恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

初めてのデート~その3

2015-09-23 08:23:00 | かなり年下の彼女

『年上の彼女』と同じ時期に書いたお話です。
ここでは、年下の子との恋愛というよりも、ちょっと手出しをするのは憚られる相手がいたとして、積極的な女の子のアプローチに譲二さんはどう対処するだろう? という興味で書き始めました。
吉恋のヒロインはそんなに積極的というわけではないですからね。女の子の方から抱きついてくるようだったら、どうするの? って。

この話はまだラストが確定してない…と言うか、途中で止まってます。
だけど、upするうちに続きの話も書けるようになるといいな…という希望的観測でupしていきます。


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 譲二ルート以外のどれかのルートの譲二さん。
 本編のヒロインは大学を卒業して就職、クロフネを出ている。

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初めてのデート~その3

〈譲二〉
 予約の店には5分くらい前に着いた。

 少し大人な雰囲気に汐里ちゃんは緊張している。

 俺が名前を告げると、窓際のカップルシートに案内された。

 汐里ちゃんが小声で囁いて来る。


汐里「すごい、こんなお店初めて…」

譲二「うん。この間のイタリアンの店でとても喜んでくれたから、もう少し大人な雰囲気の店にしてみたんだ…。汐里ちゃんはもうお酒も飲めるよね?」

汐里「21だからね。そんなに強くはないけど…」

譲二「じゃあワインで大丈夫?」

汐里「うん」


 テーブルに置かれたキャンドルグラスの光が汐里ちゃんの顔を照らしている。

 だまって見つめ合っていると、彼女への思いが溢れてきそうだ…。


 ワインで乾杯をする。


譲二「今日は楽しかった?」

汐里「うん。とっても…。マスターは…私といて楽しかった?」

譲二「ああ、俺もとても楽しかったよ。水族館なんて何年ぶりだろう。いつも博物館とか歴史資料館とかそんなのばっか行ってるからね」

汐里「今度はそういうマスターが好きなところに行ってみたいな…」

譲二「でも、汐里ちゃんはそういうところは興味ないでしょ? あんまり楽しくないと思うよ」

汐里「でも、マスターは楽しいんだよね? そういうとこが」

譲二「ああ、昔から歴史関係のものが好きだからね」

汐里「じゃあ、やっぱり行ってみたい。マスターの好きなものはなんでも知りたい。
それに料理だってなんだって、私ができないことをマスターが全部教えてくれたじゃない?
歴史のことだって教えてよ」

譲二「わかった。これからはそうするよ」


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 デザートを食べながら汐里ちゃんが言った。


汐里「ねえ、マスター。あそこに行こうよ。あれに乗りたい」


 窓越しに大きな観覧車が見えている。


譲二「でも、帰るのが遅くなっちゃうよ?」

汐里「マスターと一緒だから、少しくらい遅くなっても大丈夫だよ…。それにさっきのところには観覧車はなかったもん」

譲二「そう言えば、そうだね…。よし、行ってみよう」

 

その4へつづく



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