恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

茶倉譲二 続編スパエン~その6

2016-02-14 07:45:08 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

随分間が空いちゃいましたが、譲二続編のスパエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

旅行の内容はスパエンはヒロイン好み、ハピエンは譲二さん好みかな?って思う。

今回、スパエンを彼目線でたどるのですが、ハピエンの姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きなので、ハピエン彼目線もぼちぼち書いていこうかなって思ってる。

さて、譲二ルートでは、続編のスパエンもハピエンも最後まで結ばれるとこまではいかない。

けど、彼目線で辿ることで、譲二さんが10歳年下のヒロインをすごく可愛いくて大切に思っている気持ちを描いてみたつもりです。


☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編スパエン~その6

〈譲二〉

ネットで予約してあった旅館は思っていた以上に豪華で、張り込んで良かったなと思った。

実はこの部屋には露天風呂もついている。

それを教えてあげると百花ちゃんはひどく驚いた。


百花「露天風呂!?」

譲二「すごいよね。他の人の目を気にしないでゆっくり入れるって」


ネットに書き込んであった感想がこの部屋を選んだ決め手だった。


譲二「少し寒かったし、もうお風呂にする?」


何気なく声をかけたものの…。

え!?

なんか百花ちゃん、焦ってる?

心なしか俺から離れようとあとずさってるみたいだし…。


譲二「百花ちゃん?」

呼びかけると、どもりながら必死で何か伝えようとしている。


これって…もしかして勘違いしてるのかな?

俺と一緒に入らなきゃいけないとでも?

参ったな…。


譲二「…ごめん…俺、ちょっと考えなしだったね」

譲二「お先にどうぞ、って言えばよかったんだな」

百花「え…」

譲二「せっかくの露天風呂だから、ゆっくり入って、って意味だったんだけど」

譲二「なんか誤解させちゃったみたいで…」

百花「!」


もう百花ちゃんの狼狽ぶりは可哀相なほどで…。

俺は「部屋の露天風呂以外に温泉もあるから、そっちに入って来たら?」と提案してみた。

無理に部屋の風呂に入らなきゃいけないこともないしね。


しかし、百花ちゃんは悲壮な決意を込めた表情で言った。


百花「あの、ここの露天風呂に入ります」


そんなに強張ってきっぱり言わなくても。

それにしても、やっぱり俺がいると落ち着いて入れないよね?


譲二「…大丈夫?」

百花「はい…ふすまを閉めて着替えるので」

百花「譲二さんは部屋にいてください」


相変わらず表情は硬いままだ。


譲二「でも…もし嫌だったら、お風呂に入ってる間、その辺歩いて時間潰すよ」

百花「大丈夫です。譲二さんも疲れましたよね。ゆっくりしててください」

譲二「…うん、じゃあお言葉に甘えて」


百花ちゃんがお風呂に入っている間、少しうとうとしてしまった。

やっぱり思ったより疲れてたみたいだ。


その7へつづく



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