お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

農園ホテル デュックホフ

2023年02月11日 | 旅行

私が昔約10年間生活したデュッセルドルフの隣町であるメアブッシュの農園ホテルに泊まりました。

  

ホテルの入り口(右の方)

14世紀末の歴史書に記録されている水城の名残として残っていた城塔に、17世紀中頃、大農園の地主の館が増築されて塔には丸屋根が取り付けられました。この丸屋根は芸術的および技術的にライン河流域地方で最も意匠をこらしたバロック様式の丸屋根だということです。

  

水城の名残の池 ・ 城館 

20世紀の末に大規模な改装を行ってこのホテル・レストランが誕生。中庭のある農園の建物と城館がそれぞれはっきりわかる建物です。開業以来ずっと所有者が家族経営をしているそうです。

  

城館と農家 ・ 中庭から城館を望む

ここでは今や大都会の様相を示すデュッセルドルフの喧騒がみじんも感じられず、すべてが静かで平和的であることに驚きます。ライン河地方の人は明るいと言われていますが、それを裏付けるようなスタッフの対応でした。

私の部屋は白と灰色を基調にした簡素ですが清潔感のある客室で、窓下には手入れの行き届いた庭が広がっています。シングルルームですがセミダブルのベッドを置いていて住み心地がなかなか良いのです。アメニティーグッズが石鹸とシャンプー以外何もないのは少しばかり意外ですが、バスタブとスリッパがあるのに加えて冷蔵庫に入っている全部で4本の水とコーラとジュースおよび机上にある無数のキャラメル系の飴が全部無料というのも意外です。

 

客室

さて、私はなぜここに居るのでしょうか。

デュッセルドルフにある「竹の会」という親睦団体の依頼で講演に来ました。

ノルトライン・ヴェストファーレン州都であるデュッセルドルフには8187人(2015年外務省調べ)の邦人が生活しています。会社の海外派遣で来ている人々はたいてい数年のうちに日本に帰国しますが、その他の日本人でドイツ永住を考える人たちも少なからずいます。高齢になりつつあるその人たちが日本語を話し日本文化を共有する仲間として交流し合い、ドイツでの老後をいかに有意義なものにするか、を一緒に考える会なのです。(詳しくはホームページ「竹の会 Düsseldorf」をご参照ください。)多くのドイツ人高齢者も参加した講演会のテーマが〈日本の食文化について〉であったため、後でいろいろな日本食を一緒に食べました。業者に出前を頼んだ寿司と揚げ物以外はすべて会員の手作りです。豚汁、カレーライス、赤飯、ほうれん草の胡麻和え、鮭の南蛮づけ、いり鳥(筑前煮)、焼きそば、ふきの煮物などがありました。ほとんどのドイツ人がおそるおそる口に運んでいましたが、おおむね好評であったようです。

  

豚汁とカレーライス ・ その他の料理(一部)

ホテルでの朝食の部屋は、私は利用しなかった夕食用のレストランです。私の朝食に必要なものは全部ありますが、どちらかというと質素です。私以外は皆仕事で宿泊した人だ、とひとめで分かります。何だかあわただしくて落ち着きません。

  

朝食のビュッヒェ(一部) ・ 私の朝食

デュッセルドルフでは日本人社会のインフラが充実していて、半分日本にいるような感じなのです。私の住んだ30年前 (2016年時点で) と比べて人と車と立派なビルが格段に増えていて、懐かしい町ではありますが混雑しているであろう市の中心部に入っていく気がしません。ライン河を挟んだオーバーカッセルという日本人が多い市域に日本の食料品店があるので、そこで少し買い物をして帰ります。

 

〔2016年4月〕〔2023年2月 加筆・修正〕

 


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