恋、ときどき晴れ

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茶倉譲二 続編スパエン~その8

2016-02-16 08:00:50 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

随分間が空いちゃいましたが、譲二続編のスパエンです。

譲二続編のスパエンは京都に、ハピエンは兵庫県の姫路城に行きます。

旅行の内容はスパエンはヒロイン好み、ハピエンは譲二さん好みかな?って思う。

今回、スパエンを彼目線でたどるのですが、ハピエンの姫路城エピは譲二さんらしさが出ていて、私的には好きなので、ハピエン彼目線もぼちぼち書いていこうかなって思ってる。

さて、譲二ルートでは、続編のスパエンもハピエンも最後まで結ばれるとこまではいかない。

けど、彼目線で辿ることで、譲二さんが10歳年下のヒロインをすごく可愛いくて大切に思っている気持ちを描いてみたつもりです。


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茶倉譲二 続編スパエン~その8

〈譲二〉

旅館の庭園は、うたい文句通り趣があって素晴らしかった。

百花ちゃんを誘ってよかった。

百花ちゃんもうっとりとライトアップされた庭園を眺めている。


俺は百花ちゃんの手を取った。


百花「譲二さん…?」


百花ちゃんは不思議そうに問いかける。

俺はクロフネを閉店した日に百花ちゃんに言ったことを覚えてるか尋ねた。


譲二「夢ができた、って言ったでしょ」

百花「はい」

百花「もちろん覚えてます。ずっと気になってました」

譲二「昔の俺の夢はね…たくさんの思い出が詰まった吉祥寺で」

譲二「喫茶店のマスターをやることだったんだ」

百花「じゃあ、その頃の譲二さんの夢は叶ったんですね」

譲二「うん、そうだね。…あと…今の夢はね…」


軽く深呼吸すると、百花ちゃんの瞳を真っ直ぐに見て言った。


譲二「思い出が詰まった吉祥寺で、大切な彼女とクロフネを再開させること」

百花「譲二さん…それって」


俺は決意を込めて数字を口にする。


譲二「2年」

百花「え?」

譲二「…2年、待ってて」

譲二「2年で茶堂院グループを立て直して、戻ってくる」


(必ず戻って来るから…そして)


譲二「今度こそ、自由の身になって…吉祥寺に、クロフネに」

譲二「百花ちゃんのところに戻ってくるから」

百花「譲二さん…」

譲二「2年経ったら、必ず迎えに行くから」

譲二「だから、それまで…」

百花「待ってます…」


百花ちゃんは両手で俺の手をぎゅっと握りしめた。

ぎゅっと握りしめたまま…クロフネで…俺をずっと待ってくれると言ってくれた。


その言葉は俺の胸を熱くした。


『待ってます』…そう言ってもらえるとは思ってた。

だけど、百花ちゃんを一人残していく俺への恨みごと一つ言わずに、待っていてくれるというその健気さがとても嬉しかった。


その9へつづく