恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

俺の気持ち…~その2

2015-08-20 08:04:26 | かなり年下の彼女

『年上の彼女』と同じ時期に書いたお話です。
ここでは、年下の子との恋愛というよりも、ちょっと手出しをするのは憚られる相手がいたとして、積極的な女の子のアプローチに譲二さんはどう対処するだろう? という興味で書き始めました。
吉恋のヒロインはそんなに積極的というわけではないですからね。女の子の方から抱きついてくるようだったら、どうするの? って。

この話はまだラストが確定してない…と言うか、途中で止まってます。
だけど、upするうちに続きの話も書けるようになるといいな…という希望的観測でupしていきます。


☆☆☆☆☆

 譲二ルート以外のどれかのルートの譲二さん。
 本編のヒロインは大学を卒業して就職、クロフネを出ている。

☆☆☆☆☆
俺の気持ち…~その2

〈譲二〉
 百花ちゃんが恋人と帰った後、汐里ちゃんは珍しく俺に抱きつかずに謝って来た。


汐里「マスター、今日は百花さんに変なことを言ってごめんなさい」

譲二「百花ちゃんはそんなに気にしてないと思うよ。ちょっと面白がっていたんじゃないかな」

汐里「でも…。…マスターは百花さんのことが好きだったんですよね」

譲二「え?」


 久々にドキリとする。さすが女の子、鋭いかも。


汐里「いまも…百花さんのことを好きなんですか?」

譲二「例えそうだとしても…恋人のいる百花ちゃんのことを軽々しく好きだとは言えないだろ?」

汐里「やっぱり好きなんですね?」

譲二「彼女のことはね、とても小さな頃から知っているんだ。
小さすぎて、百花ちゃんの方は覚えていないみたいだけど…。
だから、単純に女性として好きというより、もう少し複雑な気持ちを持ってる。
年の離れた妹をみるような気持ちも混じっているし…って、何を言わせるんだこの子は」


コツンと軽く彼女の頭を叩く。

汐里ちゃんは潤んだ瞳で俺を真っ直ぐに見つめた。


汐里「百花さんのこと…、私より好きなんですか?」


百花ちゃんと汐里ちゃんでは好きの種類が少し違う気がする…。

でも、それを正直に言っていいものかどうか…。


譲二「どちらも好きだよ。どちらの方がより好きとか比べられるようなものじゃない」

汐里「私はマスターが一番大好きです」

譲二「うん。ありがとう」

汐里「だからマスターにも私を一番好きになって欲しい」


 俺はちょっと考え込んだ。


譲二「そうだな…。今は汐里ちゃんが一番好きだよ」


 俺が出来るだけ軽い感じで言うと、汐里ちゃんはなんだか不満そうだった。

「私は本気なのに…」とかなんとか、ブツブツ言っている。

 どうやら、俺が軽いノリで言ったと取ってくれたらしい。


 よかった…。

こんな歳の若い子に俺が本気で好きだなんて思われない方がいい。

 彼女には、もっとふさわしい男が現れる筈だ…。

 きっと………俺はそれをそっと見守るんだろうな…。

 百花ちゃんの恋を見守ったときと同じように…。

 

その3へつづく



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