バーとホテルと農業と…           ほんまはテレビ

東京から徳島の山奥へ移住したテレビディレクターの田舎暮らしドキュメント。毎日なんやかんややっとることの記録です。

友を訪ねて

2009年11月29日 04時44分54秒 | ゼロ・ウェイスト(徳島県上勝町でのこと)




今年の5月に徳島県上勝町へ移り住んだ、友人のkenちゃんちに遊びに行ってきました。
(今回はカメラを持って行かなかったので、写真は引越しを決めた日のものです)
徳島空港から車でおよそ1時間、上勝町は周囲を美しい山々に囲まれた人口2000人の小さな町。
町の中心部から険しい山道をさらに20分、
「こんなところに家があるの?」と少々心配になりかけた頃、
kenちゃんの家は姿を現します。
人間の姿はほとんど見かけませんが、山ではいろいろな動物に遭遇します。
写真を撮った日にはシカに出会い、今回はキジに出会いました。







kenちゃんが一人で暮らしている家は、築100年は経っていると思える立派な古民家。
近くに民家は一軒だけ。夜が訪れると山の谷間からは満天の星空を見ることが出来ます。
家の中には立派な竈(おくどさん)と囲炉裏の部屋。
昔から私が夢にみていた田舎暮らしです。











上勝町は昨年1月、私が取材で訪れた時に一目惚れをしてしまった町。
なぜだか友人も気に入り、住み着いてしまいました。
東京を離れこの町に来ると、とても優しい穏やかな気持ちになることが出来ます。
それは周囲を取り巻く素晴らしい自然と
大地に根を張り、真っ当で真摯な暮らしを続ける人々の力だと思います。

都会の人波に揉まれ、いつの間にか重い鎧を身に纏うようになっていた私の心が、
知らぬ間に開放されて、子供だった頃の真っ直ぐな心に戻って行きます。
まだ出会ってから1年も経っていないのに、ちゃんづけで呼び合い、
なんでも語り合える友が出来ました。
kenちゃんだけでなく、私にとっても心の故郷のように感じる町。

着いた初日は、私たちと偶然にも同じ年で、
名前の頭文字にKが付くことから
「3Kブラザーズ(kouちゃん、kenちゃん、keiちゃん)」
と呼び合うようになったkouちゃんが駆けつけてくれました。
kouちゃんはこの上勝で、里山の暮らしを撮り続けているフォトグラファー。
3人で囲炉裏を囲み、酒を酌み交わしながらゆっくり語り明かしました。
kouちゃんの言葉からは、愚直でも真っ当に生ようとする人間の強い決意を感じます。
大切なものを真っ直ぐに見つめようとする表現者としての姿勢を感じます。
そして、偶然の出会いで友達になった私たちへの優しい想いを感じます。
そんなkouちゃんの話を聞きながら、又しても涙が零れてしまいました。
42歳にして出会った友の言葉は、いつも私の心に染み渡っていきます。

そして翌日の夜は、この町との出会いのきっかけとなった
「ゼロ・ウェイストアカデミー」のジャンヌダルクSちゃんと、
その番組で取材させて貰った
「上勝ヤッホー調査隊」のカリスマ伝道師Tちゃんが集まり再会を喜んでくれました。
カリスマTちゃんの町を愛する深い愛情。
ジャンヌダルクSちゃんの、与えられた使命に取り組む真剣な想い。
囲炉裏を囲んで二人の話を聞いていると、
日本の片隅でとても大きな夢と希望を抱き、
その実現のために日々取り組んでいる人々がいることを教えられます。
そして、勇気と志の大切さを思い出させてくれるのです。



わずか2泊3日の短い時間でしたが、
沢山のエネルギーを貰って帰ってきました。
都会で暮らしていても、
心を開き、人に思いやりの気持ちを持てる人間になれるよう、
まっすぐな思いを貫く、真っ当な大人になれるよう、
地に足をつけて生きていきたいと思います。



遠く離れた土地に暮らす大切な友に感謝します。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