無駄記

徒然なるままにモニタに向かひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくれば死ねばいいのに。

12月分

2016年01月06日 09時55分17秒 | 感想
2015年12月の読書メーター
読んだ本の数:18冊
読んだページ数:5500ページ
ナイス数:43ナイス

ジパング島発見記 (集英社文庫)ジパング島発見記 (集英社文庫)感想
山本作品ではこの当時の人物のはいくつかあったけど、その外堀作品的な感じがした。南蛮人(バテレン)サイドからの視点でのオムニバス。オムニバスなんで各作品の主人公の記述は少ないんだけど、一次資料当たってないから、史実に基づいてるのか、山本フィクションなのかわからないんで、ソコがちょっともやっとしたw やっぱり宣教師の自己欺瞞に満ちた感じよりも、ピントやゼイモトのが人間として味があるなぁと思ったかな。あいつら新大陸の愚民を正しく教化するつって碌なことしないってのはカブラル見りゃ一発だってねw
読了日:12月1日 著者:山本兼一
禁断の魔術 (文春文庫)禁断の魔術 (文春文庫)感想
レールガンでの狙撃ってのはなぁw 前の短編の解説かなんかで、タイトル変更されてるの知って(バラされ)て、犯人が復讐のために狙撃するってネタがわかってたんで、そこまで分かればもう殺人の手段も犯人も知れるので、もうミステリというのはシリーズの体裁を繕うものでしかなくなってたって感じ。じゃあ何で敢えてこれを長編にしたかっていうと、まぁ単純にドラマにしやすかったてのもあるんだろうけど、シリーズの長編は最初から物理学者・探偵という二つの面からのアプローチで犯人との対話ってのがメインで、今回もそこがテーマだった。
読了日:12月2日 著者:東野圭吾
双星の剣 疾風の義賊 (徳間文庫)双星の剣 疾風の義賊 (徳間文庫)感想
んーキャラ紹介だけで終わっちゃった感じというか、ちょっとテンポが悪かった気がするのかなぁ。辻堂作品は割りとキャラの設定語って、状況語って、そんでクライマックスて展開が多い気がするけど、主人公以外の語りが冗長だったんじゃないのかなぁ。ラストでちょっと双星って感じになったけど、まだ乱之介のが光ってるよね。あと、鳥居がまたよくある時代劇の憎たらしい悪党って感じだったけど、ソコも近年の評価としての像も語られてくるのかしら。まぁ失脚しても死なないのは分かってるから、どう結末つけるかは自ずから知れるてトコなのかな。
読了日:12月4日 著者:辻堂魁
死闘―古着屋総兵衛影始末〈第1巻〉 (新潮文庫)死闘―古着屋総兵衛影始末〈第1巻〉 (新潮文庫)感想
んーテンポがちょっともったり。設定はいいと思うんだけど、主人公が勿体つけすぎて逆に目立ってないんだよね。古着屋としての表の顔もさ、大店の遊び人のボンクラ若主人て部分が全くないってどゆこと?とか思う。そのギャップがいいんじゃないの?そこなくて、影旗本の殿様然としてるだけじゃ古着屋の主人の意味ないじゃん。そういう立ち位置が話の設定として欲しいだけで活きてないっつーか。あとなんかもう旗本つっても事実上影の軍団なんだから、もっと果敢に攻めるべきなんじゃね?後手後手に回り過ぎ。神君家康公がバックなんでしょ?って。
読了日:12月7日 著者:佐伯泰英
耳袋秘帖 目黒横恋慕殺人事件 (文春文庫)耳袋秘帖 目黒横恋慕殺人事件 (文春文庫)感想
んーラストちょっとスッキリしなかったかな。後味が悪いとかじゃなくて、To be continuedっぽいというか。今巻は宮尾メインなのかな。坂巻は別行動で、栗田ははちょっとで、椀田の出番はほぼなし。彼らのプライベートの進展もなしw まぁまだ暁一党の話が続くんだろうけど、出来ればソエピソードが終了しても、シリーズは継続して欲しいな。
読了日:12月11日 著者:風野真知雄
耳袋秘帖 八丁堀同心殺人事件 (だいわ文庫)耳袋秘帖 八丁堀同心殺人事件 (だいわ文庫)
読了日:12月12日 著者:風野真知雄
浅草妖刀殺人事件―耳袋秘帖 (だいわ文庫)浅草妖刀殺人事件―耳袋秘帖 (だいわ文庫)
読了日:12月13日 著者:風野真知雄
流離 吉原裏同心 (光文社文庫)流離 吉原裏同心 (光文社文庫)感想
