渓芯会山行きハイキング

老若男女の愉しい仲間、山歩きの後の温泉探訪と反省会が楽しい

沼津アルプスからの眺望は素晴らしかった

2008-02-24 | Weblog
沼津アルプス
2008.2.16
大宮夫妻、岩佐夫妻、名子夫人、野田さん、均

2週連続して週末に雪が降った。その影響を受けて 渓芯会の沼津歩きは順延となった。本日の天気予報は晴れ。ただし気温は低いといっていた。予定していた時間の電車よりも一本早い電車に乗ることができた。横浜駅06:13発。沼津駅までの長丁場なんとか席を確保できて安堵。車窓に流れる景色から青空が広がる。丹沢の山なみの上部は白い。そして富士は真っ白だ。過去2回沼津アルプスを歩いたが 山中から富士を拝むことは かなわなかった。今日はその雪辱ができそうだ。
天気予報どおり快晴なるも寒そうだ。電車のドアが開くたびに冷気が どっとおしよせて来て身を縮める。
沼津駅08:05着。駅の構内で大を済ませようと 向かった先のトイレは個室が一つのみ。先客がその個室からなかなか出てこない。別のトイレを探すべく進むと車椅子でも利用できるトイレがすぐ先にあった。これ幸いと これを利用。あまりに広くて少々落ち着かない感もあったが すっきりできた。改札を出た先で野田さんを発見。一時間前に着いてしまったそうだ。まずは8番バス乗り場へ行って 時間を確認。08:35発で間違いなし。再び改札口へ戻るべく 足を向けたところで横断歩道の信号機からミュージック ♪あたまを雲の上に出し、、、富士は日本一の山♪
唱歌富士の山で突然思い出したことがあった。
昨年の12月。北京オリンピックへの切符をかけた台湾での 野球アジア最終予選
星野ジャパンの息詰まる熱戦をテレビで観戦した。日本チームの応援団が奏でた応援歌が 富士の山などの唱歌だった。緊迫したゲームの中での唱歌は 私にはなんとも間延びして聞こえたものだった。応援歌としてふさわしくないと感じた。話の脱線ついでにさらに脱線させてください。
ウィークデイはカーラジオを聞く機会が多い。チャンネルはもっぱら文化放送を選択
午後からの 大竹まことゴールデンラジオは曜日ごとにパートナーが変わる。同年代とあって気にかけている 阿川佐和子は月曜、マイナスイメージを大きくプラスに変えてブレークの山本モナは火曜、天然ボケの感がおもしろい 局アナ水谷加奈は水曜、東京外語大卒と聞いてびっくりの 光浦靖子は木曜、自宅ではパンツを穿かない裸族だと自称する ばかかわいい六車奈奈は金曜といったラインアップで
すっかり文化放送の虜となった今日である。しかし水曜の14時からの約20分はTBSへチャンネルを切り替える。戦うコラムニスト勝谷誠彦のコーナーを時間が許される限り聞くためである。このコーナーで 富士の山 の話が出た。唱歌富士の山
を演奏して応援していたのは 阪神タイガースの応援団を母体とする 日本国内からの選抜チームだったのだそうだ。
勝谷氏曰く「あの富士の山はよかったね。涙が出そうになったよ。」と
私はテンポのよい 勇ましい曲を応援歌として奏でてほしいと思ったが勝谷氏のような捉え方もあるのかと 興味深く感じたものだった。本線に戻ります。
改札口へ戻って 野田さんと話しているところへ コピーの束を手にした人が「沼津アルプス歩くの?」と話しかけてきた。誰あろう 沼津アルプスガイドの製作者
渡辺忠さん その人であった。この 沼津アルプスガイドとの出会いはというと
今は鹿児島在住となった 吉原さんと二人で 2001.3.3.沼津アルプスを歩いたときのことだった。タクシーで本日と同じ 香貫台入り口へと向かうも ドライバーは香貫山入り口と 聞き間違えたようだ。降ろされたところは 以前来たときと異なる風景だったので 戸惑った。当初は省略するつもりだった香貫山を登ることになったわけだ。この香貫山を目指す途中で 山支度の人に出会った。これ幸いと案内を請う。このときに頂戴したのが 沼津アルプスガイドだった。これは大変役に立った。本日もしっかりと持参してきたすぐれものだ。今回は沼津アルプスガイド
改訂版を作者本人から直接頂戴できて いたく感激。沼津アルプスガイドに紹介の
エスケープルートを下山路にとる予定にしていた。過去にはこの路は踏んでいない
二つあるエスケープルートのうち 志下坂峠から下った方がベターということを 渡辺さんからアドバイスを受けた。計画通りでよしということだ。渡辺さんとの会話に夢中になっていて 時間の経過に気がつかなかった。時計を見ると08:30だ。
バスの発車時刻の5分前だというのに 他のメンバー現われず。沼津08:24着の
電車に乗っているはずなのに 姿がないのはどうしたことか。出口を間違ったようだ。バスは約30分間隔だ。朝の30分は貴重。次のバスを待つのをやめタクシー
利用に切り替えた。2台に分乗して08:47 沼津駅出発。  香貫台入り口には09:00に着いた。1550円 同じように走ったはずだが先着のタクシーは 80円安
だった。09:05 歩行開始。

