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新装!中島賢介研究室

勤務大学における授業内容や雑談に関する説明などを中心に綴ります。よかったらお立ち寄りください。

永遠は背負えるものなのか

2013-05-23 09:32:55 | 授業
 専門ゼミⅡで、神話の英雄伝説を取り上げてみました。
 その中で触れた一冊の本が、ジャネット・ウィンターソンの
 『永遠を背負う男』です。

 この作品の中に、ギリシャ神話に登場する英雄ヘラクレスと
 地球を支えるアトラスの話が出てきます。
 
 支え手である彼らが少し動いただけで、
 地上では大きな天災が起こります。
 そのスケールの大きさに圧倒されました。

 それよりも圧倒されたのは、これほどまでのスケールの大きさに
 その合間に語られる「私の物語」が負けていないことです。
 英雄も自分も世界を背負っていることには変わりないと
 読めてしまうところがこの作品の興味深いところです。

 永遠は背負えるものなのか。
 その「重荷」を降ろすとどうなるか。

 なぜだ。
 だったらおろしてみたらどうだ。

 本文太字になっている2行の言葉が読者に突き付けられます。
 
 
 
  
 
 

「したい」と「する」との違いは何か

2013-05-17 10:53:53 | 授業
 キャリアデザイン概論Ⅰの専門職の部第2回目を行いました。
 授業後回収したコメントペーパーには、「これから~したい」、
 「今後~してみたい」、「~してみようと思う」という文末表現が
 多く見られました。

 社会に出ると、こうした表現はあまり使わなくなります。
 いや、こうした表現を使用する際には、実際には「できないこと」に
 対して使われることが多いようです。
 よって、冒頭の表現をいくら書いても、信用してもらえません。

 社会では、「~したい」ではなく、「いつまでに~する」、
 「どのように~する」ということが問われます。
 つまり、 願望だけで終わらせるのではなく、
 そこに緻密な計画や強い意志をきちんと表現することが
 求められているのです。
 
 無論、そう書いたとしても、必ず達成されるとは限りません。
 しかし、そう書くことで他人に見てもらえるものを書くことが
 できるようになるのです。 

キャリアデザイン概論Ⅰ

2013-05-01 18:10:55 | 授業
 昨年に引き続き専門職(教育・保育職)就職の部分を担当します。
 今回の前半では、本学独自の実習受講条件について説明しました。
 基礎学力のない学生は実習に出ることができません。
 各自条件をクリアできるよう、計画的に学習する姿勢が
 大事であることを伝えました。
 
 後半では、教育・保育職に就くためには、専門知識や技術だけでなく、
 一般教養の力も必要であることを実例を挙げて説明しました。
 
 今回の講義で一貫して主張したことは、この時期仲間作りやサークル、
 アルバイトもいいけれど、日々の授業はもちろんのこと
 卒業後の進路についても考えてほしいということです。
 
 学生からの質問には、就職に対する漠然としたものが多くありました。
 質問することを通して、自分は何が知りたいのか、
 答えをどこに求めるのかを考えてもらえればと思います。
 調べて分かることは、その調べ方だけを提示することにします。