二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

間違いだらけの正解。

2017-02-03 10:49:13 | ■工房便り 総合 
正解に見えて、間違いということがたくさんあります。

ものを作り出すことを始めると、失敗して失敗してその繰り返し、

その中で思わぬ間違いが、正解を生み出すことがあります。

これは数学の世界でもあり、

化学の世界あるいは量子の考え方にも通じます。

振動というのが人間の耳に響いて、脳に伝わって、音として感じるとき、

単なる、木でしかないものが、良い音色を作り出すという世界にも、

同じことが言えます。

あまりにも貴重な木であることで、その、価値観だけが先行してしまい、

とんでもない高額になってしまった木もあります。

でも、木そのものは楽器に作られるためにあったわけではなく、

もともとからして、単なる丸太上の形態です。

それを無理やり板にして、再度組み立てていくと、その元の木の25%だけが仕上げられるのです。

ましてや形に作るだけでもそのくらいの比率です。

これが良い音ということまで考えれば、たぶんその100分の一くらいでしかないのではないでしょうか。

あまりにも、効率が悪いですよね、

そこで今のようにとにかく、見た目だけでも紫檀に仕立てて、きれいに、磨き立てることで、

音までは官が合えずに、楽器としての販売ということになってしまいます。

まあ、それなりに金額の差というのはあるのでしょうが、

それを何とか、良い音色をまず基本にして、

材料の無駄を省き、

度の楽器も、名器といわれるぐらいに、鳴るように作り上げられたと、

やっと、ほっとしています。

もちろん見た目の美しさというのは、工芸家として外せません。

で、、、

何とか形になり始めましたのが、



シャム柿とマクロの組み合わせ。



シャム柿とリグナムバイダ。

なんとなく緑色になり始めていますね。

これがかなり濃い緑になっていく、

弾きこんだ数だけ濃い緑になっていくのです。

不思議ですね!!!!

もともとは木を無駄にしないための工夫だったのが、

今ではかえって、このために良いところを組み合わせている。

やっぱり私は、商売は下手。

こうやって、新しいこと考えていると、幸せです。

だから修理が好きなのかも(いつも新しい難題)

その点弓つくりは、かなりきつい!!たぶんこれ以上ない弓になってしまったと思う。

作っては廃棄、、、

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