川の果ての更に果てに

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風刺画と文明の衝突・3

2006-02-11 22:38:53 | 日々のニュース
デンマークのユランズ・ポステン紙が掲載したムハンマド(私的にはマホメットなんですけど、原語音に近い方にします)の風刺画の問題。

風刺画と文明の衝突(川の果ての更に果てに)
ムハンマドの風刺画を載せる、という表現行為が表現の自由として許容されるか。また、イスラームの政教一致をどう考えるかなどについて三流意見を流しております。
風刺画と文明の衝突・2(川の果ての更に果てに)
単なる宗教上の問題か、他宗教で遵守すべき事柄についてどう踏み込むべきかについて、適当に。
問題の発端となったユランズ・ポステンのサイト
問題となっている風刺画
単なる文明の衝突から、格差の衝突…のような様相も呈してきましたね。
フランスでは一部の新聞が新たな風刺画を掲載し、またスウェーデンの極右政党もウェブサイトで同様の行為を行ったようです。これらの行為について、政府は「責任をもって言論をすべきだ」と批判をしているようですが。

ユランズ・ポステンについては若干軽率ながらも表現の自由を強く意識したものだったと思います。ただ、今回のフランス、スウェーデンでの風刺画は表現の自由や宗教というよりはむしろ、自国にいるイスラーム移民に対する不満などを表明したもの、と考えた方がいいのかなと思います。
知ってのとおり、イスラーム系の移民は欧州各地に大挙して流れ込んでいるわけですし、それによって治安悪化などが懸念されてもいるわけですよね(移民は何もイスラーム系だけに限らず、東欧など所得の低い国からも流れ込んでいるそうですけれど)。
去年起きたフランスでの暴動もそうした移民と治安機関との対立が発端となったわけです。おそらく、フランスの風刺画はその第二ラウンド的な部分も含んでいるのではないでしょうか。移民に対する不満などが現実としてEUの加速に待ったをかける事態にもなったわけですしね。
もちろん、離れたところから見ている私達にとっては非常に残念な話ということになるのですけれど。ただ、排外主義には排外主義の主張もあるわけですしね、このあたりは何とも微妙なところです。
米国でも去年の貿易赤字が過去最高だったことで、またぞろ中国・日本を狙い撃ちにした保護主義が進むのではという見方がありますね。

当然、今回の風刺画については表現の自由の意図するところも宗教タヴーに対する挑戦というよりは、自国の一部分(移民)に対する侮蔑的・差別的表現が許容されるかという要素の方が大きいでしょう。そうした差別的表現が許されるのか、という別問題の様相があるわけですよね。
もちろん、こういう部分についても原則として表現の自由は守られないといけない、ということにはなると思います。日本でも、人権擁護法案とか人権擁護条例に対して極めて否定的見解が多いわけですからね。それと同じ。
ちなみに今回の事件に対するブロガーの大半の反応は日中間における他国の反応とも似通ってるんじゃないかなという気もします。「中国の連中も行き過ぎだけど、でも怒るのも無理ないよね。日本が余計なことしているんだから」なんて思われているのでは。

となると、結局のところある程度までは認めざるを得ないというわけですね。個々の事例でもちろん、規制をかけたくなる事項は存在します。だからといって規制をかけようとすると、それ以外の真っ当な活動まで被害を被るわけでして。
スパムが嫌だからTB規制をかけると普通のところからもTBされなくなるのと似たようなものではないでしょうか。

ま、何だかんだ言って、時間が経つと沈静化してくるとは思います。その上でデンマーク首相が遺憾の意を表明して、ユランズ・ポステンはじめ新聞などは改めて謝罪、というところで落ち着くのではないでしょうか。
ただ、現実として今時点では暴動が起きまくっている。起こされているほうも「イスラームはやっぱり危険だ」と思っているかもしれない。となると、対立の融和点を見つけ出すのは容易ではないわけで。
実際、イランはNPT脱退などに関連して今回の話を持ち出しているともいいますし。

