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東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

ヤゴって面白い 18

2025年03月27日 | ヤゴ
コオニヤンマとくれば次はオニヤンマでしょう。

日本最大級、里山を代表する子供達の憧れの存在。そのヤゴもやっぱり立派でカッコイイ。

オニヤンマの中齢幼虫と終齢幼虫

Nikon D300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
初齢から終齢幼虫になるまで数年かかるとされている。中齢はシオカラトンボのヤゴに似るが、複眼は左右に突き出し、脚の付け根に向かうほど細毛が多い。終齢幼虫の背中にはフクロウがいる!川底の泥の中に隠れて、通りかかる獲物を捕食しながら生活している。沿岸部のフィールドで出会うトンボ少年から、オニヤンマは何処で捕れるかと良く質問される。自分がトンボの生態撮影を始めた当時は、夏に谷戸の小川に行けば朝から夕方までひっきりなしに飛んでいたイメージだった。でもそれが今となっては行けば必ず見られる場所...思い浮かばない。それだけ東京でオニヤンマを見なくなってしまった。
その原因のひとつはヤゴが棲む小川の水量が減少傾向にある事だと感じている。少雨量の影響。

オニヤンマが棲む環境

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED+C-PLフィルター
林に囲まれ小川を持つ谷戸地形がオニヤンマの棲家。小川は鉄細菌による赤褐色の沈殿物が見られる。

オニヤンマのヤゴが捕れた水溜まり

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED+C-PLフィルター
ここは小川の水が少し流れこんでいる水溜りで、オニヤンマ以外にもシオヤトンボ、ヤマサナエ、オジロサナエのヤゴを確認。いつ来てもグチャグチャでハマると危険!抜け無くなり救助要請が必要。
イノシシとシカと自分の足跡だらけ。稀にムカシヤンマを見かけるけれど発生場所は不明。

流れが緩やかで浅い水路

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED+C-PLフィルター
ここは湧水の影響により通年安定した水量が確保されている水路。オニヤンマ以外にコシボソヤンマ、ヤマサナエ、オジロサナエ、ホトケドジョウを確認。オニヤンマの成虫を見かける機会は減ったものの比較的ヤゴは捕獲しやすく、一度に様々な段階のヤゴが捕れる。それは成虫になるまで数年かかる証で、成虫になるまで想像もつかないような壮絶な試練があるに違いない。

オニヤンマの終齢幼虫とギンヤンマの終齢幼虫

Nikon D300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
小川に棲むオニヤンマと池に棲むギンヤンマ。棲んでいる環境が違うから自然界でヤゴ同士が出会う機会は無いと思う。どちらも子供達にとって憧れのヤンマに違いなく、永遠のライバルだ。


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