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為にならない雑草の話

2018-06-06 12:49:28 | 雑草
畑にハマスゲという雑草が生えている。
成長スピードが速く取っても取ってもすぐ生える。
ちょっと油断するとこうなる。

農業口座仲間と畝を作るためにハマスゲを抜いていたら
「ハマスゲの繁殖力がすごいから何かと交雑させて食べられる野菜ができないかな?」
と講座仲間が言う。

いい発想だと思ったのでハマスゲについて調べてみた。
辞書で調べるとハマスゲはカヤツリグサ科の多年草、薬用植物とある。
そして驚いたことにはハマスゲにはすごい歴史があった。

まず紙の起源と言われるパピルスは同じカヤツリグサ科である。
まあ親類が人類の文明を担ってきたとハマスゲは自慢できるだろう。

二番目。
世界の各地に見られる葦船は、実はアシ(イネ科)ではなく、いずれもカヤツリグサ科を使って作られたということだ。
記紀神話で,蛭子(ひるこ)をのせて流したと言われる葦船。
日本の古代でも活躍していたのか!

そして現代でも、ハマスゲは漢方としてひっそりと活躍していた。
薬草として、正倉院の薬物中からも見つかっているそうだ。
根茎を掘り取って乾燥させ健胃、浄血、通経、沈痙の効能があるとされる。
現在は中国、韓国、北朝鮮(?今はないだろうな)、ベトナムからの輸入によっているらしい。
日本でもこんなに生えているけれど採算合わないんだろうな。

ハマスゲを交配させて食べられる野菜を生み出す前に
すでにハマスゲはこんなに使われていたという話でした。


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