住宅地の中に続く道をゆるく登っていく。道路下の草むらに朽ちかけた大型バスが遺棄されていた。民家脇から山中へ入るところで一枚脱ぐ。寒い一日を覚悟してきたが 暖かい。山中に入ると 見晴らしのきかない
樹林の中の急登が始まった。のぼり始めて5分ほど進んだところの わずかな樹林の切れ間から白いものが見えた。

南アルプスだ。この様子では 間違いなく徳倉山
から富士を拝めるだろうと ほくそえむ。09:38 水場と書かれたところに来た。

水が細すぎてこれでは利用できない。相変わらず 樹林の中の路が続いたが 前方が突然明るく開けた。09:48 徳倉山への鞍部に着いた。

小休止しているところへ 4人組が徳倉山方面から下ってきた。賑やかな口達者な人達だった。ホップステップジャンプで徳倉山だそうだ。眺め最高と教えてくれた。よしよしである。鞍部から徳倉山象の頭を目指して 急坂をよじ登る。なかには尻餅をついたメンバーも
いたが これは愛嬌。急勾配ではあるものの その距離は短い。10:03頂にたった。ふかふかのカヤトの頂である。左から一列に 南アルプスの山なみが続く。
そしてその右に富士が。あれれ 富士がいない。
南アルプスの右には富士の変わりに雲が鎮座しているではないか。なんたることよ。頂から大声で富士を呼んで見たが反応がない。

遠くの南アルプスの山なみが はっきりと見えるのにこんなことってあるの? これには少なからずがっかりしたが 岬と海の広がる展望の雄大さに気持ちを切り替える。そうしているところへ にぎやかな声が聞こえてきた。

小学校2~3年生といったかんじの子供たち7~8人だった。我々が遠慮した鎖の
急坂のほうから 登ってきた子供たちに拍手。こっちがご褒美をあげたいところだったが 逆に飴玉のプレゼントを 子供たちから受けてしまった。少し待てば顔を
出してくれるかなと しばし富士の方角を望むも たちはだかる雲は頑固そうである。10:25 未練を残して頂をあとにする。10:33 再び鞍部に戻ってきた。そして振り返って眺める徳倉山象の頭は 低山とはいえなかなかの山容を見せてくれて満足。

10:37 対空濠なる看板の下に 大きな横穴あり。ここには戦時中がまだあったということだ。その名も広場という所で 10:50休憩。お菓子の配給をうける。千金岩には 11:12 着。 

命名の由来は不明だが 大きな岩に黄色で
千金岩と大書してあるので間違いはない。眼下に べた凪ぎの駿河湾がひろがる。
青い空に青い海。ときおりみずすましのようなウインドサーフィンが 視線を横切る。ということは 少しは風があるのだろうか。いずれにせよ ここ千金岩は風がなく日差しが降り注いで とても暖かい。ここからの眺めは 文句なしである。千金岩
の斜面に腰掛けてのランチタイム。岩佐夫妻は最上段のプライベートスペースに陣取った。最下部に落ち着いた名子夫人とは 高度さがかなりある。おすそ分けの
配達には脚力を要す。人気のコースとあって ランチタイムの我々の前を 多くのハイカーが行きかう。その中でも 千葉から来たという34人の大部隊は圧巻であった。11:55 出発。下山路にとるエスケープルートの基点である志下坂峠にはすぐに着いた12:00。