古着屋よりはこっちのが面白かったかな。後半の吉原裏同心になってからのオムニバスがよかった。仇持ちの追われる身のうらぶれ方と追われるコトへの様々な感情、迫り来る数々の刺客ってのはいーんだけど、妻敵討の姦夫姦婦の不義密通NTR不倫主人公てのはちょっといただけないかなぁ。まぁ諸事情あるのは分かるし、「正義」がない故にこそこの裏同心としてもなり得るんだろうけど、やっぱりソコはすっきりしないんだよね。これで悪人の本夫から愛の略奪くらいならともかく、家族の関係者思いっきり不幸になってるかんだもんなぁ。そこはなぁ・・・
読了日:12月14日 著者:佐伯泰英
表御番医師診療禄 (6) 往診 (角川文庫)表御番医師診療禄 (6) 往診 (角川文庫)感想
良衛くんの長距離お使い其の一w 他シリーズの水城聡四郎くんも京都までお使い行ったけど、あんまし道中モノって感じじゃなくて、それはこっちもそうだったかな。上田さんはやっぱこう旅モノでなく、あくまで権と謀がメインって感じなのかな。とはいえ、いつもと舞台が違って来たので面白くは読めた。ササッと京都まで着いちゃったんで、今度もサクサク長崎着いてそこでひと悶着なのかな。つか、一応留学って名目だけど、どう考えてもお使いに終わっちゃうよね、コレw
読了日:12月17日 著者:上田秀人
耳袋秘帖 谷中黒猫殺人事件 (だいわ文庫)耳袋秘帖 谷中黒猫殺人事件 (だいわ文庫)
読了日:12月19日 著者:風野真知雄
耳袋秘帖 両国大相撲殺人事件 (だいわ文庫)耳袋秘帖 両国大相撲殺人事件 (だいわ文庫)
読了日:12月19日 著者:風野真知雄
足抜―吉原裏同心〈2〉 (光文社時代小説文庫)足抜―吉原裏同心〈2〉 (光文社時代小説文庫)感想
一応仇持ちって設定でそういう描写はあるけど、もうそっちよりも吉原裏同心の稼業ってのがメインになってた。遊女の足抜けなんてのはもう1巻目で、ワイフの実弟がやらかして悲惨な目にあってて、そこから考えるとどう転んだっていい話になんてならないんだよね。夫婦で何やら幸せ噛み締めほっこりシーンあったりするけど、彼らの幸福は彼らが棄てた故郷の家族の不幸の上にあるもので、今現在ですら遊女の血と涙の金の上に成立してるわけだから。そういう部分も含めて、さまざまな要素がいいコントラストを成してた感じ。
読了日:12月19日 著者:佐伯泰英
ねんねしな-わるじい秘剣帖(2) (双葉文庫)ねんねしな-わるじい秘剣帖(2) (双葉文庫)感想
安定の風野節w 今巻ではぼんくら息子も登場したけど、特に何か変化はなかったのかな。前フリのあった長屋の隣人の件が片付いたてトコか。シリーズを束ねるようなメインの流れは捕り物にはなくて、単体のエピソード自体は安定してるので、どのくらい続くかはキャラクターの関係図にひと段落がついたらって感じなのかな。
読了日:12月20日 著者:風野真知雄
見番―吉原裏同心〈3〉 (光文社時代小説文庫)見番―吉原裏同心〈3〉 (光文社時代小説文庫)感想
田沼政治から寛政の改革へシフトしていく世相の中での吉原の生き残りって時代で、その中でも今巻は吉原内部での権謀的な話か。主人公が一応は倫理的にはもう破綻してる世界と生き様晒してるにも関わらず、一応は「正義」のために義理と人情に絡まれながらもささやかな生き場所を守ってくって世界設定はもう大体分かった。あとは巻単位でのエピソードをどれだけ読ませるかってことなんだろうけど、古着屋の時はピンと来なかったけど、不倫マンがアレだっつー部分はあっても、設定が上手いのかまだまだ面白く読めそう。
読了日:12月22日 著者:佐伯泰英
耳袋秘帖 新宿魔族殺人事件 (だいわ文庫)耳袋秘帖 新宿魔族殺人事件 (だいわ文庫)
読了日:12月24日 著者:風野真知雄
耳袋秘帖 麻布暗闇坂殺人事件 (だいわ文庫)耳袋秘帖 麻布暗闇坂殺人事件 (だいわ文庫)
読了日:12月25日 著者:風野真知雄
耳袋秘帖 神楽坂迷い道殺人事件 (だいわ文庫)耳袋秘帖 神楽坂迷い道殺人事件 (だいわ文庫)
読了日:12月28日 著者:風野真知雄
耳袋秘帖 妖談ひときり傘 (文春文庫)耳袋秘帖 妖談ひときり傘 (文春文庫)
読了日:12月29日 著者:風野真知雄

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