恋、ときどき晴れ

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竹取物語in吉祥寺恋色デイズ~その7

2015-01-19 08:36:47 | 吉祥寺恋色デイズ

吉祥寺商店街の秋の文化祭の演目にクロフネも参加することになり、『竹取物語』をやることになった。

その配役がクロフネの壁に張り出された。


〈竹取物語配役〉
かぐや姫…佐々木百花
竹取の翁…茶倉譲二(二役)

5人の貴公子:
石作皇子(いしづくりのみこ)…種村春樹
車持皇子(くらもちのみこ)…佐東一護
右大臣・阿倍御主人(あべのみうし)…湯野剛史 
大納言・大伴御行(おおとものみゆき)…八田竜蔵 
中納言・石上麻呂(いそのかみのまろ)…初音理人 

帝(みかど)…茶倉譲二(二役)

兵士たち
種村春樹、佐東一護、湯野剛史、八田竜蔵、初音理人

 

☆☆☆☆☆

竹取物語in吉祥寺恋色デイズ~その7

帝(みかど)

 

〈あらすじ〉

 さて、かぐや姫(百花)の美しさがたぐいまれなものだと帝(譲二)がお聞きになり、宮中に上がるように使いをだすが、かぐや姫は従わない。
 そこで、帝は狩りに出かけると言って、かぐや姫の家に入り会ってその美しさに驚くが、帝が連れて行こうとするとかぐや姫は一瞬のうちに姿を消した。
 連れ去るのを帝が諦めるとかぐや姫はまた姿を現した。
 その後、2人は文通するようになる。

 

理人「マスターだけなんかずるい!」

譲二「ずるくありません」


 3年ほど経って、かぐや姫は月を見ながら物思いにふけるようになり、月を見てひどく泣くようになった。


 翁がわけを尋ねると

『私はイギリス月の都のものです。イギリス月には父母がいます。前世からの約束でこの世に参りましたが、もう帰らなければなりません。今月の15日にイギリス月の国から迎えがやって来ることになっています。
 ここで大切に育てられたのに、お別れすることになるのが辛く悲しく、月を見るたびに泣いていました。』

 このことを帝がお聞きになって、翁に使者を遣わした。
 事情を聞いた帝はかぐや姫を護ることを約束した。
 その15日帝は多くの兵士を竹取の翁の家に遣わした。
 塀の周りにも屋根の上にも弓矢をもった兵士が護り、翁は頼もしく思った。

 こうしているうちに、真夜中になったころ、家の周りが真昼よりも明るく光りわたった。
 空から人が雲に乗って降りて来て、地面から少し上のところに立ち並んでいる。
 これを見た人々は戦おうとする気持ちもなくなった。なんとか弓矢をとって射ようとするが手に力が入らず萎えてしまう。

 立っている人たちは、衣装の美しく華やかなこと、比類がない。空飛ぶ車を一台ともなっている。

 竹取の翁が心乱れて泣き伏しているとかぐや姫は「私は心ならずも出て参ります。せめて天に昇る様子だけでもお見送りください」と声をかけ、手紙を残した。

 天人は天の羽衣と不死の薬を持って来た。
かぐや姫はほんの少し薬を舐めると、羽衣を着せ掛けようとする天人を遮った。
「羽衣を来た人は心変わりするといいます。その前に手紙を書かせて下さい」
かぐや姫は帝に


<今はお別れと天の羽衣を着るときになってはじめて、あなた様をしみじみ思い出します。>


と手紙を書いて、壷の薬を添え帝の家来に手渡した。
 天人がさっと天の羽衣をかぐや姫に着せたので、かぐや姫は思い悩むことがなくなり、そのまま車に乗って天(イギリス)に昇ってしまった。

帝はこの様子をお聞きになり、かぐや姫の手紙を読んで、たいそう深くお悲しみになり、「どこの山が天に近いか」とお尋ねになると、お仕えの者が「駿河の国にあるという山が、この都にも近く、天にも近うございます」と申し上げた。これをお聞きになり、
 
 <もう会うこともないので、こぼれ落ちる涙に浮かんでいるようなわが身にとって、不死の薬が何の役に立とう。>


と手紙とその薬を駿河の国にあるという山の山頂で火をつけて燃やすようにとお命じになった。
 そこでその山を「富士の山(不死の山)」と名づけたという。


一護「なにが最後にちょっとだけ出る役だよ」


剛史「一番美味しい役じゃないか」


理人「僕らは貴公子っていってもかっこ悪い役なのに自分だけ」


春樹「まあまあ。そういうお話だから仕方ないよ、帝も最後は結ばれないんだし…」


竜蔵「俺はジョージをそんな男に育てた覚えはないぞ」


譲二「俺もリュウに育てられた覚えは無い」


笑顔の百花ちゃんがみんなを労ってくれる。


百花「みんなお疲れ様。実行委員会から参加賞のパンとジュースが届いてるよ」

こうして、愉快な仲間の賑やかな1日が終わった。

おわり

 ☆☆☆☆☆

 

帝(みかど)=譲二さんが着ているのは御引直衣(おひきのうし)

帝のお召し物ということで、一番力が入ってます。

御引直衣(おひきのうし)は帝の日常着、普通の直衣と違い十二単のように裾を引くのでこの名があるそう。
下に来ている紫の部分。これは年齢によって色が決まっていたらしい。
若年のころは『二藍』と呼ばれる色の赤味を強くするのがお約束で、幼少期は紫がかった紅。
年を取るに従って藍の色が強く出るものを着ていたようで40歳になると紅を使わない、藍だけの縹(はなだ)と呼ばれる色になるのだそう。
譲二さんはまだ40歳ではないので、赤みがかった紫にしてみた。