下から正午を知らせる音楽が聞こえてきた。何の曲か不明だが実にのどかな響きである。それに触発されたか 渓芯会女性音楽隊3人による早春賦の合唱が始まった。ところどころで 歌詞が途切れるという難点はあったが
美声を聞かせていただいてありがとう。12:06 大とかげ場という名のピークに着いた。ここで大きな双眼鏡を構えて南アルプスを捉えている人あり。音楽隊の人達は その双眼鏡を覗く幸運に恵まれた。双眼鏡の先の世界に感激した模様であった。そこへ かなりな年配者がやって来た。

腰には鉈を構えている。どちらからともなく声をかけあった。鉈を拝見 ずっしりと重量感のある代物だった。 線路のレールを材料にしたもので 自分で作ったそうだ。刃の部分は少し触っただけで 切れそうなくらいきれいに研がれていた。一方 本人の歯はというと 歯こぼれが見受けられ これと鉈の刃の対比で 遠慮なく突っ込みを入れてみたが それに
全く動じない たいしたぼけ老人であった。手にした杖は 黄門様の杖だとおっしゃった。小鷲頭山へとむかって行った黄門様に なたじい とエールを送った。
大とかげ場から志下山への道は歩きやすい平坦なカヤトの尾根で 実に快適
気分爽快。
郵便ポストのような形状の木製の入れ物が この尾根道脇にポツンと一つ置いてあったことを思い出した。ポストの中には沼津市の老人ホーム遊亀園のみなさんが
手作りしたものだという 幸せを招く沼津アルプス人形が 収めてあった。志ということで 100円と引き換えに 一体頂いて持ち帰った。今でも居間の蛍光灯にぶら下がっている 素朴な人形だ。今にして思えば 100円とはずいぶんとしみったれたものだったと後悔している。今回は奮発して もう一体持ち帰ってもいいなと辺りを見渡したが どこにも見当たらない。7年経てば 様子も変わるということか、撤去されてしまったようで なんとも寂しい気がした。
志下山には 12:19 着。 このピークもカヤトの頂である。

先着の美女が二人気持ちよさそうに寝ころんでいた。これを見た野田さんが 天女が二人舞い降りてきたようだ と大声で言ったから大変。美女二人は飛び起きた。天女とは少し持ち上げすぎたようだ。予定ではここから折り返すという案であったが 沼津アルプスを
もう少し歩きたいという気持ちが優先した。この先の 馬込峠まで下ってみることにした。小鷲頭山が眼前に見る見る近づく。登高欲をかきたてられる 山容である。
しかし今回は登らないで 見るだけである。馬込峠には 12:36 着。ここかから折り返す。志下山から気持ちよく下ってきたが 当然ながら今度は登りだ。汗をかかされて 12:43再び志下山に戻った。ここで休んでいた人が われわれを見るなり あれっ さっきまでいた人達ですよね と声をかけてきた。われわれの行動を不思議に思ったようだ。小鷲頭山は見るだけで戻ってきたと話したら 笑って納得してくれた。12:57志下山出発。志下坂峠13:05着  ここから先は今までの歩きやすいカヤトの道から一変。 岩交じりの歩きにくい道だ。あたり一面照葉樹
が続く。そのつややかな葉が 光を反射して眩い。

最奥の民家まで 下ってきた13:27 蜜柑が地面に散乱していた。その一角に 満開の木あり。梅だろうか。
さらに進んだ歩道脇に 金柑がたわわに実っていた 13:30。顔を近づけると実によい香りである。勝手に遠慮なく頂戴した。みずみずしい甘みと酸味が口いっぱい広がった。

