今季は2015年に続いてドイツGPが開催されないため、全20戦
での戦いとなります。
また、昨年最下位に終わったマノーが経営破たんによりチームが
消滅したため、今季は全10チームでの争いとなります。
ドライバーに関しては、メルセデスAMGがウィリアムズからバル
テリ・ボッタスを迎えたのを始め、ニコ・ヒュルケンベルグがフォ
ース・インディアからルノーへ、ケビン・マグヌッセンがルノーか
らハースへ、マノーに所属していたエステバン・オコンがフォース
・インディアへ、同じくパスカル・ウェーレインがザウバーへと移
籍しています。
さらに、ベルギー人ドライバーのストフェル・バンドーンが今季か
らジェンソン・バトンに代わってマクラーレン・ホンダのフルタイ
ムドライバーとなります。またウィリアムズからは18歳のカナダ人
ドライバーであるランス・ストロールがこのレースでF1デビューを
飾ります。
今年はシャシーやタイヤに大きなレギュレーション変更が行われてい
ます。
空力ダウンフォースが強化され、ワイドタイヤの導入によりタイヤの
グリップも向上するため、これまでよりもコーナリングスピードが格
段に向上し、1周あたりのラップタイムは5秒前後速くなると言われて
います。
昨日行われた予選ではやはりメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが
強さを見せ、今季初ポールを獲得しました。これで通算62回目のポー
ル獲得となり、アイルトン・セナが持つ65回の歴代2位記録、さらには
ミハエル・シューマッハが持つ歴代トップの68回という記録を今季中に
も更新して歴代トップに躍り出る可能性が高くなってきています。
予選2番手にはフェラーリのセバスチャン・ベッテルが食い込み、ウ
ィリアムズから移籍してきたボッタスはメルセデスAMGでの初予選を
3番手で終えています。4番手はフェラーリのキミ・ライコネン、5番
手にレッドブルのマックス・フェルスタッペンが続いています。
フェルスタッペンのチームメートであり、地元オーストラリア出身の
ダニエル・リカルドは、Q3最初のタイムアタック中にスピンしてバリ
アにクラッシュ。タイムを残せず、予選10番手で終わってしまいまし
た。
しかもこのクラッシュでダメージを受けたギアボックスを交換したこと
により、リカルドは決勝ではさらに5グリッド降格となり15番グリッド
からのスタートとなる予定でしたが、決勝に向けてガレージを出たてグ
リッドに向かう途中でトラブルが発生してしまい、そこでクルマを止め
てしまいました。
クルマはすでにガレージに戻されており、リカルドはなんとか決勝をピ
ットレーンからスタートすることができそうです。
一方、今季はトップ争い集団に加わることが期待されていたマクラーレ
ン・ホンダですが、今年も非常に厳しい状況に置かれています。
フェルナンド・アロンソは予選を13番手、バンドーンは18番手で終
えており、ホンダパワーユニットにまだ信頼性の不安も残るだけに、決
勝でのポイント獲得もかなり厳しいだろうと予想されています。
レイアウト的には加速とブレーキングが繰り返される、「ストップ&ゴー」
タイプのサーキットになります。コーナーを立ち上がる際の加速力や、安
定したブレーキングが重要になります。ブレーキへの負荷もかなり大きい
サーキットです。
今年から昨年よりも25%幅が広くなったタイヤが導入されています。
タイヤサプライヤーであるピレリが供給するドライタイヤのコンパウン
ドは昨年同様5種類で、
■ ウルトラソフト(紫)
■ スーパーソフト(赤)
■ ソフト(黄)
■ ミディアム(白)
■ ハード(オレンジ)
となります。
今年も昨年同様1レースにつき3種類のドライタイヤが持ち込まれるこ
とになり、オーストラリアに持ち込まれているのは、
■ ウルトラソフト(紫)
■ スーパーソフト(赤)
■ ソフト(黄)
となっています。
また、ピレリが決勝で使用するタイヤとしてソフトとスーパーソフト
各1セットずつを指定しています。各ドライバーは決勝ではこれまで
通り2種類以上のタイヤを使用することが義務付けられますが、その
うちこの指定タイヤセットを1セット以上使う必要があります。
雨用タイヤは昨年同様、
■ ウエット(青):路面の水量が多いとき向け
■ インターミディエイト(緑):水量の少ないとき向け
の2種類が用意されます。
決勝レースのコンディションは、
■ 天 候 : 晴れ
■ 気 温 : 24℃
■ 路面温度 : 36℃
となっています。
決勝時のグリッドは、
【1】ルイス・ハミルトン選手(メルセデスAMG)
【2】セバスチャン・ベッテル選手(フェラーリ)
【3】バルテリ・ボッタス選手(メルセデスAMG)
【4】キミ・ライコネン選手(フェラーリ)
【5】マックス・フェルスタッペン選手(レッドブル)
【6】ロマン・グロージャン選手(ハース)
【7】フェリペ・マッサ選手(ウィリアムズ)
【8】カルロス・サインツJr選手(トロロッソ)
【9】ダニール・クビアト選手(トロロッソ)
【10】セルジオ・ペレス選手(フォース・インディア)
【11】ニコ・ヒュルケンベルグ選手(ルノー)
【12】フェルナンド・アロンソ選手(マクラーレン)
【13】エステバン・オコン選手(フォース・インディア)
