二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

蛇皮の張り替えについてのご相談が増えて来ています。

2013-05-27 10:53:55 | ■工房便り 総合 
ちょっと考えられない位に、皮の張り替えのご相談が増えて来ています。

鳴りが悪くなってきた。

高音が出なくなってきた。

最初のうちは何ともなかったのに、いきなり雑音が出るようになってきた。

これらのご相談のほとんどは、皮の状態が悪くなってきたためにおこります。

対応は二つあります。

調整で何とかする。

皮を張り替える。

皮が全体に緩んできた時などは、調整で駒を取り替えたり、千斤の巻き方を変えることでかなりの程度には改善されます。

皮が歪んで緩くなった時には、これは、張り替えるきり無いかと思います。

特に6角形の場合ですと、皮の一部だけが緩くなった時には張り替えるきり手はありません。
皮が右か左かどちらかが緩くなってきた時には、駒を交換し、緩くなってきた方の駒を少し高くすると、直りますその後沢山強めに弾きこむというのが前提ですが。

強めに弾くことによって全体に柔らかくなってくるのを促進させるのですが、これは相当弾きこまなければいけないのと直るのに半年ぐらいはかかります。

音に雑音が出るような場合、そして高音部がいきなり音が出なくなるような場合は、むしろ張り替えをお勧めいたします。

いくら弾きこんでもこれは直りにくいのです。

これらすべての原因は、木の乾燥度が、綺麗に同じ乾燥度ではないこと、或いは、乾燥が十分に行われなかった木を使用している為におこることです。

或いは皮がキチンと伸ばしきっていなかった為におこることです。

光舜堂の皮の張り糧は、最終の一歩手前の段階までは、エアコンの有る中で、かなり強制的に伸ばして乾燥させます。

乾燥することによって皮は閉まりますから、この時に皮は良く伸びます。

乾くことによって、皮の力でのばしていきます。

通常は、皮を水でぬらしておいて、力で伸ばしていきます。

これはかなり無理をかけながらの作業になりますので、皮が均一に伸びない場合も多いのです。

皮が感想しようとして自然に伸びるのを待つのが正しいのですが、問題はこれから始まる梅雨時には、皮が乾き切らないのが、ネックです。

ですので光舜堂としてはこの時期には皮の張り替えはお引き受けできかねます。

6月に入ってから、お引き受けする皮の張り替えは、お渡しが、8月の最初の頃になってしまいますのでどうぞ宜しくお願いいたします。


光舜堂店主




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