まあ、個人的には山藤章二さんのような風刺画であそこまでガンガンやり合うのも何だかなと風刺したくなる部分もあるのですが、現時点では不謹慎ですかね…

2のTB先でコメントしたのですが、イスラームともキリストとも異なり、どちらとも険悪な関係にない日本はこういう時の仲介役としてはかなり適任なのでは、と思うところもあるんですよね。
ただ、現在の日本が率先して仲介役をしようとするとも思えないですし、そんな能力もないだろうし…

あと、やっぱり日本もイスラームに対して偏見を持っているという部分もありますしね。同時多発テロの時に文芸春秋に立花隆さんの記事がありましたが、楽園思想に基づく暗殺者の存在をあたかも事実のように書き立てていましたからね。伝承としては存在しますけど、実際にいたかどうかはまだ判明していなかったと思うのですが…。あのくらいの人でも軽率に書いてしまうということで。
もちろん、これを書いている私自身、偏見のせいで間違えているという可能性はあります。偏見をなくすのは不可能でしょうけれど、できるだけ公平な目で見たいものです。

相変わらずうまくまとまらない…
複合的な社会現象を奇麗にまとめるのは大変です。

ボビーがブログを

2006-02-11 20:10:37 | ブログ関連
オロゴンじゃないですよ(笑)。
というか、二度も騙されるのは私くらいですか…(笑)
1.大晦日の曙との試合
2.事務所で大暴れ
双方「あのバレンタイン監督が?」なんて思ってしまったのが私です(笑)。

で、今回こそ。
千葉ロッテマリーンズのボビー・バレンタイン監督がブログを作ったそうです。

ボビーズ ウェイ Bobby's Way

日本で一番人気のある監督の座を確保するがべく、古田PMに対抗すべく開設というところでしょうか。
た、ただ…
長い。英文なのはいいにしまして、最初が野球だけでもないのもいいとしまして。とにかく長いです。読みくだすだけで一苦労します。
しかも、開設が記事になったのは今日ですが、既に14も記事があるという状態…
英語好きじゃないんで、全部読むのは一苦労? いや、そんなに苦労はしないですけど、何か疲れるというのが正直なところです。
コメント欄などが英訳されているのは、ブログ管理者が英訳してくれているんですかね。まあ、おそらくそうなんでしょうね。いくら何でもコメントに英文訳もつけろというのは子供のファンには可哀相ですよね。

今後はブログなど持つ監督なども増えていくんでしょうね。簡単ですしね。スタッフ一人つければ、ある程度生の声をファンに聞いてもらえるということで、妙な誤解を招くこともないでしょうし(代わりに自分の発言にしっかりと責任を持たないといけなくなるわけですが)。

どうせならノムさんにもブログとか開設してほしい気がします。楽天なんですから、協力してあげれば簡単にできるでしょうし。
あの喋りのまま、ブログで舌戦とか繰り広げてほしくありません?
それに対して相手監督がトラックバックして反論してみるとか…
ノムさんブログ「古田のあの継投は結果オーライや。あいつは何も分かっとらん」
古田ブログ「野村監督、それはちゃいますよ。今日の●×の体調を考えれば、ああするしかないんです。野村監督もいい加減、他所のチームに口だすのはやめてください」
ノムさんブログ「あいつも言うようになったわ」
…みたいな感じで。

おっと、古田ブログにはトラバが100単位で来るんだった…
ならば一部の人にだけ特別トラバみたいな形にして、監督同士で舌戦。
そういう展開を期待したいですねぇ。
まあ、そうなってしまうと番記者という存在が完全に不要になってしまい、それはそれで日本の野球伝統が一つ失われて残念、ってことになるのかもしれませんけれど…

W杯イヤー初戦・対アメリカ

2006-02-11 18:26:15 | サッカー
前半しか見られませんでしたが、2-3ですか。
日本の得点シーンは物の見事に逃してしまいました(笑)。

客が入っていることに感心される方も多いみたいですけど、前売りの段階でかなり好調という風に聞いていましたから、想定内というところでしょう。やはりノルウェーと日本とではアメリカ人の期待も違うということなのか。あるいはジーコが見たかったのか…

にしても、3-6-1はやっぱり不発だったですね。前半、日本が良かったのは最初だけじゃないでしょうか。それもあまりシュートにもっていけていなかったから、ペース握っていたと言っていいのか覚束ない部分もありますし。
足を滑らせていたといっても、前日練習していたわけですから、ある程度は何とかしてほしかったものです。至れり尽くせりのグラウンドでしかプレーができないと評されても仕方ないですよ。

