二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

要,皮張り替えの二胡は?

2012-09-22 09:47:24 | ■工房便り 総合 
皮を張り替えた方が良く音が出ますよと言っても、どんな状態なら皮張り替えるべきかと言うのはなかなかに分かりにくい物ですね。

何年もじわじわと音が変化してきていますから、意外と気が付きにくいのです。

一番に分かりやすいのは、

第三ポジションへ行って突然に音が小さくなる物。

これはもう完全に、要皮張り替えの二胡と考えて良いと思います。

全体に皮が均一に緩んでくると、高音は出にくくなります。

それでも、第一ポジションから上がるごとに少しずつ小さく鳴る感じです。

しかし、皮が歪んで一部だけ緩くなるような状態ですと、いきなり、第三ポジションぐらいからボリュームが落ちます。

次は、外弦の高音は出るのだけれども、内弦は第3ポジション以後、音にならない、と言う場合です。

元々二胡の場合、この内弦の高音を弾くのは、テクニックを要します。

それでも、擦れてしまって音にならない楽器と言うのはあります。

これも、皮の張り替えが必要なものでしょう。

これは皮が全体に緩いのです。

弾きこんでいって、緩くなった物は、ちゃんと内弦の高ポジションも音にはなります(ボリュームは落ちますが)

最初の張りが緩い場合、元々から皮に緊張感が有りませんから、2,3年もすると更に緩くなります。

この時には、まるで音になりません。

このような楽器は、最悪2,3年で、皮張り替えざるを得なくなります。

皮が完全に張られて均一な良い状態のときでも、この内弦のだい3,4ポジションと言うのは、弾き方をちゃんとしないと音が裏返りやすい物です。

でもこれはちゃんと弾きこんでいき、弓のコントロールがしっかりしていれば、普通に音になります。

最初から緩めに張られた二胡の皮は、緊張力が少ないのです。

これも張り変えないと、自由にご自分の演奏を出来ないということになります。

それから、皮の寿命が尽きた時、多分8年ぐらいから、持って20年?位でしょう。

これほどの開きがあるのは弾きこみ具合にもよりますし。

元々の皮の状態や質と言う事にもよります。まれに5年ぐらいでと言う二胡もあります。

そのあたりは、一度、光舜堂へいらしてご相談下さい。



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