>日本を小国に叩き落とした「平成の政治」とは一体なんだったのか/倉山満×KAZUYA > 日刊SPA! 2022/10/03 08:51
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>「平成」が少しずつ遠くなり、若い世代には当時の首相も徐々に歴史上の人物へと変わりつつある。 >しかし、失われ続けた31年は今も我々に重くのしかかったままだ。 >なぜ日本人は報われないのか?
為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり (上杉鷹山)
> 日本を小国に叩き落とした平成の政治とは一体なんだったのか?
> 9月27日に『沈鬱の平成政治史』を上梓した憲政史研究家・倉山満氏と、平成とともに年を重ね、政治系動画配信者として活動し続けてきた10年間を近著『日常は情報戦』(いずれも扶桑社刊)で綴ったKAZUYA氏に語ってもらった。
>◆イギリス憲法学の不健全が日本の野党
>KAZUYA:僕は昭和63年生まれなので、実質、自分の人生はほぼ平成ですね。
>’12年から政治や時事についての動画投稿を始めましたが、「正論が通じない」という思いはどんどん強まっています。
我が国は問答無用の社会ですからね。正論には意味がないでしょうね。
>倉山:本当にその通りです。
>メディアの多様化も相まって、信じたいものしか信じない世の中になっています。
>ちなみに、記憶にある最初の総理大臣って誰ですか?
>KAZUYA:橋本龍太郎ですかね。
>倉山:橋龍さんは学生時代にお会いしましたが、面白い人です。
>番記者になると悩みが吹き飛ぶくらい楽しいと評判でしたが、平成時代に絶大な権力を握った竹下派の序列では4番手なんです。
>上から順に、竹下登・青木幹雄・野中広務・橋本龍太郎です。
それは役職の順位ではなく、世俗の序列ですね。
>KAZUYA:自民党における権力闘争の激しさ、非常にドロドロしていますね。
無哲学の争いですね。正論のない社会にはドロドロしかありませんね。
>倉山:イギリス憲法学から見ると、健全です。
>政治も経済も、近代は人の欲望を倫理で縛るのではなく、いかに生かすかという仕組みで動いています。
>政治家は権力欲で闘争するもの、人は「儲けたい」と思うもの。
>前者が憲法論や、憲政論に始まる立憲政治、後者がアダム・スミスの自由主義経済です。
>その点からすると、今の野党がいかに不健全なことか――。
>◆枝野代表時代は安倍内閣に対して“全戦全勝”
>KAZUYA:野党第一党が万年2位ですからね。
>しかも、与党ではなく3位の維新を潰しに行くという……。
>倉山:昭和時代の社会党以来、日本の野党はずっとそうです。
>立憲民主党の枝野幸男前代表の支持者によれば、枝野代表時代は安倍内閣に対して“全戦全勝”だそうです。
>KAZUYA:え、それは、パラレルワールドか何かの話ですか(笑)。
>倉山:与党に勝つのではなく、野党第一党を死守するのが勝利という変な基準なんですよ。
いずれにしても勝ちは勝ちですね。
>イギリス憲法学者が「不健全」と言っている状態が日常化しているのが、日本の憲政です。
>◆今や中国は、日本と張り合ったこと自体が恥ずかしい
>KAZUYA:企業活動でも、「1位を目指そう」ではなく、「2位でいいや」では間違いなく劣化して没落しますよね。
>平成初期はバブルの余波があったのかもしれませんが、僕は生まれてこの方、経済が伸びていると感じたことはありませんでした。
>最近、値上げ報道が相次いでいますが、善し悪しはともかく、物の値段が上がるという当然のことが起こり始めて、ようやく日本も転機が訪れたのかなと。
>倉山:30年間、日本のGDPは五兆ドル前後のまま横ばいです。
>中国のGDPは14兆ドル。
>日本のおよそ三倍です。
>KAZUYA:2000年代初頭は、まだ日本が圧倒的に上でしたよね。
>倉山:リーマン・ショック以降、中国に抜き去られました。
>当時、麻生内閣が行った財政出動と白川方明日銀総裁の金融政策が相まって、デフレが深刻化しました。
>続く民主党政権では、自民・公明両党の協力で東日本大震災の復興増税や消費税増税が決まります。
>麻生内閣と民主党政権で、日本を経済大国から叩き落したのです。
>KAZUYA:日本人は、その間も本質的には変わっていないのですから、問題は政策ですね。
>◆政治家や官僚は日本を潰したいのか?
