バーとホテルと農業と…           ほんまはテレビ

東京から徳島の山奥へ移住したテレビディレクターの田舎暮らしドキュメント。毎日なんやかんややっとることの記録です。

茶摘みに行かねば

2012年07月26日 17時48分15秒 | いちいち
上勝町では今、茶摘みの最盛期を迎えています。
このお茶は阿波晩茶と言われ、日本では珍しい乳酸発酵させたお茶。
爽やかな酸味が特徴で、暑くなってからは毎日大量に作ってガブガブ飲んでいます。
こんなに毎日飲んでいるからには、どうやって作るのか体験してみなければ・・・
という訳で茶摘みに行っていきました。



ここが茶畑です。
写真では分かりにくいかも知れませんが、山の急斜面にあります。
茶摘み娘が優雅にお茶を摘んでいるのとは別世界。
上勝のお茶はほとんどが勝手に生えて来た野生の木から作られます。
岩場あり、崖あり、なかなかワイルドな世界です。



手には軍手、親指と人差し指に針金を巻きます。
阿波晩茶はお茶の新芽がしっかりする7月まで待って葉を摘みます。
親指と人差し指で枝を握り青々と茂った茶葉を掻き取るので、一日で軍手はぼろぼろ。
指の皮が剥けてしまいました。



こんなお茶の木が・・・



丸裸になるまで摘み取るのです。

町の人口減少と高齢化で、茶摘みをする人は年々減って来ているそうです。
最近ではIターンでやって来た若者たちも手伝いに来ますが、
どこの農家さんに行っても人手が足らないと言っていました。
僕もまだまだ茶摘みに行かねばと思う日々です。

そして茶摘みの楽しみと言えば、みんなでおしゃべりをすること。
一日中茶摘みをしていると、いろんな話が聞けて町のディープな情報を入手することが出来ます。
新しく出来たお店の評判から、◯◯さんの夫婦喧嘩の話まで・・・
今日も町中の茶畑で様々な情報交換が行われているのです。
この町のことを知りたいなら、もっと茶摘みに行かねばと思うのです。



あまりの急斜面に音を上げて、座り込んでお茶を摘む僕。

五右衛門復活

2012年07月13日 00時01分33秒 | いちいち
この家を借りてからずーっと気になっているものがあった。
駐車スペース前の畑の横にある小さな小屋。
五右衛門風呂である。



2、3年前までは使っていたらしいのだが、
最近は水漏れが激しく使えないと言われていた。
その五右衛門風呂を近所の友達が修理してくれた。
「上手くいかんかも・・・」と彼は言っていたが、
水漏れも止まり、見事に修理成功。
人生初めての五右衛門風呂を体験した。



薪に火をつけるとあんがい短時間(20分ほど)で湯が沸いた。
木の底板に乗って湯につかる。
「いい湯だな~」と思った瞬間、尻に火がついた。
底板の下から熱湯が噴き出してくる。
周囲は鉄なので、うっかりもたれかかる事は出来ない。
板の上に体育座りでじっと我慢。
でも、体の芯から温まった。
いや、茹でられたと言うべきだろうか・・・。
風呂の縁に腰掛けてビールを一杯。
雨上がりの山からは霧が立ち上っていた。



初めて温泉に入った時(覚えていないけど)以上の感動があった。