恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

近づいていく2人の距離~その7

2015-05-20 08:01:58 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

☆☆☆☆☆

近づいていく2人の距離~その7


〈アリサ〉

翌朝、朝食の支度をしていると、トイレを流す音がした。

ジョージが起きて来たみたい。

覗きにいくと、壁を伝いながら歩くジョージと鉢合わせした。

ワイシャツに昨夜なんとか穿かせてあげたパジャマのズボン姿だ。


譲二「…おはよう」

アリサ「おはよう。大丈夫?」

譲二「…いや…。ぜんぜん大丈夫じゃない…。頭が…割れるように痛くて、ひどい吐き気だ…」


ジョージは弱々しく微笑んだ。

あたしが肩を貸そうとすると「大丈夫」といいながらヨロヨロ歩いて、自分のベッドに倒れ込んだ。


譲二「アリサ…。すまないけど…コンビニにでも行って、二日酔い用の胃腸薬を買って来てくれるかな…? 液体のやつ」

アリサ「いいよ。どれでもいいの?」

譲二「ああ、出来れば3本くらい入ってるのがいいな…。財布は上着のポケットに…」

アリサ「いいよ…。あたしのお金はジョージに貰ったものなんだから…。直ぐ買ってくるね…。他に何か欲しいものはある?」

譲二「…いや…。それだけでいいよ…。ありがとう…」


それだけ言うとまた目をつぶってしまったので、私は急いでコンビニに走った。




ジョージは私の買ってきた薬を飲み干すとまたベッドに潜り込んだ。

その前になんとかなだめて、下着とパジャマは新しいものに替えてもらったけど…。

ジョージは「ごめんね」となんども言いながらベットの中でじっと丸まっていた。


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お昼になったので、薄いコンソメスープを持って行ったが、少しすすって「ありがとう」とスープを飲むのはやめた。

それでも、もう一本薬を飲み干すと、弱々しいけど会話できるくらいにはなった。



譲二「ごめんね…。アリサには迷惑ばかりかけて…」

アリサ「ううん。これもあたしの仕事だからね」

譲二「そっか…。そうだよね」


ジョージは弱々ししく微笑んだ。

あたしがお盆を下げようとすると、ジョージはあたしを引き止めた。


譲二「まって…。よかったら…。もう少しここにいて、話し相手になってよ…」

アリサ「それも業務?」

譲二「…そうだね」


話し相手といいながら、ジョージはあたしの手を掴んだまま目をつぶっている。

あたしがそっと握るとすぐに握り返してくれる…。

こんな風にしていると…、本当の恋人みたいなのに…。

でもあたしたちは…。


その8へつづく



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