>倉山:世界の経済学の教科書で、日本は反面教師となっています。
>国民が善良で、麻薬が流行るわけでもない、怠惰でもない真面目な国民なのに、政治が悪いだけでここまで酷くなると。
>日本は早すぎる金融引き締めや、余計な増税の失敗モデルです。
>KAZUYA:陰謀論ではないですが、政治家や官僚は「日本を潰したいのかな」とさえ思います。
>倉山:今や中国は、日本と張り合ったということ自体が恥ずかしいとの認識です。
>’22年2月に行われた北京オリンピックでも、「日本と張り合う」などという意見はまったく出なかった。
>日本を抜き去って、もう見向きもしない、顧みること自体が恥というくらいの扱いになっているのです。
>KAZUYA:相対的に日本のパワーが落ちているということですね。
>倉山:最近は、中国が日本をほったらかしにしすぎて、二階俊博の後継になる親中派議員を育てるのを忘れていたと大慌てだとか。
>保守系の人たちには嫌われる親中派議員ですが、二階派だから親中派で売国の徒だというほど単純な話でもありません。
>◆平成の政治は、最後の最後でいつも上手くいかない
>KAZUYA:単純化して勧善懲悪ものを求めているのですよね。
>けれども、現実政治はそんなにスカッと気持ちの良い話ではないです。
>倉山:まして「闇の実力者」がすべてを決めるなんてこともない。
>「竹下が首を縦に振れば終わり」と言われた頃も、竹下はいろいろな人の思惑を見て決めています。
>KAZUYA:派閥の動向や議員の力関係、権力基盤の有無など背景を見ると、より政治が明瞭に見えます。
>平成の政治は、惜しいところまでいっても、最後の最後で上手くいなかったことが何度もあると思うんです。
>倉山:自民党自体が官僚の敷いたレールの上に乗っかり「これくらいやっておけば成功だろう」と温いことをやっているからです。
宮本政於の著書〈お役所の掟〉には、官僚絶対主義のことが出ています。以下は、著者(宮)と厚生省幹部(幹)との会話であります。
宮「憲法に三権分立がうたわれているのは、権力が集中すると幣害がおきるから、との認識に基づいているのでしょう。今の日本のように、官僚組織にこれだけ権力が集中すると幣害もでてきますよね」、幹「ただ、日本はこれまで現状の組織でうまく機能してきたのだ。それによく考えてみろ。いまの政治家たちに法律を作ることをまかせられると思うのか。そんなことをしたら日本がつぶれる」、「日本の立法組織にそれほど造詣(ぞうけい)が深くないのですが、私も認めざるをえません」、「そうだろう。『やくざ』とたいしてかわらないのもいるぞ」、「私もテレビ中継を見て、これが日本を代表する国会議員か、と驚いたことがなん度かあります。とくに、アメリカとか英国とは違い、知性という部分から評価しようとすると、程遠い人たちが多いですね。でも中には優秀な人がいるんですがね」、「政治は数だから。いくら優秀なのがひとりふたりいてもしようがない。ある程度の政治家たちしかいないとなれば、役人が日本をしょって立つ以外ないのだ」(引用終り)
>KAZUYA:平成の政治を知って、日本の状況を理解した上で今後のことを考えていかないと、また同じ失敗をするのでしょうね。
>倉山:永久に同じことを繰り返しますし、単純に自民党を潰せばいいわけではありません。
<日本はなぜ敗れるのか・敗因21か条> を著した山本七平の指摘する事例からも、大和民族自滅の過程は見て取れます。その一例を以下に掲げます。
私が戦った相手、アメリカ軍は、常に方法を変えてきた。あの手がだめならこれ、この手がだめならあれ、と。 、、、、、あれが日本軍なら、五十万をおくってだめなら百万を送り、百万を送ってだめなら二百万をおくる。そして極限まで来て自滅するとき「やるだけのことはやった、思い残すことはない」と言うのであろう。 、、、、、 これらの言葉の中には「あらゆる方法を探求し、可能な方法論のすべてを試みた」という意味はない。ただある一方法を一方向に、極限まで繰り返し、その繰り返しのための損害の量と、その損害を克服するため投じつづけた量と、それを投ずるために払った犠牲に自己満足し、それで力を出しきったとして自己を正当化しているということだけであろう。(引用終り)
>◆支持率が下がった岸田政権でも勝ててしまう野党の弱さ
>KAZUYA:問題は、昭和の社会党から平成の民主党、令和の立憲民主党まで、ずっと野党が弱いことです。
>今、支持率が下がった岸田政権でも、また選挙をやれば自民党は普通に安定多数を取ると思うんです。
>倉山:それでは選挙の意味がない。
>「政治とは、よりマシな選択の連続である」という言葉がありますが、今は合格最低点を下回りすぎです。
日本人は思考を停止しています。ですから、国民は無哲学・能天気になっています。国政に関しては、ノンポリ・政治音痴ですね。
国政には未来の先取りが必要ですね。無哲学・能天気では、これは叶わない。他人の受け売りと後追いばかりの政治では、国民は夢も希望もない。
