恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

揺れる心~その13

2016-06-27 08:02:38 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。


『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


揺れる心~その13


〈百花〉


譲二さんは解決策の『シェアカフェ』について、みんなに説明した。



昼の営業と夜の営業を分け、昼間は今までどおりのクロフネ。

夜は玲さんのお店になる。

そして、その交代の1時間はみんなで掃除したり準備したりする。


理人「それが今の時間ってわけだね」

竜蔵「なるほどな…それなら安心だぜ。昼間のクロフネは何も変わってねーってことか」

理人「リュウ兄は大げさすぎだよ。たった数日でお店がガラッと変わる分けないでしょ?」

玲「もう、リュウちゃんって心配性なんだから」

竜蔵「だから、そのリュウちゃんってのやめろよ、男女!」

玲「それをいうなら女男でしょ?」

一護「どっちでもいいだろ」

玲「リュウちゃんも何度言っても『玲』って呼んでくれ無いんだから。水くさいわね」


玲さんはため息をついて髪を掻き上げた。

そんな様子も色っぽい。


リュウ兄が、「水くさいってほど仲いいわけじゃない」と口の中でぼそぼそと言った。


理人「充分仲良さそうに見えるけど、いつの間に親しくなったの?」


リュウ兄は玲さんが毎日八田青果に野菜を買いに来るんだと説明した。

みんな微妙な顔をしていたけど、玲さんの話術に取り込まれて、なんだかんだと自己紹介をしている。

玲さんはみんなのニックネームをすぐに覚えて使った。

みんなのやり取りを少し離れたところで譲二さんと聞いてた。


譲二「玲さん、話しやすいから誰とでもあんなふうに友だちになれるみたいだよ」


譲二さんは私の耳元でそっと囁いた。


百花「そうですね。私にも気さくに話しかけてくれて楽しい人みたいですね」


その時、玲さんが叫んだ。

玲「わぁ! アタシ、タケちゃんが一番好きかも!」

剛史「いや…そういうのはちょっと…」

玲「なんか誤解してない? アタシはただ、綺麗なものが大好きなだけ」

玲「だからアンタたち全員好きよ。目の保養になっていいじゃない」


みんなちょっと後ずさってる…なんか、完全に玲さんのペースだよね。


譲二「百花ちゃんも仲良くなれそうだし、とりあえず馴染んでくれてよかったよ」

百花「そうですね…悪い人ではないと思うんですけど…」

譲二「どうかした?」

百花「いえ、なんていうか印象が強すぎて、どうしていいのか」

譲二「そのうち慣れてくると思うよ。今は仲良くなれただけで充分だしね」


譲二さんがそう言うのだから、きっとこれでもう大丈夫だよね?


今までのメンバーに玲さんが加わっただけだよね…。

私はそう自分に言い聞かせた。

 

『揺れる心』おわり



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