二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡の音の成り立ち。その2

2014-02-20 10:06:05 | ■工房便り 総合 
二胡の音は、弦が振動してそれが駒を通して、蛇皮を振動させ、最終的に胴を鳴らい棹を鳴らして、二胡の音色になります。

黒檀の音色、紫檀の音色、老紅木の音色、花梨の音色。

いろいろあります。

どれが良いというものでもなく、どれが優れているというものでもありません。

木の種類によって音色が違うのです。

弦がどうのこうの、駒がどうのこうの、この辺を変えたとしても、木の音色そのものを変えるというのは出来ません。

という事は、木の種類が二胡の音色を変えるという事になります。

時々光舜堂に皮の張替の依頼というのがあります。

皮を選んで張り替えたとしても、基本的なその二胡の持っている木の音色は変わりません。

当然皮も新しく、せっかくですから、厚みのある良い皮を張ったとしても、最初のうち違うのは響き方と、鳴り、音の大きさなどです。

基本的に紫檀は紫檀の音がします、

これが黒檀の音にはなりません。

たまに、棹だけ木の種類を変えることもあります。

これはあえてやったのかどうか中国製の中にも、紫檀の胴にホンジュラスマホガニーの棹が付いていたり。

銅は黒檀で、棹だけブラックウッドなどというのもあります。

これらは意外とよい音がするのです。

音が複雑であったり、鳴りがとても良かったりもします。

基本的に、世界中の弦楽器は一つの種類の木だけを使っているものというのはあまりありません。

全体が一つの木、一種類の木だけを使っている二胡の方が珍しいという事が言えます。

因みに、ヴァイオリンをあるいはギターを一つの木だけで作るとどういうお音がするかというと、

たとえば、振動板以外の材料全てを、メープルで作るとすると、とんでもなく軽い単調な音がします。

深みにかけます、味が無いというか音色という感じがしないんですね。

指板やテールピース、ペグやあご当てを黒檀や紫檀にすると途端に複雑なヴァイオリンの響きになり様々な音程の違いに反応してくれるようになります。

木の持っている音色の違いが活きてくるのです。

そして倍音も増え音にふくらみが出て豊かな感じになります。

この事を二胡で実現できないのかと考えたのです。




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