>自民党は選挙に負けそうになると、あらゆる手段を使って猛然と改革を始めます。 >健全な権力欲です。
>自民党を改革したければ、まともな野党第一党を作ることです。
国民の考え方を換えたければ、国語についても考察すべきですね。
我々日本人は日本語と英語の両言語を良く学び、思考における時制の大切さを十分に理解する必要がありますね。英語にある時制 (tense) を使った考え方を会得すれば、我々は自己の意思 (will) を明らかにすることも可能になるし、自分自身の世界観 (world view) を持つことも出来ます。さすれば我々は国際社会において相手の理解も得られ、未来社会の建設に協力することも可能になります。かくして、我々日本人は、人類の進歩に一層の貢献が可能になるでしょう。
『有能な人材が世界から日本に集まり、ここで世界に向けてサクセスストーリーが生まれるという国家を目指すべきです。 このための具体的な政策課題として (1)英語を第2公用語にする (2)定住外国人に地方参政権を与える (3)インターネットの接続料はじめ知的生産活動の基本コストを諸外国並みにする (4)日本の制度やシステムの中で国際基準と合致しないものを一括して見直す―の4点を提案したいと思います。』 (茂木敏充外務大臣)
我が国の ‘漢字かな’ は世界中何処の国に行っても通用しない。特にローマ字 (alphabet) の代わりに仮名を使用することには害毒がある。仮名漢字表記による学習で自分は世界に通じていると思い込む。だが、これは事実ではない。勝手な解釈により世界に関する独りよがりの解釈は避けられない。私は宿泊先のアメリカ人の名前は知っている。しかし、その綴り方は分からない。つづり字を考えることのない日本人の記憶方法だからである。このような文盲に近い体験の仕方では外国人との文通もできない。地図を見て探すことも難しい。かな書き英語が我が国民の国際化を果てしなく遠ざけているということができる。
国語の勉強は読み書きの練習である。ところが、日本語の仮名漢字表記は難しい。特に漢字の字形と音訓の習得に月日を費やし、目的の勉学の成果が遅れている。私の知人に '〇〇健' という名前の人がいる。彼は周りの人から 'タケちゃん' とか、'ケンちゃん' とか呼ばれている。'一体どちらが本当なのか' と私が尋ねると、彼は 'どちらでも良いのですよ' と答える。'でも、戸籍ではどうなっているのか' と尋ねると、'戸籍にはフリガナがありませんから、どう読んでも良いのですよ' という答えであった。これを '日本人の自由' というのであろうか。'あるべき姿' の追及がない。とりわけ漢字圏以外の国から来た外国人には日本語の漢字は難しい。日本語をローマ字表記にすれば彼らもたちどころに日本語を読めるようになる。音読が言語の習得には欠かせない。読み書きが自由になると一人前の大人として活躍できる。筆記試験でも真の実力が発揮できる。外国人の能力に関してより公平な評価をする社会が我が国内に実現する。ぜひローマ字表記を法制化してもらいたい。ローマ字表記を仮名漢字表記と対等な地位にしてもらいたい。日本語をローマ字表記と仮名漢字表記の二刀流表記の国にすると良い。
>KAZUYA:立憲民主党は、もうどうにもならないですよね。
>倉山:立憲民主党内のまともな議員が気の毒なぐらい。 >一度潰れるしかないでしょうね。
‘天は自ら助くる者を助く’ ですね。
>【KAZUYAプロフィール】 >‘88年、北海道生まれ。 >政治系動画配信者。 >’12年、YouTube等に「KAZUYA CHANNEL」を開設。 >以来、時事や政治などを取り扱った動画をほぼ毎日配信。 >チャンネル登録者数は67万人超。 >『日常は情報戦』が発売中 ><取材・文/細野千春> >【倉山 満】 >’73年、香川県生まれ。 >憲政史研究者。 >救国シンクタンク理事長兼所長。 >中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。 >在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務め、’15年まで日本国憲法を教える。 >ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰し、「倉山塾」では塾長として、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交についてなど幅広く学びの場を提供している。 >主著にベストセラーになった『嘘だらけシリーズ』や、『13歳からの「くにまもり」』を代表とする保守五部作(すべて扶桑社刊)などがある。 >『沈鬱の平成政治史』が発売中
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