先日、
どうやら循環冷却水が故障すると放射性物質が飛ぶようだと
各地で上昇を見逃すな!で
冷却水の故障と放射性物質の飛散がどうやら相関があり
「どうやら溶け出した核燃料は水にヒタヒタと浸かっているイメージではなくって
熱せられた金属の塊の上から
常に冷却水をシャワーのように降り注いでいるイメージが近いんじゃないのか?
だから、冷却水が中断すると空焚きってかんじではなく
すぐにチンチンになって再臨界→小爆発 ってなるんじゃないのかな?」って書いた。
サリーちゃんの登場で循環冷却水の故障が激減し
飛散してくる放射性物質は
ほとんど無視出来るぐらいの量に減っている。
ただ、自分的には冷却水が止まるとどうしてすぐに
放射性物質が出てくるのかわからなかった。
その答えがやっとわかった。
水張り、溶融燃料取り出す 東電が原発事故処理概要
「東京電力は31日、福島第1原発の事故処理で、溶融した燃料を原子炉から取り出す作業の概要を公表した。原子炉へ注水、冷却を続けながら破損した原子炉格納容器を補修、水で満たした上で燃料を取り出す計画。
国の原子力委員会の専門部会で説明した。
高い放射線量が測定されている原子炉建屋内で、放射性物質を除染。ロボットなどを使い、格納容器や建屋の損傷箇所を突き止め、補修する。
その後、格納容器に水を張り、「冠水」状態に持ち込む。カメラで燃料の状態を確認し、圧力容器などにたまっている燃料を吸引するなどして取り出す。」
9月1日の東京(中日)新聞で記事があったのだが
その工程表の図がネットに公表されてないので
直接見せることができないのが残念。
その図にすべての答えがあった。
以下申し訳ないが言葉で説明させてもらう。
原子炉建屋の断面概要図を見てくれ。
なんども見ている図だが灰色の部分が地面と同じ高さで
原子炉建屋から海岸までの断面概要図のように、ほぼ海水面=汚染水の高さだと思ってくれ。
ここで最も注目すべきは圧力容器の底の高さだ!
よく見ると地上より高い!
つまり、圧力容器の底部は水がヒタヒタと貯留した状態ではなく
上からシャワーのように冷却水が落ちてきていている状態なのだ。
燃料棒は格納容器内にメルトスルーしているが
全部が落ちてしまったわけではなく
一部は圧力容器内にとどまり
残りが格納容器内あるいは地中(?)に溶け落ちているのだ。
格納容器の底部及び地中のところは
汚染水プールがあり常に水に浸っていて
むしろこちらのほうが安全なのだ。
すなわち圧力容器底部にあるメルトダウンした燃料の塊こそ
上からの冷却水のみで冷やされているだけで
それが中断するととたんに
再臨界を起こし放射性物質を放出するという具合である。
福島第一原子力発電所の状況(8月25日6:00現在)
原子炉の1-3号機の水位に注目してくれ!
状況確認中とある→全く分かりませんてこと。
5月12日MBSラジオ小出裕章氏「1号機原子炉圧力容器水位ゼロ、メルトダウンについて」
(SleepingCatsさんのブログより)
小出氏:圧力容器が壊れているというのは、
ずっと前から東京電力も言っていましたので、
水が溜まらないというのは当たり前なのですね。
でもこれまでは、燃料棒の頭からマイナス1700mmとずっと東京電力が
言って来たのです。
MC:1700mmというとmにしたら・・・
小出氏:1.7mですね。
MC:燃料棒というのは、前教えて頂きました物干し竿のような格好をしたものが、
もう一杯集まっているのですよね。
小出氏:そうですね。
MC:それが縦に入っているのですか。
小出氏:そうです。
直径1cm長さ4mという細長い物干し竿ですけれども、
それが縦にずっと林のように並んでいるのですね。
それが上の方から1m70cm分は水が無いと言っていたのが、
これまでの東京電力の言い分でした。
でも、下の方2m分位はまだ水があるというのが、東京電力だったのですね。
私は、その東京電力のデータというのを信用して、
それならば、圧力容器に確かに穴は開いているけれども、
原子炉の底ではない、と。
底で水が抜けているのではなくて、胴体部分で穴が開いている、
つまり再循環系の配管が破れているというのが、私の推定だった。
MC:つまり、燃料棒が入っている容器で、一番内側のものが圧力容器であって、
この圧力容器の底にもし穴が開いていたらどんどん水が漏れて行くけれども、
入れ物も横の方ですね、高さのある所が痛んでいるのであれば、
ある程度の所までは水が入って行く、そういう事を想定出来ていた訳ですね。
小出氏:これまでの東京電力のデータを信用しながら、
私はそういう推定をしていたのですね。
所が今日の東京電力の発表は、もうそんなんじゃない、と。
原子炉圧力容器の中には何の水も無いと、そういう発表になってしまった。
MC:今日の発表では、燃料棒の頭から5m以上低い所にしか水が無い、
と言っていますね。
としますと、この燃料棒の長さが先ほど4mとおっしゃいました?
小出氏:1号炉は3m70cmかもしれませんが、まあ4m程度です。
MC:という事は、
完全に干上がっている訳ですか、燃料棒は。
小出氏:と、東京電力が、今日言った訳ですね。
MC:これは小出さん、今まで下の部分2m程は水に浸かっているだろう、
と言っていた東京電力が、いや、完全に干上がっているだろう、
というふうに変えた訳ですけれども、見方を。
意味合いは全然違うのですか。
小出氏:全く違います。
MC:どういうふうに違うのでしょう。
小出氏:完全に干上がってしまっていると言うのであれば、
炉心を冷やす事が出来ませんので、もう炉心は完全に崩壊して溶けて、
圧力容器の底に落ちていると思います。
圧力容器の中に水が全く溜まらないという事は、
要するに底に穴が開いているという事です。
底に穴が開いているなら、溶けた燃料はもちろんその穴から溶けだしてしまいます。
MC:水だけではなく、燃料も穴から溶けだしてしまうであろう。
小出氏:そうです。
その燃料は、格納容器の底に流れ落ちてしまっているのだと、私は思います。」
圧力容器の中には水が全くないのだ!
燃料棒も全部メルトスルーしていればむしろ問題はない。
今回の燃料棒取り出し工程の中で
水張り→冠水を言い出している。
これはつまり燃料棒が圧力容器内にまだ残存していることを意味する。
だから圧力容器まで水位を上げなければ
すべての核燃料を取り出すことができないのだ。
つまり今一番危険なのは
空焚き状態で中途半端に
圧力容器内にメルトスルーせずに
残っている核燃料で
こいつらは冷却水をシャワーのように
上から浴びせられるだけで
やっとこさ再臨界を免れているということだ。
この理論でこれまでのすべての謎が解けた。
循環冷却水が故障すると
圧力容器内に残った核燃料から
放射性物質が飛ぶ!
冷却水の故障の報道に常に注意し
風向きによっては
首都圏に放射性物質が降り注ぐ危険性が残存している事実を
頭の中に叩きこんでおけ!
…ていうより
もういい加減逃げろよ
そんな危険なとこにお前ら住んでるんだぞ!
この状態が数十年続くんだから。