二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡の棹を考える、その2

2024-03-01 10:49:39 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
二胡の棹だけを交換してみた方はいらっしゃいますか?
以前、だいぶ前にジーバンファンさんが、黒檀の胴に棹をいろいろ試して、気に入った音になったのは紫檀の棹であったという話を聞きました。
大分前ですので、いまだにその二胡を使っているのかは分かりません。
私も、色々棹だけ交換したりしています。
響きが変わります。
紫檀の二胡の棹だけを黒檀に変えると響きが大きくなります、手に伝わってくる振動も大きくなります。
以前、そんな実験をほぉさんとよくやりました。
自分で弾いていて聞こえてくる感じとほぉさんが遠くで聞いている感じを比べたりしたのです。
黒檀の二胡の棹だけを小葉紫檀に替えると、途端に音色が変わります。
当然と言えば当然なのですが、
たぶん皆さんには実感がわかないかもしれませんが、音色は棹によって随分変わるのです。
まるで新しい楽器になります。
特に録音したりするとその違いがはっきり感じられます。
棹は、思っているよりも大きく音色や響きに影響するのです。
三線や三味線などは胴より棹を大切にします。
棹だけは代々伝えたりします。
以前は花梨で作られていた三線の胴は今は殆どがゴムの木だそうです。
でも棹は,黒柿や黒檀などが大事にされているようです。
何らかの革を張っている楽器は比較的棹が大切にされているようです。
皮はいずれは劣化して張りかえなければいけないからかもしれません。
木で表も裏板も作られた楽器はむしろ裏板が大切にされます。
楽器によって成り立ちが違うからかもしれません。
ヴァイオリンの棹(ネック)などはむしろ交換部品であると考えられているようです。
二胡はあれだけ他の楽器に比べて胴の大きさに比較すると棹の方が材料としては多く使っているのです。
材料費としては、棹の方が高いのです。
楽器として多く使われている部分の棹は振動としても相当役割が高いと思います。
その大切な棹は曲がったら直しましょう。
また交換してみるのも一つの楽しみかもしれません。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ。ネオ


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