DrKの株日記

現役医師が仕事の合間をぬって株と格闘するブログ

タミフル②

2007年03月21日 | 今の医療について
☆FX
USD/JPY×1万 買 115.05 (現値117.71)
損益 +42,526円 
EUR/JPY×2万 買 155.3 (現値156.68)
損益  +31,109


FXは大きい動きなし。
昨晩の米国株も堅調で明日も底堅いか。


2月18日のブログでも述べたが
タミフルの原則10代の使用が禁止になった。
タミフル、10代投与を中止

当然と言えば当然だが
10代に限定して禁止と言うのが不思議な判断だ。

危険なら危険、安全なら安全。
正しい判断を下さなければならないのに
玉虫色の判定を下すところが厚生労働省らしい。

彼らにとって一番大事なのはタミフルを主体とした
鳥インフルエンザ対策を保持することなのである。

ここで重要なことはいまだ人類史上において
鳥インフルエンザが人から人に移ったことはないということ。

つまり、いつ発生するかどうかもわからない
(本当に発生するのかどうかも不明)
この薬が効くかどうかもわからない未知の病気に対して
「効果があるであろう」と言う前提に立って戦略を立て、
おそらくは重要な副作用であろうことが
実際に生じているにもかかわらず
「この薬を中止にすることは出来ない」
という意味不明な方針をかたくなに堅持しているのだ。

国民が死のうが生きようが
アメリカから薬を大量に買うことが一番重要なのである。

過去の事例を引用するまでもなく
厚生労働省の役人を信用してはいけない。

彼らは全く医療を知らない素人集団なのだから・・・




タミフルは必要?

2007年02月18日 | 今の医療について
<中2少女転落死>マンションから タミフル服用

またタミフル?で犠牲者が出た。
この薬は確かに早期服用でインフルエンザの症状を抑えてくれる。

でも百歩譲って
高齢者などにはインフルエンザによる脳症や他の合併症による
死亡率を減らすことが出来るとして
先日から飛び降りなどで問題になっている中・高校生に
内服することによるメリットってあるのかな?

インフルエンザは普段元気な人がかかったら
症状はきついものの1週間寝ていれば絶対治るもので
それが1~2日症状が早く治る意味があるのか?

薬害タミフル脳症被害者の会
をみてみると被害者のすべてがタミフルによるものとは思えないが
この中で何割かが本当に副作用によるものだとしたら
少し投与を慎重にすべきであろう。

一昔前まで高熱の幼児に
平気でボルタレンなどの解熱鎮痛剤をだしていた経緯を見ても
早期の原因究明が必要だと思う。

タミフルは開発がアメリカのギリアド社。
元・国防長官ラムズ・フィルド氏が大株主で
日本人を実験台にしている可能性も捨てきれない。
タミフルの国家備蓄も米ブッシュの意向!?

医者から渡される薬をすべて信用する必要はない。
薬を飲むかどうかは株と同じで最終的には自己責任なのだ。

私には二人の子供がいるが
長男はそれこそ発熱すればすぐに座薬で解熱したり
タミフルもすぐ飲ませたりしていたが
熱性痙攣や夜間せん妄などの症状がきつくて
何度も入院を繰り返した。

次男は熱性痙攣の時に抗痙攣剤は使用したものの
解熱剤、タミフルは一切使用していない。
40度を超える発熱もあるが
長男に比べてはるかに治りが早く症状も軽い。

これは長男の時にいろんな論文や本を読みまくって
一気に方向転換したものだが
いまだに小児科で風邪やインフルエンザに対し
解熱剤が投与されているのを見ると不思議に思う。

厚生労働省は信用してはいけない。
彼らは他の省庁の役人と同じで
国民の健康なんか考えちゃいない
自分の保身だけで生きている人々なんだから。


さてさて今週は利上げをめぐって
日経もめまぐるしい動きになるのか?
新聞などの論調だと
もうあまり影響がないようなことも書いてあるが・・・



国民医療費、最高の32兆円

2006年08月26日 | 今の医療について
昨晩は米国株下げて短期下降トレンド入り。
日本株は来週一杯は調整かな。


昨日のニュースで
国民医療費、最高の32兆というのがありました。

前年比+5737億円(1.8%)の増加で3年連続で過去最高となるようです。

この数字をどう考えるかです。

老人はこれからも増えているので
どんどん増加していくのも無理は無いのですが
医療費は約半分が保険料から支払われるので
国と地方自治体の負担は11兆1743億円となっています。