しかしまあ、ラインは下がる。跳ね返したボールがすぐ奪われる、という展開。
…正直、1トップにすると言う時点でそうなるんじゃないかと思ってしまいましたが。
小野と小笠原もあまりよくなかったですね。前半活躍した選手を探す方が難しいかもしれませんが…
後半も途中までは全然ダメだったようですし、新戦力を投入して流れが変わったみたいですが、アメリカはアメリカでペースダウンしているからどこまで喜んでいいものか何とも微妙です。

アメリカ代表監督のブルース・フリーナは「1時間以上支配していた。満足だ」というようなコメントを残していたそうで、そう力の変わらない相手にこういうコメントを残されるのも。シュート数も結局、アメリカは20本以上、日本は7だそうでその部分でもスコア以上の差があったと見ていいのではないでしょうか。

ま、もちろん、昨日のエントリで触れたようにコンディションに差があったとは思います。だとしても、それ以前の部分も幾多もありました(滑るのはコンディションのせいとは思えないし、ズルズル下がるのもコンディションのせいではないはず)。

とりあえず、ワールドカップが終わるまで、二度とワントップを採用すべきでないことだけは確定したと思います。
それと新戦力の奮闘が収穫というのも、何だか寂しい気がしますが…
まあ、気を取り直して、次のフィンランド戦に向けて準備するしかないでしょうね。今のところ、フィンランドはプレミア勢を連れてこないという話でしたから、この相手には勝てるでしょう。というか、勝たないと。というか、本番を見据えた相手として適当なの?
…今更言っても詮無きことですけれどね。

小倉隆史引退

2006-02-11 06:52:55 | サッカー
…元日本代表のFW・小倉隆史選手が引退するそうです。
私がサッカーに興味を持ち始めたJリーグ開幕の頃、オランダ帰りという肩書きをひっさげて名古屋グランパスで輝いていたのが彼でした。
当時の私はオランダサッカーがどういうものかよく分かりませんでしたが、ガンダムでいうところの「木星帰りの男」みたいなものだろうと思っておりました(笑)。「それはすごいものなのだろう」と。

で、まあ、実際、ヴェルディ戦などで見せてくれたオグのプレーは本当に木星帰り…じゃなかったオランダ帰りの凄さを見せ付けてくれるものでした(と分かるほど詳しかったわけでもないですが、何かすごいぞと思わせるものでした)。
将来的に日本のエースとなるだろう“レフティモンスター”のプレーに魅入られたものです。
それが…アトランタ五輪の予選、タイの練習中での大怪我……
連続する手術…
何とかカムバックは果たしたものの、オグのプレーからは以前の鋭さ、獰猛さは消えていました。
培われた技術で高水準というレベルは維持していたものの…

チームも転々と移り変わり、オグがいるということだけで、そのチームに関心を向け自分がいました。いつしかJ1からもいなくなり、J2のヴァンフォーレ甲府でプレーするようになっていてもそれは変わらず。もちろん、2部の舞台という中でも腐らずプレーしていたオグ、一昨年はそれなりに活躍もしていたはずです。
ただ、今シーズンは出番も少なく(一説に監督と対立していたという話も)、チームは昇格を果たしたものの、いつしかオグは戦力外…
再起を賭してトライアウトにも参加していましたが、結局名乗りをあげるチームがなかったのでしょう。今日、引退を発表したそうです。今後はマネジメント会社と契約を結び、指導者としてサッカー界にかかわっていくつもりということですが…

これで、四中工三羽烏で残っているのは中西だけになってしまったわけですか…
全然言ってませんけど、現役日本人選手の中で一番好きなのは中西だったりします。…もちろん、残る二人が引退した以上、彼も終着駅が近くなっているのかもしれませんが、少しでも長く現役を続けてほしいものです。

サッカーの思い出が一つ、過去のものとなり、私は涙…
しかし、同時にサッカーを好きにさせてくれたことに感謝…
ありがとう、小倉隆史…
“レフティモンスター”の第二の人生に幸あらんことを…