謝るということ

今まで、母を怒らせてしまったと思った時、必ず自分から謝っていたような気がします。
出来事はどうであれ、怒らせてしまうようなことを言ってしまう私が悪いのだからと、謝れば丸く収まるのだと・・・
いや、母だけでなく、友達に対しても、誰に対してもそうだったのかもしれません。

先々月、母に自分の気持ちを伝え、一方的に自分の気持ちが書かれたような育児書を２冊送りました。
そして、その後の連絡を絶ちました。
どんなに母を怒らせてしまっても、謝りたくない気持ちになりました。

今日、母と買い物に行きました。
前回もめたことに対しては、話題には登りませんでしたが、母は私や子ども達を気遣ってくれる様子がよくわかりました。
今まで、私がやっていた謝るという行為は、もしかしたら相手に考える時間を与えることもなく、私が悪かったのだと思わせてしまう行為だったのかもしれないと思いました。

今回、謝らず、一定期間距離を置いたことによって、母はどうしてそうなったのかを考え、私の言ったことを見直してくれたのかなと思います。
謝ることは、もしかしたら相手が考える時間を奪っていたのかもしれないと思いました。

旦那との関係でも、旦那の行為に腹が立ち怒ってしまうものの、それに反撃され、旦那が不機嫌になると、私が言い過ぎたからだと謝っていました。
でも、そのことにより、旦那が反省する機会を奪い、同じことを繰り返させる原因にもなっていたのかもしれないと思います。

私は、子どもの時の事を、母に謝って欲しかった訳でもなく、責めているわけでもなく、ただ辛かったことをわかって欲しかったのだなと思いました。
今、こうして母が何もなかったように接してくれることがただ嬉しい。
私は、母を怒らせたままにしていると、見捨てられると思っていたのかもしれません。
謝って、取り繕って、許しを乞わなければ、私は愛してもらえないのだと思っていたのかもしれません。
怒らせたまま、謝らなくても、母が私のところに戻ってきてくれて、普通に接してくれていると言うことに対して安心しているのかもしれません。
ごめんねの言葉も、わかったよの言葉もなくても、ただ元の母の関係に戻れることが、私のずっと求めていたものだったのだなと思いました。



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