参考に平成18年度の国債費は18兆7616億円(前年比+3194億円)
新規国債発行予定額は29兆9730億円です→財政の現状

つまり年間に借金返済に充てられるお金が
医療費の増加分どころか
国の医療費負担そのものより多くなっていることがわかります。

今回の発表は平成14年度分で
この年には薬価と医療材料費が1%引き下げられているので
実際はもう少し前年比で上げていたことでしょう。

医療費の増加がいつも声高に叫ばれますが
国が負担する医療費の増加分は
借金の返済額の増加分よりも少ない額
なんですよ!(5737÷2=2869 <3194 ) 医療費の増額が国を破綻させるのではなく
借金の返済が国民を苦しめているんですよ!

借金さえなければ医療費の増加分なんて皆無に等しいのです。

役人は自分に都合のよい数字だけ出して
自分たちの責任はとらず
とにかく金を巻き上げようとするヤクザです。

国から出される数字には
国民を意図的に洗脳しようとする
役人の思惑が必ず含まれていて
我々は常にその裏に隠された真実を探る必要があるのです。

産科医が足りない?

2006年08月20日 | 今の医療について
産科医が足りない?
おいおいまたかよ。

産科や小児科医が不足するのは前から指摘されていること
それどころかこれからは
外科系の医者すべてが足らなくなるんだよ。

厚生労働省は地方の医学部枠の拡大を認める方向とのことだが
なんでまたあさっての方向の政策なんだろう。
医学部に何万人入ったって
みんな眼科や皮膚科や精神科に入っちゃうのがわからないの?

今回の医療制度改革で
早くも地方の病院で廃業するところが出てきた。
そのあおりを受けて地方の基幹病院で優秀なところに
患者が殺到し、
中堅の医者があまりの過酷労働に根を上げて
続々と開業しており
流行っている所も診療が続けられないという
想像を絶した状態に既に突入している。

一般外科の医師から見れば
産科や小児科の医師が過酷なんて
笑っちゃうレベルなのに。
産科の手術が長いっていっても
せいぜい2時間程度。
私ら普通に3~4時間手術はざら
外傷の急患はひっきりなしに飛び込んでくるし
その度に緊急で呼ばれて
次の日は普通勤務。

医師全体の労働環境の改善なしに
医師不足は解消はしない。

大体給料からして
生涯賃金は銀行や証券マンに劣ってる。
証券マンがトレードでミスしても逮捕はされないでしょ
医師はミスしたら逮捕されてしまうんだよ
たとえそれが徹夜勤務の後だとしても・・・
しかもその賠償責任は病院だけでなく
自分自身にくる。

そろそろ真剣に今後のことを考える時だと思う。

一日雨

2006年07月17日 | 今の医療について
もうそろそろ梅雨も明けるかな?
今日も一日雨です。

療養病床削減に2000億円・社会的入院解消へ重い先行費用
日経の記事ですが何をいまさらって感じ。
7月になってすでに症状の軽い、いわゆる社会的入院の老人は
入院拒否あるいは退院強制によって行き場がなくなっているのに
いまさら受け皿を作るの?
順番が逆だね。

療養病床というのは
急性期病床から社会的入院の老人を追い出すために作られた病床。
そこに患者を誘導するために
診療報酬を高くして全国に一杯作らせたのに
利益を回収する前にはしごをはずされてしまった。

現在どの病院も急性期病床や外来は大赤字で
療養や回復期病床の黒字でかろうじてやっていけてる状態なので
この改革であらゆる病院が赤字に転落することになる。

私は雇われの身なので
病院がつぶれなければ赤字だろうとなんだろうと
給料は変わらないのでどうでもいいが
今回の改革で倒産の可能性が少なからず上昇したことは確かだ。

厚生労働省は自宅で老人を看取るなどと
机上の空論を描いているが
入院してくる老人で
90を超えて一人暮らしの人なんてザラにいるし
そんな人はどこにも帰るところは無いんだよ。

今の社会では「死」=「病気」との考えが一般的になってきた。
すなわち、老人になれば誰でも死を迎えるのだが
そこには「寿命」という考えは無くなり
「病気」で死亡するという考えが支配的になった。
だから老人は「病院」で死ぬのである。
病気は治療しなくてはならないからだ。

