二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

良くある質問、その3、これはホントの紫檀ですか?

2011-07-29 11:10:04 | ■工房便り 総合 
これは紫檀ですよ、と言われて購入したとしたら。

余程の事が無い限り、紫檀と思って間違いないと思います。

ただし、紫檀には沢山種類が有ると思って下さい。

鶏血紫檀、薔薇紫檀、小葉紫檀、大葉紫檀などなど、

それから紫檀には色が大変沢山あります。

もちろん紫檀と言われるくらいですから、当然赤系統の色には違いないのですが、

削ったばかりの物は、かなりオレンジと言ってよい色から、小豆色というくらいに暗い色の物もあります。

ただし、これらは時間の経過とともに、赤系統の、黒、要するにかなり濃いこげ茶色に変化していきます。

アフリカの大葉紫檀などは、最初はかなり明るめの、オレンジがかった赤なのですが、多分23年すると、沈んだこげ茶に変わっていきます。

問題は、このこげ茶色に変わってしまってからですと、余程木の知識がないとこの木がなんの木なのかというのは分からないと思います。

同じ紫檀でもそれぞれに二胡に作り上げれば、音は違います。

黒檀の物と比べると、かなり明るい感じの音がするのは間違いないのですが、

ではこの木の種類だとこの音がするという風に特定できるわけではありません。

ましてや、紅木、老紅木と紫檀の音が、どのように違うかなど、相当両方の木の種類の楽器をしっかりと弾きこんだ人以外にはわからないのではないでしょうか。

これは確かに、小葉紫檀、これは間違いなくホンジュラスマホガニーと特定できた楽器を、同じ奏者が、弾き比べて初めてわかるような気がします。

それにしても、紫檀と言われるものに、大変な数が有るというのは、頭の痛いことです。

これは小葉紫檀ですから高いものです。

これは本紫檀ですから、やはり高いものです。

どう違うのでしょうね?

当然皮も違えば鳴りも違います。

これはあきらめて、とにかく弾いてみて、ご自分が納得する物を選ぶ以外には無いのではないでしょうか。

バイオリンの世界でも、一台のストラデバリウスを、分解し、棹だけ、胴だけを他の物と組み合わせて、売っているようなこともあるのだそうです。

それでもそれはどちらもストラデバリウスということなのだそうですが、、、、

もっとひどい時には、ストラデバリウスのサインの入ったシートを他に張って売っているなどという事もあるそうです。

美術や工芸、楽器などの世界には、贋作というのが当たり前のように、ある世界ですから、アフリカの大葉紫檀に多少濃い目の色を染めて、小葉紫檀として売っていることもあるような二胡の世界は、まだ可愛い物なのかもしれません。
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