二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

低音二胡考、その2.

2014-03-29 08:42:11 | ■工房便り 総合 
低音と言ってもそれほど音が低いわけでもありませんね。

ヴァイオリンの一番低い音と同じです。

二胡を何となく弾いていて、音が下がっていったときに、あれ、!この音が出ない!

そこで色々探して3度高くして弾いたりすると、いつも頭の中に残っていたメロディーとなにか違うような気がします。

意識するかしないかは別にして今の世代、私を含めて、みんな小学校から、ピアノやら、アコーディオンやら、オルガンやらで、教わってきた、ヨーロッパの平均律で音楽が頭の中に出来上がっていると思います。

ですから、Cから始まる、音になれているのだと思います。

二胡を弾いていると、そのCが出ないのですね。

本当に音感に優れている人はそれでも簡単に転調して弾いたりしますが、普通はなかなかにそうはいきません。

ではそのCから始まる楽器と言うのは出来ない物かと考えました。

これは簡単にできます、単に弦を緩めて内絃をCに調弦すればよいからです。

多少、弦が緩い感じはありますが、普通の二胡どもこれは問題なくできると思います。

やってみてください。気持ち良いですよ。

皆さんが頭の中で歌うように弾けるはずです。

ヨーロッパの弦楽器の中ではヴァイオリンは、高い音域の楽器に入る音もいます。

木管楽器などですと、ピッコロなどと言うさらに高い音域の楽器もあります。

最近ヴァイオリンもピッコロバイオリンと言うのが出来て来て、これは新しい強い弦が出来て初めて実現したようです。

楽器自体は小さくすれば作れますが音域を上げるためには、細くてもなる弦と言うのが必要でした。

これは低音の楽器にも言える事です。

低音の楽器を鳴らすには太くて長い弦が必要です。

今の低音用の弦と言うのは、この長い二胡に合っていないようです。

自分でも弦を改造したり新たに作ったりしてみましたが、今のところ何とか低音に似合いそうなのは1種類だけですね。

二胡と言うのは銅の大きさに比べると弦がとても長いのです。

その上指板がありませんから、きちっと音が止まらないんです。

おかげで、二胡独特の音が出てくるのでしょうが、どうしても弓で弾いた時に、弦が伸びてしまい、

極端な場合強く弾くと、音程まで変わってしまいます。

この、弦の問題もそうですが、二胡の構造そのものが低音楽器を作りにくいのだと最近では考えています。




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