【14】マーカス・エリクソン選手(ザウバー)
【15】ダニエル・リカルド選手(レッドブル)
【16】アントニオ・ジョビナッツィ選手(ザウバー)。
【17】ケビン・マグヌッセン選手(ハース)
【18】ストフェル・バンドーン選手(マクラーレン)
【19】ジョリオン・パーマー選手(ルノー)
【20】ランス・ストロール選手(ウィリアムズ)
となっていましたが、ダニエル・リカルド選手はピット
スタートのためグリッドがひとつづつ繰り上がっていま
す。
フォーメーションラップ時点でもダニエル・リカルド
選手のマシンは作業が行われています。フォーメーショ
ンラップ後にグリッドに書くマシンがグリッドにつきま
すが、リカルドが不在となって空いたグリッドに、後方
のドライバーが勘違いしてクルマを止めてしまったこと
でディレイスタートが発表されフォーメーションラップ
がやり直しとなりました。
シグナルが灯りブラックアウト。レースがスタート
すると
1:ルイス・ハミルトン選手(メルセデスAMG)
2:セバスチャン・ベッテル選手(フェラーリ)
3:バリテリ・ボッタス選手(メルセデスAMG)
の順で第1コーナーを抜けていきますが、後方では、
マーカス・エリクソン選手とケビン・マグヌッセン
選手がクラッシュしてグラベルに突っ込んでいます。
その後、二台ともコースに戻り走行を続けているよう
ですが、パンクなどのダメージを受けているようです。
上位勢は
【1】ハミルトン選手
【2】ベッテル選手
【3】ボッタス選手
【4】ライコネン選手
【5】フェルスタッペン選手
の順で変わりはありません。
3周目からダニエル・リカルド選手がスタートを切っています。
トップ10のマシンは、スーパーソフトを使用していますが、周回を
重ねてもピットに入る気配はなく、16周目からピットにマシンが入
り最初の作業を行っています。
トップのルイス・ハミルトン選手は18周目にピット作業を終え、
ソフトタイヤに、フェラーリは24周目にセバスチャン・ベッテル選
手がソフトに交換してコースへと戻っています。ピット作業はマク
ラーレンが最初に入る展開で、バルテリ・ボッタス選手は26周回目
に、フェラーリの27周回目にキミ・ライコネン選手が27周回目に
ピット作業を終えています。17周目にピットイン作業を終えたフェ
ルナンド・アロンソ選手はスーパーソフトなので、もう一度ピット
インをする必要性が出てきそうです。
ピット作業を終えて、トップは
【1】ベッテル
【2】ハミルトン
【3】ボッタス
【4】ライコネン
【5】フェルスタッペン
となります。
開幕戦で既に数台のマシンが姿を消しているのですが、28周回に
母国GPのダニエル・リカルド選手のマシンがストップしリタイア
となりました。
レースの折り返しの34周回目では、
【1】セバスチャン・ベッテル選手
【2】ルイス・ハミルトン選手 +6.1
【3】バルテリ・ボッタス選手 +4
【4】キミ・ライコネン選手 +9.7
【5】マックス・フェルスタッペン選手 +7.7
というのが現在のトップ5です。
6番手のダニエル・クビアト選手と4番手のマックスフェルスタッ
ペン選手との間には20秒の差がついています。
この周回マックス・フェルスタッペン選手がピットに向かった
ため
【6】フェリペ・マッサ選手
【7】セルジオ・ペレス選手
【8】カルロス・サインツJr選手
【9】ダニエル・クビアト選手
【10】フェルナンド・アロンソ選手
と続いています。
10番手を走行し、表彰県内を走行していた、フェルナンド・アロン
ソ選手ですが、サスペンショントラブルでリタイアとなっています。
オーストラリアGPはセバスチャン・ベッテル選手(フェラーリ)
が最初のピット後から安定した走りでチェッカーを受け今季初優勝
を飾っています。
2位にはポールスタートだったルイス・ハミルトン選手(メルセデス
AMG)、3位には今期からメルセデスのマシンをドライブするバル
テリ・ボッタス選手(メルセデスAMG)とメルセデスが2-3フィニ
ッシュとなっています。
4位にはキミ・ライコネン選手(フェラーリ)が着け、フェラーリ
もダブル入賞となっています。5位には、マックス・フェルスタッペ
ン選手(レッドブル)が着けています。
6位には引退から一転しウィリアムズのステアリングを握り今シーズ
ンを戦うフェリペ・マッサ選手(ウィリアムズ)、7位にはセルジオ
・ペレス選手(フォース・インディア)、8位にはカルロス・サイン
ツJr選手(トロロッソ)、9位にはダニール・クビアト選手(トロロ
ッソ)、そして10位には初ポイント獲得のエステバン・オコン選手
(フォース・インディア)と言うTOP10となりました。
11位にニコ・ヒュルケンベルグ選手(ルノー)、12位にアントニオ
・ジョビナッツィ選手(ザウバー)、13位にストフェル・バンドー
ン選手(マクラーレン)と続き、ここまでの13台が完走扱いとなり
ます。
フェルナンド・アロンソ選手(マクラーレン)は終盤までポイント圏
内の10番手を走行していましたが、最後にサスペンショントラブルと
思われる問題が発生し、リタイアとなっています。
次戦の中国GPは、4月7日(金)現地時間10時(日本時間11時)に開
幕となっており、決勝は4月9日(日)現地時間14時(日本時間15時)
にスタートします。