恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

すれ違い~その5

2015-07-18 07:32:04 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉紅一

昨年9月にupした『紅一さんと2人だけの夜』の続編です。

up後に書き始めたのに、途中から話が続かなくなって完成させるのにほぼ10ヶ月かかりました。
なんだか続けられそうな気がするので紅一さんカテゴリーも作った。

昨年の9月ごろは吉恋本家に、紅一さんルートも出来るんじゃないかと期待してたのにね(ノ_-。)

本家で紅一さんルートがあるとしたら、譲二さんとは恋愛関係にならないまま、紅一さんと出会うんだろうなぁ。

でも、わがブログでは、ヒロインはしっかり譲二さんと恋人です^^;)

☆☆☆☆☆
すれ違い~その5

〈譲二〉
あまりにも百花ちゃんが出てくるのが遅いので、ファミレスを出て、施設の玄関に向かった。

譲二「こんにちは…あの」


受付の人は俺のことを覚えていたらしく、にっこり笑った。


受付「こんにちは…佐々木さんは…もう帰ったのではないかな?」

譲二「え?」

受付「ちょっと待っててください。ロッカーを見てきますね」

譲二「すみません」



しばらくして受付の人が帰って来た。


受付「いそうな所は全部探したんだけど、佐々木さんはいなかったわ」

譲二「わざわざすみませんでした。行き違いになったのかもしれません。ありがとうございました」


俺は受付の人に礼を言って施設から出た。

もう一度百花ちゃんに電話する。

やっぱりでない。

こういう時には下手に動き回ると、かえって会えなくなってしまう。

焦る気持ちを必死で宥めた。

俺は『行き違いになったみたいだからクロフネに帰って待ってるね』とメールを打った。



〈百花〉
何とか施設に帰り着いて荷物を取りにロッカールームに向かうと声をかけられた。


???「あれ? 佐々木さん? 帰ったんじゃなかったの?」


振り返ると、いつも事務所で受け付けをしている女性だ。


百花「いえ、急に送迎を頼まれたもので…。事故で渋滞していたのでこんなに遅くなったんです」

受付「あら~……ごめんなさい」

百花「はい?」

受付「私、てっきり佐々木さんは帰っちゃったと思って、佐々木さんの彼氏に『帰りました
って言っちゃったの」


彼氏⁈ 譲二さんのことだ。

何度も謝る彼女に「大丈夫ですから」と告げて、急いでロッカーの携帯を確認した。

やはり譲二さんからのメールと着信が何件も入っていた。



その6へつづく



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