恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

彼女の秘密~その1

2015-08-03 07:20:24 | かなり年下の彼女

『年上の彼女』と同じ時期に書いたお話です。
ここでは、年下の子との恋愛というよりも、ちょっと手出しをするのは憚られる相手がいたとして、積極的な女の子のアプローチに譲二さんはどう対処するだろう? という興味で書き始めました。
吉恋のヒロインはそんなに積極的というわけではないですからね。女の子の方から抱きついてくるようだったら、どうするの? って。

この話はまだラストが確定してない…と言うか、途中で止まってます。
だけど、upするうちに続きの話も書けるようになるといいな…という希望的観測でupしていきます。


☆☆☆☆☆

 譲二ルート以外のどれかのルートの譲二さん。
 本編のヒロインは大学を卒業して就職、クロフネを出ている。

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彼女の秘密~その1

〈譲二〉
 汐里ちゃんは、毎日何時間かはどこかへ出かけていた。

 若い女の子だから、街ブラにでも出かけているのかなと思っていたが、どうも違うようだ。

 本人に確かめた訳ではないが、何かを探しているようだ…。

多分誰かを…。




 夕食後、2人でココアを飲んでくつろいでいる時に、思い切って聞いてみた。


譲二「ねえ、汐里ちゃん。毎日どこかへ出かけているけど…、どこに行っているか話してくれない?」

汐里「わあ、マスター、私がどこに行っているか興味があるんだ。もしかして、ヤキモチとか…」

譲二「なんでそうなるの? 冗談じゃなく、誰かを探しに出かけているんじゃないの?」



 図星だったようで、汐里ちゃんは言いよどんだ。


汐里「…」

譲二「もしそうなら、俺でできることがあれば手伝うよ?」

汐里「マスター…。…マスターにはもう十分お世話になっているから…これ以上迷惑はかけられないよ…」

譲二「そんな遠慮するなんて、汐里ちゃんらしくないよ。
汐里ちゃんには店をたくさん手伝ってもらってて感謝してる。
本当はバイト代もちゃんと出さないといけないのに、お小遣い程度しかあげられてなくて申し訳ないと思ってる。
だから、せめて汐里ちゃんが困っていることがあるなら手伝いたいんだ…」

汐里「マスターありがとう。確かに私は人を探してた。…けど、その人はもう見つかったの。
ただ、会うことができそうにないというだけ…」

譲二「それは…、どういう人なのかな? 汐里ちゃんが構わなければ教えてもらえる?」



 汐里ちゃんはしばらくうつむいて自分の手を見ていた。

 そして、決心したように俺を真っ直ぐ見て話し始めた。

 

その2へつづく



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