杉本さん宅の 大きなソテツがひときわ目を引く 立派な庭を横目で見学させていただいた後 マンション前の道を左折する。その先にまきがいっぱい積んである。これは何にするのだろうなと見ると そこは鰹節工場であった。さらに
進んだところの電信柱に見慣れぬものが 貼り付けてあった。見ると 津波に注意
海抜3.5m とある。

通りかかった婦人が説明をしてくれた。大正14年生まれの
83歳だそうだ。ということはお袋と同じくらいか。山から出てきたところにあった
マンションは山野楽器の社長の別荘があったところだとか この婦人が聞きもしないのに色々と親切に話してくれた。先を歩いていた岩佐さんと野田さんは待ちくたびれたであろう。
13:48はまゆうバス停に着いた。KKRはまゆうという宿泊施設がここにある。
平日は入浴のみでも受け入れ可なのだが 土曜は不可とあって残念。このバス停から 今回の立ち寄り湯に選んだ 銭湯吉田温泉までバスに乗るつもりでいた。
しかし もう少し歩きたいという気持ちが勝った。13:53 沼津学習院遊泳場の
敷地の横に海へと抜ける道あり。岩佐さんの提案で バス通りを歩くよりいいだろうということで 海岸線へ足を向けた。

山の上から見渡す海もよかったが 真近の
海もいいものだ。海風に吹かれカモメを見ながら 御用邸前を歩く。御用邸は見事な松並木に隠されて その姿を窺うことはかなわなかった。沼津御用邸記念公園の
一角を通って再びバスどおりに戻り 御用邸バス停よりバスに乗車 14:26。
吉田温泉は永代橋の近くと聞いていた。では何というバス停で下車すればよいか
運転手に尋ねるも要領を得なかった。大声だったので 同乗の婦人にも聞こえたようで ダイハツで降りればよいとアドバイスしてくれた。14:35下車 。降りたところは沼津港のすぐ近くのようだった。ということは 目指す吉田温泉はまだだいぶ先ということになる。タイミングよく向こうから 地元人らしき人がやってきたので案内を請うた。近づいてみると酒臭いし なにやら呂律も怪しい。これはしまったと思ったが怖い人ではなかった。来た路を戻ることもいとわず 一緒に案内してくれるという。親切な人に感謝。吉田温泉には15:00に着いた。

ちょうどオープンの時間である。吉田温泉最寄のバス停で下車していたら オープンまで待たされるところだったので 怪我の功名といったところだ。入浴料360円とは安い。
明治12年創業で 129年目だそうだ。ご主人は四代目とのこと。戦時下の空襲で
この辺り一帯 焼け野原になったそうだ。戦後の建物だがレトロそのものといった
銭湯であった。42から43度のお湯と話してくれたが ぬる感の私にとっては熱くて少々しんどかった。それでもさっぱりできて すっきり。のどが疼いたがここにはビールなし。15:50 銭湯を出る。

左手をみて驚いた。富士がその姿を余すところなくさらけ出しているではないか。沼津アルプスより望みたかった富士だが 銭湯前からの富士もまたよしとしておこう。次は反省会だ。沼津港目指して歩く。
港大橋からの雄大な富士をしばし眺める。そして橋を渡りきって 沼津港に入った。反省会場の武田丸には16:30入店。

沼津のうまい魚が食べられるという期待があまりに大きすぎた。残念ながら期待通りというわけには行かなかったがそれでも楽しく飲食できた。タクシーを呼んで 18:35 沼津駅に戻った。
帰りの道中が長いと言い訳をして 銘酒を求め 19:05 車中の人となった。
反省会の続きを重ねたのち 散会した。
暖かな一日に感謝。










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2 コメント

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富士にもてあそばれましたね (KIN)
2008-02-24 18:11:51
すばやい更新お疲れ様です
冒頭のパノラマの風景いいですね
低山からのながめと思えないくらいすばらしい
ナタじい好きです
金柑お土産にもって帰れば変えればよかった
電線越しの富士意外といいですね
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お疲れさんでした (nori)
2008-02-25 20:51:27
お疲れ様でした。今回のブログは大庭さんの力作で制限文字数10000字を超えそうでした。その為、次回案内を乗せることが出来ませんでしたが、詳しくは別便で大庭さんから連絡有ると思います。次回を楽しみにしています。
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