恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

クロフネハロウィン~譲二の場合~その5

2016-10-28 06:10:39 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

 

手抜き(>_<)昨年の記事の再掲です。

 

(▼∀▼)(▲ω▲)†(▼皿▼) †(▲∀▲)(▼ω▼)

吉恋本家の番外編、『クロフネハロウィン』には譲二編がない。

だから、譲二編を自分で作ってみた。

高校時代で、付き合い始めて間がない頃。

この設定は他のルートと同じ。

(▼∀▼)(▲ω▲)†(▼皿▼) †(▲∀▲)(▼ω▼)


クロフネハロウィン~譲二の場合~その5

《子供時代の思い出》


今日はハロウィンの日。

ハルくんの家でのパーティが終わった。

お姫さまの仮装をした私は、みんなと別れて、家へと向かっている。


(▼∀▼)(▲ω▲)†(▼皿▼) †(▲∀▲)(▼ω▼)

近道していつもの公園を通り抜ける。

お姫さまのドレスは長くて、ひらひらがいっぱい付いてる。

そのひらひらの一つが木の枝に引っかかった。


百花「きゃっ」


後ろに引っ張られて、転んでしまった。


百花「痛~い」


膝を見たが、ドレスのおかげか怪我はしていない。

でも、ドレスは泥だらけで、リボンもちぎれかかってる。

(お父さんが買って来てくれたドレスなのに)


???「どうしたんだ?」


聞きなれた声に振り返る。


百花「じーじ!」


じーじはいつもの優しい笑顔で私を覗き込んだ。


譲二「ちび、なんて格好してんだ?お遊戯会でもあったのかよ?」

百花「あのね、はろいんの変身でね。お姫さまになったの」

譲二「はろいんの変身?ハロウィンの仮装のことか…」


じーじは『あ~あ』と言うようにうなずくと、すその泥を払ってくれた。


譲二「だけど、ハロウィンの仮装なら魔女なんじゃねーの?」

百花「だって、お父さんがこのドレスを買って来てくれたんだもん」

譲二「あっそ」

百花「ねぇ、じーじ。似合ってる?」


じーじはなぜかちょっと頬を赤らめて言った。


譲二「馬子にも衣装っていうからな」

百花「たまご?」

譲二「…何でもねぇ」

百花「ねぇ、じーじ。ハルくんのおうちで、はろいんのパーティしたんだよ!」

譲二「へえー。お前の王子さまたちも、仮装したのか?」

百花「うん!えっとね。いちごちゃんがインディアンで、リュウ兄がカウボーイで、タケちゃんがピエロで、りっちゃんがカボチャの妖精で、ハルくんが王子さまだった」

譲二「ふ~ん、お前と揃いで王子さまもいて、良かったじゃねーか」


ハルくんの王子さまはカッコよかったけど…でも、私はやっぱりじーじに王子さまになって欲しいな。


百花「ねぇ、じーじも王子さまになってよ」

譲二「やだ」

百花「えーっ、じーじは王子さまがいい!」

譲二「ちょっ、袖を引っ張るなよ!分かった!分かったから」

百花「じーじ、王子さまになってくれるの?」

譲二「お前がもっと大きくなって、ホンモノのお姫さまになってたら、考えてやらなくもない」

百花「やったー!! 約束だよ!」

譲二「何考えてんだよ。ホンモノのお姫さまになんかなれるわけねーだろ」

百花「なれるもん!絶対なるもん!」

譲二「まったく!ほら、そろそろ帰らねーと、もうすぐ暗くなっちまうぞ」

百花「じーじ、送って!」

譲二「しょうがねーな。家の前までだぞ」

百花「はい」

譲二「なんだよ!その手は?」

百花「王子さまはお姫さまの手を取って歩くんだよ!」

譲二「はぁ? 俺、王子じゃねーし……」

百花「……」

譲二「分かったよ。そんな顔すんなよ。ほら、お姫さま、お手をどうぞ」

百花「はい」


私は夕焼け空の下、じーじと手をつないで、お家に帰ったのだった。


(▼∀▼)†その6へつづく



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