契約厳守。名前は聞かない。依頼品は開けない――運び屋フランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム)はこの3つのルールの下、高額な報酬と引き換えにワケありの依頼品であろうが正確に目的地まで運ぶプロ中のプロ。引退を決意した彼は例外的な依頼を引き受けた。それは金持ち一家の7歳になる息子・ジャックの送迎だ。いつも寡黙なフランクだったが、次第にふたりの間に愛情が生まれる。しかし、予想外の罠が仕掛けられていた…。
(goo映画より抜粋)
こっちゃんポイント ★★★★★
いや、同じ映画で、感想文を2個別々にUPするのは初めてです。当たり前か。普通やらないよね?こんなこと。でもね、こんな記事でも書いておかないと、あまりの思い込みと思い入れで、本来の感想文がグチャグチャになってしまいそうだったので、それでこの部分だけ別に作ったんです。
「トランスポーター」シリーズといえば、クルマ・アクションが”ウリ”だったりしますが、今回はそのクルマたちにのみ、スポットを当ててみたいと思います。ハイ”のみ”の記事です。(笑)
本来の感想文はこちらです。
(Photo : Audi A8 6.0Quattro)
実は、今回「トランスポーター2」でメインに活躍するクルマは、ドイツ車の「アウディ A8 6.0クワトロ」(画像上)。
今はあまりそんなイメージはないかもしれませんが、アウディと言えばその昔、「メルセデス・ベンツを買えないオッサンが乗る車」なんて言われていたコトが一部ではあったようで。こっちゃんの周辺でも、まるで”メルセデスの格落ちメーカー”のように思われていたものです。
無理もないですね。実際、その頃良く見たアウディなんて、ほんとショボくて日本車とさほど変らないような箱型クルマでしかなかったですから。こっちゃんだって、そんなクルマ欲しくもならなかったのが正直な感想です。
それがまったく。随分と変ったものです。
ここ最近のアウディって、ホント魅力的。「死ぬまでに一度はステアリングを握ってみたい」って思えるようなマシンが、続々と発表されています。デザインだってグッと良くなりましたし。いまや、こんなのだってあるんですよ!(画像↓をご覧あれ)
(Photo : Audi R8)※このクルマは「トランスポーター2」には登場しません
これはコンセプトカーらしいですが、こんなのまで市販予定だというからビックリです!
それにしても、なんという美しいデザインでしょう。乗り難そうなカンジがたまりません!まさか、これほどスポーティ&スタイリッシュな車なんて、一生アウディから発売されないと思ってましたもんね。(ちょっとだけ現行の”ニッサン・フェアレディZ”みたいですが)
ま、そんな映画に関係無いクルマのコトは置いといて、「トランスポーター2」に話を戻します。
先ほども言いましたが、今回この映画のメイン・カーは「アウディ A8 6.0クワトロ」。現在のアウディ・ラインナップの最高峰に君臨するクルマ。クワトロとは四駆のことです。
オープニングの駐車場シーンから既に、ジェイソン・ステイサムが乗っているクルマがコレなんですね。外見はまぁ普通の(といっても、その顔はかなり厳ついですが)セダンにも見えます。中々気品のある高級感も漂いますね。
(Photo : アウディA8 6.0クワトロ)
ところが、蓋を開ければこれがトンでもない代物でして。
スペックを見ると腰を抜かすかもしれませんよ、アータ。これはもう、ただのセダンではありません。
排気量は「6.0」の名前通り、6ℓクラス(5998cc)
最高出力は450ps/6200rpm、最大トルクは59.1kg-m/4000rpm。その他、詳細はコチラ
こんなスペックを誇るV型12気筒エンジンを心臓に持つこの車。しかもそのV型エンジン・レイアウトが独特です。構造的には、V6エンジンを挟角15度でふたつV字型に並べた”W型”と言われる極めて特異なスタイルを採用しています。かなりマニアックですねぇ。
この方式は、”エンジン自体を軽量コンパクトに仕上げられ、またエンジン長を短くできるゆえに、クランクシャフトの剛性を確保しやすく振動面でも有利になる”というメリットをもたらすらしいです。ほほぅー、なるほど。
ま、何が何だか分からない人もいるでしょうが、早い話「バケモノ車」です。スポーツカーの心臓を持つセダンとでも言いましょうか。「いったい、こんな性能をどんな状況で必要とするのか?」・・・そう思う方もいるでしょう。そんな方にはこうお答えします。
「”トランスポーター2”の撮影に必要です!」と。(笑)
(Photo : アウディA8 6.0クワトロ with ジェイソン・ステイサム+子役)
ちなみにこれ、日本でも買えるのですが、新車価格で1,480万円!
「おおっ!安い!1500円切ってるジャン!」と言ってしまったア・ナ・タ。これこれ!
”万円”ですよ、”万円っ”!スーパーでお買い物してるんじゃないんですから。
コレじゃあチョット、「今すぐ最寄のアウディ販売店へ急げ!」とはなりませんよね。田舎だったら小さな家が一軒建つお金ですよ(笑)オープニングで、ジェイソン・ステイサムが、悪ガキどもに「新車だ。傷つけるな。」と言うのも、そりゃ分かります。
(Photo : アウディA8 6.0クワトロ)
これは現在調査中なのですが、もしかしたら、この映画のA8は、豪華仕様の「L6.0クワトロ」の方かもしれません。だとしたら、お値段は更にUPします。こちらは1660万円(税込)でございます。もし、この点ご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えて下さい。
...知ってどーする?ってハナシですが。
映画「トランスポーター2」は、そんなこの車がメインとなり、エンジンを高回転でブン回しながらそこら中走り回るワケですから、そりゃぁクルマ好きにはたまりませんよ!
