頭部の下側に納められていて獲物を捕獲する時や天敵を避ける時に使用される。誰が見ても一目瞭然で違いが分かる鮮明な画像が欲しいと思い、どうすれば良いのか考えている時に、ふと、ひらめいた!習性を利用して少しの間だけそのままでいてもらい撮影が叶った。

ギンヤンマの下唇側片


クロスジギンヤンマの下唇側片

短い方のキバの形に注目!これなら誰が見ても一目瞭然で違いが分かるはず。今回、クロスジギンヤンマのヤゴだと思い3頭を飼育していたが、検証の結果クロスジギンヤンマのヤゴはその内の1頭のみ。
両種のヤゴの棲家を環境から判断するのは難しいと言う結果も出た。クロスジギンヤンマもギンヤンマも早い個体はそろそろ羽化の時期が迫ってる。今シーズンも羽化の場面に出会えたら嬉しい。

全てNikon D300S+AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G


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