たまやんの「大きい画像の貼れるブログに引っ越したい」

お久しぶりです。ネタバレあります。

明るさはタイヨウ以上? 「タイヨウのうた」

2006-06-07 23:40:29 | 映画感想
(2006年6月7日 愛知県勤労会館試写会 2006年 日 ヴィスタ dtsステレオ 119分)

※6月17日より全国松竹系にてロードショー!

太陽の光に当たれないXP(色素性乾皮症)という病気を抱える16歳の少女雨音薫は、学校に行かず夜になると駅前の広場で歌いつづける毎日。そんな彼女の密かな楽しみは明け方からサーフィンに向かう孝治を部屋の窓から眺める事だった。運命は、決して出会うことの無かった二人を引き寄せるのだが・・・。

7月から既にTBS系で連ドラ化が決まっているこの作品。設定と話だけ聞くと、ああ、連ドラで沢尻エリカ(1リットルの涙)と山田孝之(世界の中心で、愛をさけぶ)が共演するようなお涙もののドラマだなと思ってしまいますが、これがなかなかの良作。

難病を扱った話を、奇をてらう事無くまっすぐに描いています。残り少ない命への悲しみで泣かせるのではなくて、明るく前向きに行こうというポジティブな生き方を感じさせる優しい作品になっている。

XPについては症状の進行など、実際どうなんだろう?とは思いますが、こういう病気のある事が、この作品によって認識されてプラスになることはあるんじゃないな~。

監督は製作プロダクションROBOTに所属する新人で、25歳!!若いからこそできた部分もあるし、もうちょっと経験を積んだら上手くいったかなと思う部分もある。時々おおっと思わせる場面も多いので、次が楽しみなデビュー作になりました。

デビューと言えば、本作はYUIがメジャーデビュー間もない頃に撮ったので、演技こそぎこちなさを感じますが、実際、ストリートミュージシャンからメジャーデビューを実現した彼女の人生を思わせる部分も多くて、何と言うか演技にウソが無い。

もちろん、歌っている時の表情が一番輝いていて表現力が豊かなのは言うまでもないですが。(デビュー1年過ぎてからの彼女のライヴツアーでは、歌でもMCでも余裕を感じました。経験で変わるものだな!)

彼女の明るい歌声と表情は彼女の生きている喜びを感じさせ、家族と友達と恋人同様、観ているこちらまで優しく見守りたい気持ちにさせられます。

恋人役の塚本高史は、今時珍しい爽やかな男子高校生を好演してみせるし、父親役の岸谷五朗は、娘への困惑を微妙な距離感で演じています。最後の方におおっと思わせるセリフを言うのだけど、これは彼の落ち着いた演技でなければ感動できなかっただろうなー。友達役の通山愛里が意外なコメディリリーフで、かなり気に入ってしまった。

全編YUIの魅力を凝縮したような映画でもあるので、ファンが観ると楽しいのは当たり前ですが、親しみやすいルックスな上に曲も聴きやすいので彼女を知らない人でも充分楽しめると思う。気に入ったら是非CDを聴いてみてください。


■□明日の予告■□
この映画の主役は音楽と言ってもいいぐらいですが、今公開中のあの映画は、楽曲が映画を支えていると言っても過言ではないですよね。


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