予告編にもありましたけど、あのビルからビルへの大ジャンプ・シーンなんて、現実では、まずお目にかかれませんからね。(当たり前じゃ!)見応えありますよ。”着地”なんてメッチャクチャかっこ良いのです。クルマにもジェイソンにもシビレちゃうってカンジですっ!
(Photo : アウディA8 6.0クワトロ)
ま、一つ難癖つけるなら、このクルマ、重すぎる!ってことでしょうか。アルミフレームを使用していながら、車重は楽々2tを超えてますからね。2tてアンタ、RV車じゃないんだから。ねぇ。これはもう本来、そんなに簡単に飛んだりハネたり出来るってホド、身軽なクルマじゃないわけですよ。
例えば日本車で言うと、ホンダの現行ステップワゴンの最上グレードあたりが1630kgですから、あれより丁度400kgも重い。400kgですよ!伊集院光が二人以上乗れますよ。
もっとも、エンジンはステップワゴンの2.5倍の排気量を持ち、馬力だって3倍近いですから、「重いから遅い」なんてバカな話にはなりませんけどね。いくら”身重”と言ったって、このクルマのエンジン・データで察するに、フル加速なんてしたら、きっと息苦しいほどシートに貼り付けになるのでしょうね。いや~、体感してみたいものです。
でも、こっちゃんはやっぱり軽い方が好きですね。軽くなきゃスポーツじゃない。ま、本来、A8はスポーツカーじゃないですから、無理もないんですがね。
しかし!しかしですよ!
この映画の後半で、そんなこっちゃんのハートを鷲づかみにするステキな車が出てくるのですよ。それが、コレ。
(Photo : ランボルギーニ ムルシエラゴ・ロードスター)
これ、クルマ・キャストでの”ゲスト出演”扱いらしいです。(笑)アホですね、もぅ。
その昔、スーパーカー時代を生き抜いてきたオッチャンたちなら、誰もが「カウンタック」というクルマの名前を知っているでしょう?この「ムルシエラゴ・ロードスター」は、そのランボルギーニ社の血を現在も受け継いできている、文字通り”平成時代のスーパーカー”です。
現在、ランボルギーニ社はアウディの傘下となっていますが、どうやらそのお陰で、今回の「トランスポーター2」への出演(?)が決定したようですね。
コレは凄いことですよ!だって、走ってるトコ見れるんですから!初めて見ました、走ってるとこ。飾っておくクルマだとばかり思ってましたから(笑)
(Photo : ランボルギーニ・ムルシエラゴ・ロードスター)
”重量配分はフロント42%・リヤ58%、ランボルギーニ製V型12気筒60度エンジンで、排気量は6.2Lをミッドマウントする。これは7,500rpmで最高出力580馬力を発生する”(goo自動車より抜粋)最高速度は、約320km/hらしいですよ。ああっ。もぅ、気が狂いそうです!(笑)
その他、詳細はコチラ
全長4580mmという、このクルマのサイズは、現行のトヨタ・ソアラの4515mmに近いですね。
※このクルマは「トランスポーター2」には登場しません
その差6.5㎝しか長くありませんからね。ただ「ムルシエラゴ・ロードスター」は全幅が2045mmもあります。さすが外車。これはソアラより22㎝も大きいことになります。全高1135 mは、ソアラのそれより22㎝低いですから、要するにこのクルマはソアラより「幅が広くて低い」そんなクルマだということですね。
※このクルマは「トランスポーター2」には登場しません
ちなみにこのサイズを、日本のスーパーカー ホンダNSX-R(現行型)と比較してみますと、「ムルシエラゴ・ロードスター」の方が全長で15cm長く、全幅で23.5cm幅広く、車高で2.5cm低いことになります。NSX-Rだって全高1160mmのかなり低いクルマだというのに、なんと、それよりも「ムルシエラゴ・ロードスター」の方が低いというのは驚きです。
このクルマの車高がいかに低いかお分かり頂けましたでしょうか?スポーツカーは低いに限りますね。しかも、バランス重視のミッドシップレイアウト・スタイルは、こっちゃんのツボにジャストミートです!
(Photo : ランボルギーニ・ムルシエラゴ・ロードスター)
さて、こちらのお値段は少々お高いですよ。税込み、3268万6500円です!
・・・って、少々じゃないですね(笑)こうなると、”普通の人”は、まず買えません。(もっとも”A8”だってそうですけど)
このクルマに関しては、もう、「運転したい」なんて言いません。「シートに座れるだけで良い!」(笑)
お願いです。一度座らせて下さい。スリスリしたいんです。
(Photo : ランボルギーニ・ムルシエラゴ・ロードスター)
さあ。「アホはいい加減にしなさい」と言われる前に止めておきますが、こんなクルマがビュンビュン目の前を走り、激しいカーアクションをするこの映画「トランスポーター2」!そりゃ楽し~ですよぉ♪
ストーリーは前作同様、ラストに近づくにつれ、ドンドンあさって方向へ飛んで行っちゃうような展開なのですが、そんなのこの際、どーだって良いのです!このクルマを観に行って下さい!(笑)そして仰け反って下さい。
目の前でハラハラ・カーチェイス展開になるたび、「おおっ!税込1480万円!」「ああっ!税込3268万6500円!」と唸りながら見ると、きっと楽しさ倍増です。そして最後には、口から泡を吹きながら失神して下さい。(笑)
ちなみに、悪党どもは分かりやすく「ハマー」なんぞに乗ってましたが、こちらはあまり興味なし。(笑)
そんなコトも含めて「トランスポーター2」は、とにかく、クルマ好きには面白い映画なのです。
《2006.08.17記事一部改訂》