二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

間違ってはいないけれど、困ったことに。

2017-12-20 11:24:43 | ■工房便り 総合 
こまったことに、ネット上で、様々、

ほんとに細かいことだけれど、間違った知識が出回るという事が様々あります。

たぶん皆さんも、生活上の経験や、

あるいは仕事の上での経験などと照らし合わせて、なんで、こんなこと載せるのだろうという、

記事に出会ったことがあると思うのですが、、

先日もあるSNSに、二胡の修理が載っていました、

これ意外と多いのですが、

二胡の台のトラブルというのはたくさんあります。

その中でも多いのは、台と胴を止めている木ネジがバカになってしまう。

いくら回してもきちっと止まらず、

ずーっと回しつづける状態になってしまう事ですね。

理由はいくつかあるのです。

ホントたかだか、木ネジ一本のことで、

でもこの木ネジが効いて、しっかり止まらないと、台がぐらつき、

弓を弾くたびに、弦が動いてしまうのです。

調弦が定まらず、音程も狂います。

その上雑音まで混ざります。

木軸と台とで弦がしっかり固定された状態にないと弦が動いて、

弓の一定の動きと一定の引っかかりを造れば良い音を作り出す、という大前提が崩れてしまいます。

そうですね。二胡の良い音色というのはまずここから生まれてきますね。

話が進みすぎました。

木ネジですね。

木ネジにもいろいろな種類があり、太さも、長さも、

そしてネジのピッチも違います。

紫檀黒檀はかなり硬さが????ありますので、細かなピッチの金属用のネジでも、締め付けられるものもあるのです。

これ重要で、あ「ものもある」、という事は、

木の種類、そしてその木の性質によっては、ピッチが細かいと、木が崩れてしまって、

ネジきれてしまうこともあるのです。

これすごく多いです。

また多少太めのネジを使っていても、たまたまいくら紫檀とは言えその柔らかい部分にあたってしまうと、

木がごっそり崩れます。

そうすると、穴が大きくなって、幾ら締めても閉まりません。

これは治ります。

同じ種類の木を一度かなりしっかりとボンドも使って、大きくなった穴を埋めるのです。

ところがいくら近所の大工さんなどに頼んだとしても、なかなか紫檀や黒檀など持ってはいませんから、

ついついその辺にある、杉や、下手をするとラワンなどの、柔らかい木で穴を埋めてしまいます。

それからもう一度ネジを絞めるのですが、

いくら木を埋めたといっても、柔らかい木ではいずれまた崩れてしまうのです。

というかいきなりすぐ駄目になることも多いですね。

こんな時に一番簡単なのは、

ひとまわり太い木ネジを使えば良いのです、



これは今までの二胡に使われていた木ネジです、

これだけ違うものが使われています。

またこれは3ミリの木ネジですがさらに

2mmの木ネジで駄目だったら、3mm、あるいは3,5mm、4mmも5ミリも6mmもあるのです。

まあいきなり5mm6mmというわけにはいきません

大体3,5mmでふつうはすみます。

それも、金属用のピッチの細かい物でなく、木工用のものです。

またもし穴を埋めるとしたら、せめて、同じ木の、あるいは、せめて、花梨ぐらいに硬いものを

叩き込んで使ってほしいですね。

そうです、ボンドで止まっているのではなく、しっかりと木が食い込んでいるくらいに、叩き込んでです。

そのように意見や画像を載せるというのは相当自信があるからなのでしょうね。

でも、きちんと実験したのでしょうかね????、これなら大丈夫という事を載せてほしいのです。

木工も楽器修理も科学ですから、実験は大切です。

もちろん二胡を弾くのもです。


Comment    この記事についてブログを書く
« 応援告知 ☆ 木村ハルヨ 『 ... | TOP | 12月17日(日) 柿の木に... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | ■工房便り 総合