恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

俺の気持ち…~その1

2015-08-19 06:45:27 | かなり年下の彼女

『年上の彼女』と同じ時期に書いたお話です。
ここでは、年下の子との恋愛というよりも、ちょっと手出しをするのは憚られる相手がいたとして、積極的な女の子のアプローチに譲二さんはどう対処するだろう? という興味で書き始めました。
吉恋のヒロインはそんなに積極的というわけではないですからね。女の子の方から抱きついてくるようだったら、どうするの? って。

この話はまだラストが確定してない…と言うか、途中で止まってます。
だけど、upするうちに続きの話も書けるようになるといいな…という希望的観測でupしていきます。


☆☆☆☆☆

 譲二ルート以外のどれかのルートの譲二さん。
 本編のヒロインは大学を卒業して就職、クロフネを出ている。

☆☆☆☆☆
俺の気持ち…~その1

〈譲二〉
 百花ちゃんが久しぶりにクロフネを訪ねて来た。

 介護の仕事、それも吉祥寺からはちょっと離れた職場に勤めているために、その近くに住んでいる。

 だから、他の幼なじみたちのように頻繁にはクロフネには訪ねて来れないのだ。


百花「マスター、お久しぶりです」


百花ちゃんの笑顔は相変わらず可愛らしいが、ここを離れてからは女らしさも増して、ますます魅力的だ。

吉祥寺の親である俺としては嬉しいような…眩しいような。


譲二「やあ、よく来てくれたね。今日は少しゆっくり出来るの?」

百花「ええ、明日も休みが取れたので」


 汐里ちゃんは百花ちゃんの前にお水を運びながら、じっと見つめている。



譲二「ああ、汐里ちゃんは初めてだったね。こちらは佐々木百花ちゃん。
今汐里ちゃんが住んでいる部屋に前に住んでいた子だよ。
百花ちゃん、これがこの前、話した山根汐里ちゃん」

百花「まあ、あなたが? はじめまして」

汐里「はじめまして…。あなたがマスターと一緒に暮らしてた女の子なんですか…。
私はマスターと同棲している恋人です」

譲二「汐里ちゃん…。その誤解をされそうな言い方なんとかしてくれる?」


 百花ちゃんはちょっと驚いたように笑った。



百花「マスター、こんな可愛い恋人ができたんですか?」

譲二「いや…。恋人ではなくて、彼女はただの同居人だよ。店を手伝ってもらってる」

汐里「マスターはあなたには渡しませんから」


 汐里ちゃんの敵愾心いっぱいの物言いにずっこけそうになった。

 百花ちゃんは目を丸くしている。


譲二「汐里ちゃん…。百花ちゃんにはれっきとした恋人がいるから…。
今日も彼とクロフネで待ち合わせているんだろ?」

百花「ええそうです。少し遅くなるかもしれないから、クロフネで待たせてもらえって言われてます」


 そういうと百花ちゃんは汐里ちゃんを優しく見つめた。


汐里「…ごめんなさい。私、勘違いしちゃって…」


 真っ赤になって謝る汐里ちゃんが、なんだかかわいそうになって俺は汐里ちゃんの頭をポンポンと叩いた。


譲二「そんなにモテると俺も嬉しいんだけどね」

 

その2へつづく



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