染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
皆様の気軽なコメントをお待ちしています。

2008年04月20日 | 店主の一日
市内は桜が満開で町を歩いていると方々で桜の木を見上げる人を見かけます。
市内智泉寺の桜も夜はライトアップされ人気の様。

僕が子どもの頃、桜と言えば「招魂社」でした。
「招魂社」は市内を見下ろす小高い場所にあります。400mトラックのグラウンドと同じくらいの広さでしょうか。半分くらいが坂になって、両側に桜の木が何本も植えてあります。昔は遊具があったような気もしますが、今はブランコがあるだけです。花見の頃の週末は屋台も出ていたような記憶がありますが、これはかなり怪しい。
今の子どもの様にゲームもなければ、テレビは白黒の頃でしたし、我が家は車がなかったので、人がたくさんやってきて楽しそうにするというだけで充分に楽しみでした。こんなのっぱらでお弁当をたべるだけでもたいへんなイベントです。

坂の上には大砲の弾を象った招魂碑と日清戦争以後の何人もの戦没者が刻まれた鎮魂の碑があります。
子どもの頃、鎮魂の碑に刻まれた人の所以を聞いた時に「戦争に行って亡くなった人達をお祀りしてあるのだ」と聞かされた事があります。その碑の存在の哀しさを子どもながらに感じました。
かつての桜の名所も今は花見をする団体などはありません。
商業施設のない野原で花見をするのはあまり流行らないのでしょう。
あるいは招魂の碑なんて辛気くさいものがある所で花見をしないのかもしれません。
でも、招魂の碑の哀しさは今の子ども達にも知って欲しいと思うのです。

コメント
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