車を運転できない間は毎日、家内(又は娘)に送り迎えをして貰っていた。人の運転する車に乗せて貰うのは馴れないせいもあって、どうにも落ち着かないものである。まして家内の乗っているのはハイゼットカーゴ。早い話が囲い付きの軽トラである。わたしは殆ど荷物に等しい扱いなのだ。
運転手付きの送り迎えと言えば聞こえはいいが、その実態は監視付きの、実に不自由な状況と言わざるを得ない。なんせ自分勝手に行動できないのであるから、こんな窮屈なことはない。
帰りにちょっとコンビニに寄って、アイスクリームでも買って食べようかと言ったことも、
「甘いものばっかり食べてるから腹が出るんでしょ!」
と許して貰えない。鬼だ。SのM子の方がまだましかも知れない。
おまけに毎日送り迎えするんだからガソリン代を寄越せと一万円ふんだくられてしまった。わたしが会社から支給される一か月の交通費が5,870円だというのに。もっとも送り迎えと言うことは一日2往復することになる訳であるが。
ここに晴れて効力停止も解かれた。自分でハンドルを握ることの、何と解放的なことか。そうだ、さっそく帰りにコンビニにでも寄っていこう。アイスクリームなんぞを買うために。