お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

スカリジェロ城塞

2024年02月15日 | 旅行

夏の休暇で山々に囲まれたイタリアで最も大きい湖、ガルダ湖に来ました。湖岸のマルチェージネという町に8泊するのですが、この町は人口約3.700人で、しばしば〈ガルダ湖の真珠〉と呼ばれる、ガルダ湖観光の中心のひとつです。

  

マルチェージネの港 ・ 裏の山から城塞とオールドタウン

今回紹介するスカリジェロ城塞は湖の交通を管理するのに良い位置、30mの高台にあります。最初の城塞建造は12世紀の前半と記録されているようです。何度も破壊と再建を繰り返してきて、18世紀から19世紀にかけてフランス人が占領したりオーストリア人が取ったり、はたまたイタリア王国に属したりしたのですが、1815年のウィーン会議の後オーストリア帝国に属するようになり、この時代、すなわち19世紀の後半に最後の根本的な改築がなされました。イタリアの独立戦争の折には兵舎としての役割を果たし、第三次独立戦争の後イタリアの所有となったのです。そして第二次世界大戦の後から少しずつ行われて来た修復を1980年に大々的にやり、2013年からマルチェージネ自治体の所有です。

  

少し離れた湖岸から ・ 船上から

  

オールドタウンから ・ 真下から

お城の下にあるオールドタウンで昼食をとりました。

  

サラダ ・ ワイン酢 と オリーブ油

まず前菜としてサラダを一つ注文して、シェアして食べました。サラダにはいろいろ入っています。オリーブ、オレンジ、モッツァレラ、サラダ菜、ルッコラ、クルトン、セロリ、フェンヒェル (ウイキョウ)、そしてアーモンド。ヨーグルトソースがかかっていますが、ワイン酢とオリーブオイルが出てきたので、優しくおいしい味に自分たちで味を調整できました。

そして私が注文したのはシーバスのグリル。アジの開きみたいですね。焼きたてで、レモンと塩をかけて美味しく食しました。同じ皿上にのるのは、トマト、ジャガイモ、フェンヒェル、パプリカなどです。

  

シーバスのグリル ・ 黒ライスのリゾット

妻は黒ライスのリゾットをたのみました。ライス自体に味があり、エビが入っています。全体に薄味なので、胃に重いクリームソースを退けて塩をかけると旨い。

ところで、マルチェージネの斜め対岸、船で30分のところにリモーネ (レモン) という名前の小さな町があります。

 

リモーネの港

ここはレモンがとれる北限だそうで、そもそもは13世紀に坊さんがレモンを持ち込みました。昔この地を旅した人々の報告によると、15世紀にはかなり広域にレモン栽培が広がっていたそうです。かつてこの地を訪れたゲーテもこのレモンの大農園に感激したと伝えられています。その後木と果実を霜から守るため、17世紀に最初のレモン温室が造られたのです。温室は11月から3月までの間必要だったとのです。

  

昔のレモン農園 ・ 修復された現在の農園の一部

昔は大量のレモンを栽培して北アルプス地方 (ドイツ、ポーランド、ロシア) に輸出していました。

ところが、19世紀の後半からレモンの商売が下火になったのです。なぜなら、この時代に次のような不都合な事態が重なって起こったからです。レモンの病気、イタリアの統合と輸送機関の発達による南イタリア産レモンとの競争、合成レモン酸の発見、第一次世界大戦後のゴタゴタ、1928〜29年冬の極寒。

そして今世紀の初め、廃墟のようになっていた当時の温室を修復し、新しくレモンの木を植えたりして訪問客に解放されました。現在はレモンにかかわる歴史を売り物に、観光業で栄えています。それ故にここにはレモン博物館があり、地面の標識、家の番号や通りの名前にはレモンをあしらった陶器のプレートを使っていて、レモングッズの店がたくさんあります。

  

ゴミ箱 ・ 地面の道しるべ

  

レモングッズの店 1 & 2

 

通りの名前 と 家の番号

このリモーネのカフェでジェラートを食べました。

私はアイスコーヒーで、妻は果物とアイスクリームのミックスです。ヨーロッパのアイスコーヒーは日本のそれとはまったく違っていて、コーヒーにアイスクリームがたくさん入っています。どちらにも生クリームがどっさりのっているのには少々閉口しました。

  

アイスコーヒー ・ 果物 + アイスクリーム

ああ、生クリームのない純粋イタリアンジェラートを食べたい。

 

〔2018年8月〕〔2024年2月 加筆・修正〕

 


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