この理論では老人は病気にならない限り
永遠に生き続けることになる。
笑い話ではなく
高齢で入院する老人の家族は皆こんな風に考えている。

100歳にもなろうという老人が
腰が痛くなって歩けなくなり外来を受診する。
そこで家族が10人中10人同じ言葉を言う。
「ちゃんと歩けるようになってひとりで生活できるようにならないと
自宅に帰ることはできません」

つまり100歳の老人が歩けなくなるのは
「病気」だから、それをちゃんと病院で治せというのである。

繰り返すが10人中10人同じなのである。

これは老人医療を無料化し
これまでの社会習慣をすべて崩壊させた国策の結果なのだ。




メタボリックシンドロームについて

2006年06月04日 | 今の医療について
ちょっと前から厚労省より
メタボリックシンドロームについての警鐘が頻発している。
これは何を意図しているのだろう?

先日馬鹿役人の講義を聞いたときにどうも腑に落ちず
引っ掛かっていたのだが、
どうやら最近意図するところが見えてきた気がしてきた。

この時期に大々的に宣伝をするのは
役人の常套手段の
注目されては困るものから目をそらすという目的のようだ。

先日述べたように
今回の医療制度改革(参考)は明らかに
病院つぶし、患者切捨ての改悪なのだが
同時にメタボリックシンドロームを掲げることで
目をそらして反論を避ける目論見のようだ。

大体このメタボリックシンドローム自体全くでたらめの概念で
(関連はありそうだが実証されていない)
国民全体を無意味に恐怖に陥れ
薬剤の乱用を促す最低のプロパガンダである。

定義などについては→メタボリックシンドロームの定義を参照してください。

この中のウエスト径85cm(男)というのがミソ。
テレビで言っていたが
紳士服売り場で最も売れているウエスト径が85cmあたり。
かくいう私も、もちろんオーバー。
もちろんこれだけで条件を満たすわけでないが
中年男性の半数が異常になる項目を入れること自体変な話だ。
(ちなみに米国は102cm以上)

私は整形外科医で専門ではないので
内科開業医のお勉強日記
というブログを見ていただくと詳しく説明されています。

ちょと頑張ってまじめなこと書いたら
また熱が上がってきてしまいました。
休養休養っと・・・。

明日も日経寄り天かな?



医師不足

2006年05月04日 | 今の医療について
最近地方病院の小児科や産婦人科で
医師不足が見受けられるようになりました。

大体その2科は医療訴訟が多く
なり手自体が減ってきているのが大きい理由です。

出産などはリスクがあるのは当然で
少しのミスが即生死に直結します。
子供も本来は弱いもので現在の死亡率の低さは
ある意味生態系に反しているともいえます。

勤務も異常で週に2-3日も泊りがけで勤務なんてザラで
翌日は通常勤務なのでいったい何時間連続で働いているのか
よく考えないとわからなくなってしまいます。

しかも給料は皮膚科や眼科といったノーリスクな科と一緒。
開業医の数分の一。
誰がそんな科を希望しますか?
やっているのはボランティアのようなものです。

最近は医学生の約半分が女性。
みんな当直のない眼科や皮膚科など楽な科に行く。
外科系なんて誰もなりませんよ
給料同じなんだから。

医者の給料なんて30年ぐらい変わってない。
地方の病院は最近までなり手がない分だけ
給料がよかったので独身者は結構行ったりしてた。
でも地方の自治体が赤字で医者の給料を減らし始めた。
地方の市民病院が赤字なのは医者の給料が高いのではなくて
働きもしない事務職(公務員)がめちゃくちゃいるからなのに。
事務長なんて2-3年で変わっちゃうから
経営のことなんて誰も考えない
しかも何にも働いてないのに医者より給料高かったりする。

そのうち出産や子供の夜間診療に支障が出てくると思うんだが
別にどうしても必要だと思うなら給料5倍ぐらいにしたら?
そのくらいの税金安いもんでしょ
人の命に比べたら。
天下りの公益法人に回す金があったら
そういうところに回せよ。
金は出さぬが医師がいないのは困る・・。
バカじゃないの?

私の周りにも自分の子供を
医者にさせる人なんていないよ。

医療費なんて老人が増えていくんだから
増えていくのが当たり前でしょ
医療費削減して一時的には良くても
将来は真っ暗なのに早く気づいてほしい。